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【ニュース紹介】大学エンダウメント、インドでも広がる。日本の「10兆円ファンド」の行く末は?

 本日は、大学エンダウメント運用が、インドでも広がりを見せ始めている、という記事のご紹介です。

(※上記リンクは、AsianInvestorのサイトへ移動します。)
(出典:AsianInvestor)

 卒業生からの寄付金などを基金として長期運用し、運用益で大学の運営費や学生の支援費用を賄う、エンダウメント。資金調達手段の限られる大学にとって、こうした長期的な財源の確保がより良い大学経営やアカデミズムの探求に重要であることは、国を問いません。

 記事でも紹介されている通り、大学エンダウメントは米国にて発展し、規模も大きくなっています。良く知られるモデルとしては、5つないし6つのアセットクラスに投資し、株などの成長資産により比重を置くという、リスク選好型のポートフォリオとなっています。

 近年ではプライベートエクイティやベンチャーキャピタルなど長期投資が前提となるオルタナティブ資産への投資が顕著に進んでいますが、元来ヘッジファンド業界の重要な投資家でもありました。

 同様の観点から日本でも、10兆円規模の「大学ファンド」が政府によって創設されました。まだ始まったばかりで、財務基盤の安定性が優先とのことですが、2023年3月時点の運用資産は55%がグローバル債券、17%がグローバル株式でした。運用目標が4.49%とのことですので、今後どういったアセットクラスでリスクを取っていくのか、興味深いところです。

 また、エンダウメントのコンセプトは個人としても、資産所得の考え方として退職金運用のようなケースでは特に参考になるのではないでしょうか。