見出し画像

捨てるもの、捨てなくていいもの、捨てたくないもの。

 物持ちが良い。

 小学校入学の時に買ってもらったミッキーの赤いはさみを、今も自宅で使っている。それ以外に職場に一つあるにはあるが、メインは家で使うこの赤いはさみだし、持ち手の部分が割れているのを直してまで使っている。物持ちが良いのだ。ずっと買い替えずに使うものが多い。

 かといって、物を買うのが嫌いなわけではない。選ぶまでは前にも書いたようにそこそここだわりがある方なので大変なのだけれど。


 物持ちがいいのはそうなのだけれど、それよりも物を捨てるタイミングがわからないのかもしれない。

 消耗品の類は使い終わったらさっと捨ててさくっと買い直す。生活をしているな。という気持ちになる。
 でもたとえばはさみとか、筆箱とか、マグカップとか靴下とか、明確に壊れた破れた以外に、捨てるタイミングが難しくないですか。

 その一方で、服はさくっと捨てる。1着買ったら1着捨てるしこれ着ないし思い入れも特にないなと思ったら2着でも3着でも捨てる。でも何年も着続けている物もある。なかなか捨てない靴下と、さっさと捨てる服になにか違いがあるかと言われると私にはわからないし、やっぱり靴下を捨てるタイミングもわからない。

 その一方で、明確に捨てたくない物もたくさんあって、旅行のお土産とか推しのグッズとか本とか、かさばる物ばかりだ。
 その物自体も厳選して買った物だから大切なのだけれど、なによりもそれ自体が思い出を呼び起こすきっかけになっているし、そのきっかけにするために買っている気もある。

 断捨離とかの本には「思い出のものは写真に撮って捨てると良いですよ」みたいなことが書かれているんだけれど、そうじゃないんだよ!!!!
 そのもの自体を持って、眺めて、実感し、追体験する思い出と、画面越しにそのものを見て思い出すものは違うの!!あと、そのもの自体を買うことに応援や支える意味があるんだよ!!!こちとらそのために毎日仕事に行ってんだ!!!!!写真に撮ってさっさと捨てられるくらいなら最初から買うな!!!!!!!と思っています。だから厳選する。

 物との向き合い方は難しい。

 部屋や収納は有限で。はさみのようにずっと使い続けるものも、化粧品みたいに使うと無くなり買い直すものも、適度に買い直すが大体は使わない時間を過ごす洋服も、大切な思い出の品々も、同じ空間に留めておかなくてはいけない。

 物の少ない部屋は美しいと思うのだけれど、その反面、私はドラマ版の「私立探偵濱マイク」の事務所の雑多なものが雑多にでもきちんと納まっている様子が大好きなのだ。だからといって部屋が汚いことの言い訳にはならないけれど、きっと私は物を捨てたり捨てなかったりしながら暮らしていくんだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?