見出し画像

パリ・オペラ座の日々1993~1994:7月25日 南仏旅行⑥「パリ・オペラ座バレエ団 マッツ・エック版ジゼル@ニーム古代闘技場」


7月25日

朝食は、メゾン・カレの横のカフェで。焼きたてのクロワッサンが美味しい。その後フォンテーヌ庭園へ行きぼ~~っとする。お昼は適当なレストランでパスタで簡単に。夜に備えて午後はホテルでごろごろする。TF1でツール・ド・フランスの最終日の中継をやっていた。シャンゼリゼに人々がぎっしりで盛り上がっていた。夕食はギリシャ料理を。普通に美味しかった。

さて、いよいよバレエを観に古代闘技場へ。アルルのスタジアムよりもさらに立派で素晴らしい会場。屋外でバレエを観るとはなんと贅沢な!しかもあのマッツ・エックの「ジゼル」!! ピエトラガラ&リッシュが主役。夜10時くらいにスタートしてフィナーレは深夜0時頃。夏の夜風に吹かれながらの最高の時間だった。

朝食 34F
カフェ 27F
カフェ 12F
昼食パスタ 116F
夕食ギリシャ料理 218F


やはり僕たちの旅を特別なものにしてくれるのはバレエです。この日は深夜にパリ・オペラ座バレエ団の公演が控えていたので、日中の観光は控えめに動きました。


画像1

メゾン・カレ(Maison Carrée) 

「カレ」とは四角のことで文字通りカッチリとした直方体の建造物です。紀元前16年頃のローマ皇帝アウグストゥスの治世下で建設されたもので、こちらもポン・デュ・ガール、パンテオンを手掛けたアグリッパが関与しています(アグリッパはアウグストゥスの娘婿)。神殿の完成後は、早世したアグリッパの二人の息子たちに捧げられたことが分かっています。


画像2

こんな風に街中にポコっと唐突に出現します。ここだけ古代ローマ!(笑)
近代になるまでは、近隣の建物と合体していて荒れ果てていたそうですが、その後19世紀初頭に周囲の建造物は除去され、1988~1992年の修復で周囲の広場の整備も進んでより美しい状態になったそうです。

写真からも分かる通り、2000年以上前の建築物なのにものすごく保存状態が良いです。これはローマ帝国末期に、この神殿がキリスト教会へと改装されて、異教の神殿としての破壊を免れたためのようです。古代ローマの遺物としては、最も保存状態が良いもののひとつでしょう。修復・管理も十分になされていて、石材の白い美しさが記憶に残っています。


画像3

その後フォンテーヌ公園で一服。お茶しつつのんびり。

画像4

公園の中心の噴水は、James Pradierという19世紀の彫刻家の作品。左手奥に古代闘技場が見えてます。

画像5



とういうことで夕食のギリシャ料理を食べて、夜10時からスタートのパリ・オペラ座バレエ団の公演へ。ヨーロッパの夏は日が長いので、この時間でようやく夜が始まったタイミングです。ヴァカンスムードの南フランス、古代ローマ時代の遺跡の中でバレエ公演が観れるとはなんという幸せ!


画像6

ニームの古代闘技場も、すごいスケールで立派です。そして何よりも現役ばりばり!闘牛や今回のようなコンサートなどに活用されています。


画像7

この日は、マッツ・エック振り付けの「ジゼル」でしたが、他にもジェローム・ロビンスのプログラムの日もありました。



画像8

夏の夜風に吹かれながら、あのマッツ・エックの素晴らしい作品を観ることができた喜びはちょっと言葉でにできないほどでした。中央はマリー・クロード・ピエトラガラとニコラ・ル・リッシュ。左はマルチネかな? アリーナ席なので舞台が近い。


画像9

幕間にスタジアムの高い場所に登って。


画像10

いつもと同じ配役表ですが「l'ete de Nimes」の表記が。

画像11

画像12


終演は深夜12時過ぎ。幸せな夏の夜でした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?