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「私淑」 のお手伝い

マンツーマンでC言語やExcel VBAを教えていると、結局私たちが行っていることは『本の読み方を教えている』のだなと思うときがたびたびあります。受講される方が同じようにお話しされるのは、「資料や本はあるのですが、読んでもわからないんです」との言葉です。検索サイトで調べた結果も、よめない・わからないとなります。

以前にとある講演会に参加した時に、人が成長するのに「私淑」が必要と聞いたことがあります。「私淑」の意味は、直接に教えは受けないが、ひそかにその人を師と考えて尊敬し、模範として学ぶことだそうです。

そういえば、私も直接お会いしたことはありませんが尊敬する方がいます。以前より、その方の書かれた本や記事を探して読みあさっています。その方の考え方に共感して、その方から学びたいという一心でした。その方は、執筆時は大学の教授でしたが、もう何年も前に退任されて一線からは卒業されているようです。その方から学んだことは、いまの私の物事の考え方に大きな影響を与えています。

たとえば、孔子の言葉であったり 歴史上の偉人の言葉や考え方も いまお会いして直接師とあおぐことはできないですよね。起業家の本なども著名なものがあります。なにも本だけでなく身近な人のふるまいなども、私淑たり得るものがあるかもしれませんね。

ただ、2度目、3度目と本を読み返すと、「あれ、最初に読んだときに理解していたと思っていた解釈と逆だった」と気が付くことがあります。人は変化を嫌いますよね。自分の考え方と異なる考え方に遭遇した時 自分の考え方を壊せない(壊したくない)ので、読み飛ばしてしまったり 都合よく解釈してしまうのではないかと感じます。

プログラムの世界にも師はたくさんいます。有名な方も多く、本や記事もたくさん執筆されています。プログラミングを教えることは、そんな方の本を読めるようにするお手伝いしていて、読み方を教えているのだと思います。読み方がわかれば、他の部分も読めるようになって 応用もきくわけです。もちろん参考となる本や記事を使わないでオリジナルのものもありますが、自分の話す言葉や事例も 結局は 自分が過去に触れたものから影響され マージしたりアレンジされたものが多数となります。

初学者の方は わからないことがわからないのですから、極端に言うと調べ方もわからないということになります。また、独学で学んだので不安だといって受講される方も少なくないです。

そんな受講生の方の師と仰げる方を探すための「私淑」のお手伝いをしているわけですが、「自分自身も私淑の対象となれるよう自分磨きをしないといけないんだよね」と 恐れ多い事ですが 自分自身を鼓舞しています。

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