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パリ・オペラ座の日々1993~1994:6月17日 英国ロイヤル・バレエ+シルヴィ・ギエム「白鳥の湖」


6月17日(木)

夜のオペラ座通いが連続していて寝坊。午後は(G)の髪を(雪)が切ってくれて夏仕様になった。夕方、サムソンのカフェに寄って少しおしゃべり。来週の月曜日には名入れのサンチュール(帯)が仕上がってくるから見せてくれるとのこと。

そのままシャンゼリゼ劇場へ。早く着きすぎてしまい、ヴァージンメガストアのカフェに行って時間をつぶす。PM8:30くらいからロイヤル+シルヴィの「白鳥」。シルヴィさんは相変わらず凄いし、熊川さんも民族踊りで頑張っていた。ただロイヤルの舞台・衣装・振りというのはどうにも重い。。シルヴィさんが少し寂しそうに見えた。

カフェ 16F
カフェ 22F
カルネ 78F


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6月14日からこの17日まで四晩連続で劇場通いということで、さすがに疲れが見えます(笑) いつもとは違うシャンゼリゼ劇場での英国ロイヤルバレエ団+シルヴィ・ギエムによる「白鳥の湖」。

パトリック・デュポン以上にシルヴィについて語るのは野暮というものですが、当時の状況だけ少し。1984年に弱冠19歳でパリ・オペラ座の最高位であるエトワールにまで上り詰めたシルヴィ・ギエムですが、契約面などで次第にバレエ団側と対立するようになり1988年には電撃退団してしまいます。その後は英国ロイヤルバレエ団に客員プリンシパルとして籍を置きつつ、フリーランスとして世界中のバレエ団、振付家と共演するようになりました。

ということで、この日の舞台もロイヤルバレエ団の一員として踊りつつも、なんとなく浮いているというか、違和感が残るような印象がありました。舞台を作るというのは色々な方法論があると思いますが、パリ・オペラ座のような厳格なヒエラルキー・哲学を持つ集団が生み出す舞台を毎晩見ていると、有名なダンサーを客演で招いての公演は少しちぐはぐで物足りなく感じてしまったのです。でもまあ「白鳥」は見所満載だし、音楽も楽しいので十分満喫しましたけど。

その後の活躍を見ればパリ・オペラ座を出たことは必然だったのかなと納得できますが、パリ・オペラ座バレエ団の一員としての舞台を観てみたかったというのもファンとしての素直な気持ちです。当時は、ヌレエフ振り付けの「シンデレラ」の映像がLDで広く出回っていて、そこで主役を務めるシルヴィ・ギエムはとっても良かったのです。



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