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Quick Report

時に人との関係が希薄に感じてしまうインターネットの世界の中、誰よりも熱く魂を燃やし、チケットを売る男がいた。
その男は毎日呼びかける。たとえ、返事がなくとも。
「ライブに来てくれ。絶対に楽しませるから。」


そんな呼びかけを続けてついにこの日がやってきた。世間では春の訪れを感じる中、少し肌寒く冬がまた帰ってきたのではないかとすら感じる4月末の札幌。誰もが不安に思っていた。きっと、当の本人も少し不安に思っていたはずだ。

そんな雰囲気が漂う中、満を持して現れたのは、他でもないこの男。
ここ数日旧Twitter現Xでその姿を見ない日はなかったという

岡崎体育だ。

観客たちは岡崎体育に振られた後、当の本人によって高らかに歌い上げられる『失恋ソング』に圧巻される。
誰もが思っただろう。
ーーーーー私たちが、振られる側だったのか…
そこで

観客のボルテージは一気に最高潮に!!!

「大人になっても岡崎体育のライブ来てくれる?」
そんな問いかけに、話題となったキッズ(小学生)エリアから
「来るーーーーー!!!!!!!」
というバカでかい黄色い声援が飛ぶ。

そこで
観客のボルテージは一気に最高潮に!!!


ということで岡崎体育さんのZepp Tour2024〜社会派ケンタウロス〜に行ってきました。かくいうわたしもSNSで岡崎体育さんのライブがあることを知り、チケットが売れていないことを知り、行くしかない!と思って買った人間のひとり。
岡崎体育さんのことはもちろん存じ上げていたし、『キミの冒険』大好き。ポケモンサンムーンのオープニングテーマ。2018年秋、新卒入社した会社で知らない土地に配属され、初めてのひとり暮らし。寒いし寂しいし嫌すぎると思っていた時にポケモンのオープニングでこの曲を聴いた。なんて素敵な歌なんだろうと思って新生活を支えてくれた、思い出の歌。わたしが好きなSUPER EIGHTさんに楽曲提供もしているし、才能のかたまり。
もうなんでもっと早く好きにならなかったんだろう。なんでもっと早くライブに行かなかったんだろう!すごくすごく楽しかった!そういう気持ちを綴る、わたしのQuick Reportです。

本当に素晴らしいライブで、楽しくて笑いすぎた。そして「札幌のチケット売れてません!」という前情報とは裏腹に、満員のZepp Sapporo。すごい努力だと思った。幕が降りた瞬間の岡崎体育さんの嬉しそうな顔。「SOLDOUTみたいなもんやん!」本当にそう。ライブに行った人のQuick Reportを見たらみんな同じようなことを言っていた。


「今日来てくれた人の顔忘れない。死ぬ前に走馬灯に出てくる。」またまたそんなご冗談を〜って思っていたら、本当にライブ中お客さんひとりひとりの顔を観て歌っていた。アンコールで歌ってくれた『エクレア』は、初めて岡崎体育さんのライブに参加したわたしにもどうしようもなく響いて泣いてしまった。いい曲といい歌はいい人といい場所で。ここに集まった人たちはきっといい人。こんなにいい人たちを集められた岡崎体育さんは、きっといい人。



ここは想像上のステージではなく
SOLDOUTみたいなZepp Sapporoだ。


「岡崎体育を応援してください!」じゃなくて「応援してもらえる人になります!」という言葉。この人はわたしたちと、人と人として向き合ってくれているんだなあと感じた。
前にファンって傲慢だなあみたいなことを書いたけれど、そういう気持ちもきっとわかってくれる人なんだろうなあと、わたしは思った。
「来てくれてありがとう」何度もなんども伝えてくれた。もういいよ!わかったよ!
こちらこそ、素敵な音楽をありがとう。楽しすぎる時間をありがとう。
ライブ楽しかったー!って家に帰ってから何回も言った。次の日も言ってる。きっとこの先何回も言う。

毎日特別楽しくてウキウキすることなんてないし、仕事本当に嫌すぎるけれど、岡崎体育さんも頑張ってるしなあ!なんて思うとちょっと頑張れる。本当にそういうパワーをもらうことができたと思っている。本当に楽しかったなあ。

岡崎体育さん、これからも応援させてね。
走馬灯に出られるよう、わたしもがんばるね。





「札幌でもやれる やれるんだ俺は」
と語る岡崎体育。
きっとこれからも全国各地、いや、世界各地の幅広い年代のたくさんの人たちに音楽を届け続けるのだろう。
そして
「絶対に紅白に出る」
この約束も絶対にいつか果たしてくれるのだろうということを確信せざるを得ない、そんな熱いライブは惜しまれながらも幕を閉じた。

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