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パリ・オペラ座の日々1993~1994:7月26日 南仏旅行⑦「カルカッソンヌへ」


7月26日(月)

(雪)は寝坊なので(G)が一人で7時に起きて町を散歩。パンと水を買う。9時半くらいにホテルをチェックアウトし、カルカッソンヌへ出発。12時くらいに到着。途中の車窓からの眺めが素晴らしく、どこまでもブドウ畑が続く。

お昼ご飯はマックで済ませ、ホテルを探しつつ旧市街を探索。ゴーミヨーのステッカーを頼りに250Fの部屋に決める。とても綺麗。城壁の中をいざ観光と歩きまわってみるが、意外にも土産物屋ばかりでちょっと興ざめ。ラヴェンダー石鹸などを購入。

夜はレストラン選びに迷っていたところ、たまたま出会ったフランス人の助言に従って城内のレストランに決める。カッスーレという豆とお肉のグラタンのような郷土料理を食べた。ワインもデザートもとても美味しくて大満足。

パン 16F
カフェ 6F
ホテル代 440F
SNCF 278F
マック 80F
水 3F
カフェ 43F
石鹸 20F
香水 15F
シャンプー 55F
夕食レストラン 284F


ニーム、アルルはプロヴァンスと呼んでよいエリアだと思いますが、カルカッソンヌ(Carcassonne カルカソンヌとも)はだいぶ南西方向に行った場所でラングドック地方になります。ラングドックの名はワインの生産地表記でよく見かけますね。少し南へ行けばピレネー山脈で、スペインのバルセロナまで鉄道で数時間という場所です。

モンペリエ、ナルボンヌを通過しての電車の旅。車窓には延々とブドウ畑が広がっていました。

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「カルカッソンヌを見て死ね」

なるべく死にたくないですけど…(笑)、こんな言葉をどこかのガイドブックで見かけました。日光と同じですね。これは一度訪れたいものだと思って足を延ばしました。旅も7日目なので少々疲れ気味。

SNCFの鉄道駅から少し歩いていくと、シテ(cité)と呼ばれる城塞都市が見えてきます。

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絵に描いたような中世ヨーロッパの街並み!これは確かに訪れる価値のある光景でした。


すでに古代ローマ時代には城壁に囲まれた町として成立していたようで、その後中世にさらにもう一重の要塞が建設されて二重の防備が施された城塞都市として発展しました。Wikiによれば欧州最古の城塞都市ということです。1997年にユネスコの世界遺産に登録されました。


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この図のように城壁は二重になっています。


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シテの内部にもホテルがありますが、そちらは高級なので僕たちは手前の下町側でホテル探しをしました。


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城壁の中は丸ごと遺跡ですが、土産物屋とか飲食店もたくさんあって適度にツーリスティックな感じです。ラヴェンダーの石鹸とか絵葉書とか。


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かなり迷路感あります。こんな場所から外敵と戦ったのかなぁと想像しました。


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シテの最上部にある教会。これも立派でした。



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たぶんシテに入るちょっと手前の場所で撮った写真。フィルムに光が入っちゃってますが。


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城壁のそばで。ジリジリ強い日差しが照りつけていました。でも日本の夏のような蒸し暑さはなく、7月末なのに夜は一枚羽織るものが必要なくらいの気温。


夜はレストランをあれこれ探し回って、結局シテの中のお店で名物の「カスレ」を食べました。

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(Wikipediaより)
カスレ(フランス語: cassoulet、 オック語: caçolet)はフランス南西部の豆料理。豚肉ソーセージや羊肉、ガチョウ肉、アヒル肉等と白インゲンマメを、料理の名前の由来にもなったカソール(cassole)と呼ばれる深い土鍋に入れ、長時間煮込んで作る豆のシチューあるいはキャセロールである。

これ美味しかったです。それまで味わったことのない料理。シチューみたいなんだけど、肉の脂分たっぷりでもっと重い感じです。最後の方はちょっとギブアップでした(笑) 最近は日本のフランス料理店でも一般的になりましたね。

なかなか格式のあるレストランだったのですが、若い給仕の店員さんが白ワインの栓をあけようとしたら、目の前で瓶の先端部分が割れてしまって、”へへへ…”っていう笑顔を見せてくれたのが印象に残っています。ふとした瞬間に現れる地方都市ならではの人々の素朴な感じが、僕たちをホッとさせてくれたのでした。



 

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