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RDT episode 02 / もう少し目立たせてやりたい

目立たせたい。
目立ちたい。
どちらかというと目立ちたいのが人の性ではないでしょうか。(たぶん)

これは自分よりも他人を目立たせてやりたいという善意による物語ではありません。


印刷物でもWebでもデザイン制作をしていると必ず言われるであろう汎用性抜群のキーワード…の中の一つ「もう少し目立たせたい」。

これはどんな意味なのでしょうか。
この言葉の意味を掘り下げてみることにしました。


目立っているというのは、相対的な事が多いように思えます。


例えば、学校でみんなが黒いダウンを着ているのに1人だけ黒いTシャツを着ていると目立って見えます。

例えば、学校でみんなが黒いダウンを着ているのに1人だけ赤いダウンを着ていると目立って見えます。

例えば、MTGでいつも意見を言う人は目立つと感じてしまいますが、参加者がみんな意見を好き勝手言う中で沈黙な人は逆に目立って感じます。

例えば、ネオン看板だらけの繁華街に真っ白な大きな看板があると目立って見えます。

例えば、白黒の文字と顔写真の選挙ポスターが貼られてる中にカラーの選挙ポスターが貼ってあると目立って見えます。

例えば、文字だらけのフライヤーの中に写真や画像を大きく使ったフライヤーがあると目立って見えます。

例えば、ゴシック体だらけの文字の中に明朝体が混じっていると目立って見えます。

例えば、黒文字だらけの中に赤い文字が入っていると目立って見えます。


つまり、この話しの流れでいくと目立つということは周りと何かが違うことなのかもしれません。

条件、環境が決まっているほど、それからかけ離れれば目立たせることができるということになりそうですね。


デザインで活かす場合、ゲシュタルト(ドイツ語で形態という意味の単語)の法則というデザイン的な理論が存在しているので、それに忠実に従ってデザインを作り、目立たせたいところをゲシュタルトの法則から外せば目立たせることができるという論理的なアプローチをすることができそうです。

ゲシュタルトの法則に関しては割愛するので各々で調べてください。


ここで言いたいことは、デザイン的に決まっている条件を故意に作り出すのに便利だからこの法則を使っただけです。


余談ですが
この考えを応用すると、人の強みを見つけるキッカケにも使えますね。
今置かれている自分自身の環境に対して、周りの人と自分はここが違うと感じる部分があれば、それが強みの種になるというような話しです。

誰かに「あなたは〇〇が変わってるよね。」
〇〇が特徴であり、この人が持っていないもの。または持っていない考え方の内の一つであるということ。

誰かに「この作業難しいよね。」
え、全然簡単だけど。って思ったら、それが強みの一つであるということ。

など。

あとは詳しい文献とか何か調べてください。


話しを戻すと、目立たせる原理が先ほど話した通りであるならば、デザインで強調させたいという要望に対してのアプローチ方法は、作り上げた自分のデザイン物の中で使っていない法則やルールを使用するということになります。

実際の現場では、様々な要素が混じり合うことが多いので、なるべく自分のデザインルールみたいなのを利用しながら制作するのと、依頼物に対する環境や条件などを予め細かくヒアリングする必要があります。

これらの下準備があれば、修正するにも思考・作業の効率化が図れると考えています。さらにデザインの理由を説明できると言いみたいな話しにも対応できます。


複雑なものほど、細かく分解して理解すると良いと聞きます。
どこをどうすれば良いのか、思考の道筋を考えやすいからです。

デザインも複雑なものほど、一つ一つの要素を分析していくと、様々なルールに気づくはずです。

例えば、説明文はゴシック体だけど、見出しの部分は明朝体でしかも太字になっているとか、画像や図形の角が全て角丸になっているとか。

逆に、書体が入り混じっていたり、多色使いだったり、レイアウトがバラバラだったり、記号の種類が異なっていたり、ルールが見つけられない場合もありますが、そんな時も、ルールがないというルールの逆をいってキッチリガチガチのルールに縛られたデザインをブチ込むと、とても目立つことがあります。
(全体のデザインが良いものであるかは別として、目立たせる方法だけを考えるなら目立ちます。笑)


まあ、そもそも最初から最後まで全て自分で作っていない場合の話しですが。

請け負う仕事によってはチームでやったり、途中参加したり、一時的に参加だったりがあると余計難しかったりするので、ルールの落とし所を探す作業が必要なことがほとんどですよね。


そして…

そんな時も、この条件の逆をいくのです!

でもあれ、これって目立たせるという話しでしたよね。


この条件をかけ離れる、または逆をいくって複雑で、もはやよくわからないし、考えるのも疲れるので、自分のやりたいこと、良いと思うものを気ままに作れば良いのです!(笑)

ちなみに、何かふっかけられた時の言い訳をするなら。
依頼側や現場環境が受け入れ態勢を整えていないのが原因ではないでしょうか。


あれ、これって結果的に角が立って自分が目立っちゃってますね。
(感情的になって大ごとになったら相手も目立ちますね。)


これが人の性…


冒頭の「これは自分よりも他人を目立たせてやりたいという善意による物語ではありません。」の意味(闇)は深かったようですね。

END.




Design Tips 2

下記画像内のノーマルデザイン案は、文字サイズ、整列でレイアウトを揃わせたデザインで、各バリエーションは簡易的な目立たせる手法の例です。

目立たせる方法(バリエーション1)
タイトル文字のサイズを極端に大きくし、ジャンプ率を高くして目立たせている。(まだルールには無い文字サイズ使用)

目立たせる方法(バリエーション2)
タイトル文字に赤文字を使用。(まだルールには無い赤色を使用なんですが、サブタイトルが赤文字になっていますが、本来は黒文字の想定でした。)

目立たせる方法(バリエーション3)
赤文字という視覚的に強い色が説明文や小見出しに使われている場合は、それよりも強い表現にする。(まだ使われていいない背景使うルール)

目立たせる方法(バリエーション4)
色を使うなら黄色と黒というルールの場合の強調方法(まだ使われていいないルールのハイライト表現)

目立たせる方法(バリエーション5)
同色系でのちょっと強調するような方法。(まだ使われていいないルールで枠線を使った表現)

目立たせる方法(バリエーション6)
同じレイアウトの中で強調する方法。(まだ使われていいないルールで背景塗りつぶしで、ちょこちょこ装飾表現を入れた表現)

これらはあくまでも一例です。表現方法はもっと工夫次第でたくさんあります。目的や媒体によってもだいぶ変わってきます。トンマナも関わってきます。アプローチ方法のキッカケとして役立てばと思います。




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クリスマスシーズンということでフライヤー・ポスター、Webなどのメインビジュアルを想定したテンプレートです。
テキスト編集、画像挿入などで自由にカスタマイズしてご利用ください。





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