見出し画像

成長とは何か?EOに学ぶリーダーの成長。



経営者に限らず「リーダー」にとっての「本質的」な成長とはなんでしょうか?

学校の勉強やMBAが「本質的」な成長ではなさそうだという事は分かっていても、では何が本質的な成長なのか?と問われると答えに窮するのではないでしょうか?

先日僕が所属しているEOの研修で、「バルネラビリティ」というキーワードを使って「成長」について考える機会がありました。

EOという会

EOという会についてご存じない方も多いと思います。興味のある方は以下の記事をご覧ください。
会社にとっての理念とも言える、この会のMISSIONは
「志ある起業家が学び成長する事。」です。

経営者という人種は、短い時間で最大の効果を出す事に強いこだわりを持っていますから、多くの起業家が一定の会費と時間を投資している事には意味があると思います。

また、この会の特徴として、会員同士の取引は禁止なので内面的成長以外にメリットがありません。それでも90%以上の更新率を誇っているこの会の本質は、「リーダーとしての人間的成長」にあると感じています。


経営者の悩み

EOは「守秘義務」という特殊環境を作ることで、普段は人に言えない自分の葛藤を仲間のメンバーに吐露します。

その環境で10年近い時間を過ごし、多くの仲間の経営者の葛藤を聞いていると、行きつく先は、お金の問題と、一番大きいのは「人の問題」についてです。

「人の問題」に全ては帰着する。これは1つの真理だと思います。

リーダーにとって「人の問題」とはなんなのか?

集まる人が問題なのか?その人たちの考え方が悪いのか?

その人を採用したのも、その人に日常的にリーダーシップを発揮しているのも、取引先との関係も、全ては「自分」に帰ってくるのがリーダーです。

すなわち、「人の問題」というのは「自分の問題」でしかあり得ません。

リーダーにとって「本質的な成長」とはなんなのか?
それは、すなわち自分の内面的成長に帰着するのです。

では、内面的成長とは何か?

ジョハリの窓

ジョハリの窓という考え方をご存じでしょうか?

EOではこのジョハリの窓という考え方を、とことん追求し「解放の窓」の自分を広げ、「未知の窓」を開いていくことを
1つの「成長」と定義しています。

分かりやすい事例を良くある、会社のリーダーの事例で説明します。

Aさんはプレイヤーとしては抜群の成績を残し、部門のリーダーに抜擢されました。
抜群の成績を上げてきたAさんですから、メンバーの尊敬を集め、当初はうまくチームをまとめていました。

Aさんのチームには2年後輩のB君というメンバーがいます。B君はAさんに負けず劣らず優秀で、成果を上げてくれます。

AさんはB君の成長を喜び、チームの中でもナンバー2としてチーム全体をまとめてくれるようになりました。

しかし、AさんとB君の優秀な2人がいる割にはチーム全体のパフォーマンスが上がっているとは言えない状況です。

リーダーのAさんは、B君に対してのもやもやした感情に気付きます。。。

これは、リーダーになった人の良くある事例だと思います。

盲点の窓、未知の窓はなんなのでしょうか?

この局面で、リーダーが「もやもや」をそのままにしておくと、局面は打開されません。

もやもやの背景は人によって様々です。
「自分だったら、もっとこうするのに!」という感情
「B君が頭角を現す事への不安」

このような、自分でも気付いていなかった自分を深堀して見つける事。
盲点の窓を知り、未知の窓を開いていく事、

例えば
「あー。自分は、メンバーが成長して自分を追い抜いてしまう事へ無意識にい恐怖を感じているのだ。」

と見たくない、未知の窓を開き、気付くことが「成長」
気付くことができるから、根本的な対処ができるのです。

そこに目を向けないことで、無意識のうちにB君を貶めたり、B君よりもすごい自分を演じてみたり、そういう部分を他のメンバーに見透かされてしまったり。

自分では、変わらず一生懸命頑張っているつもりでも、状況が打開されないという事が起きるのです。

バルネラビリティ

さて、「人の問題」は「自分の問題」

「自分の問題」とは自分の「本質的な成長」しなくてはいけない部分。
そして、それは自分では気付けていない、

横柄な自分
身勝手な自分
自信のない自分
不安な自分

など、盲点の窓、未知の窓に属する自分に気付けていない事に端を発します。
日常では「気付くことができない、自分」というところがポイントです。

では、その「気付くことのできない自分」にはどうしたら気付くことができるのか?そのヒントになるのがバルネラビリティです。

自分の弱さを見せる事という説明になっていますが、リーダーとして日常で見ようとしていない自分、弱い自分の片鱗は「感情」にあらわれます。

「ちょっと、もやもやする。」

という具合の小さな感情の動きです。

リーダーはチーム全体への影響力が強い存在ですから常に「前向きで自信に溢れた自分」であろうとしますし、それは大切な事だと思います。

ちょっとした、不安や苛立ちは「前向き」という言葉で押し隠してしまいがちです。

しかし、チーム全体を本当に成長させたいのであれば、全てはリーダーの本質的な成長に帰着し、それは日常の「小さなモヤモヤ」にその大きなヒントが隠れているのだと、EOの最先端のリーダーシップ研修で教えられたことは大変興味深い示唆があるように思います。

サポートは恩送りします!