きつい

 「なにもない 今季最低のゲームです。技術どうこうじゃない。戦う気持ち、勝つ執念、相手をねじ伏せる、全く見れない」

 秋葉監督の言葉が強く心にしみるゲームだった。

 神戸に1-6で負け。とんでもない完敗であったと同時に、今シーズンのコンサドーレを象徴する試合になってしまった。ちぐはぐで迫力のない攻撃、連携面・対人の部分でボロボロの守備、まさにいいとこなしであった。正直前半で決まってしまった試合だった。
 今シーズン勝ち点1でJ1最下位の位置につける現在のコンサドーレだが、個人的に今シーズンに希望を見いだせないかといわれれば全くそんなことはない。絶対やれる。これから進化する可能性は十分秘めている。と思う。
 それでもただ脳死で「サポーターはただ応援するだけ!批判はいらない!がんばれー!!」ってスタンスは自分は好きじゃないので、個人的に気になる部分を、ただ連ねるだけのノートを書こうと思いますので、良ければお付き合いください。

※ここからは完全な筆者の主観です。「なんだこれ見てられるかぁ!!!!」って方は速やかにお布団に向かってください。

守備が、、、

 「超攻撃的サッカー」を目指す今のコンサドーレにとって、守備にどれだけ力がかけられているのかはわからないが、こんなにひどかったっけ?と感じる場面が多い。(超攻撃的サッカーできてないとかはいったん置いといて)
 最終ラインでは大八が圧倒的な安定感を誇っている。相手のCFをしっかりと跳ね返し、一次攻撃を食い止める役割を十分に果たしている。今日は大迫にしてやられた部分もあったが、シーズン通して安定した成績を残していると言えるだろう。次に馬場も、今シーズンは一皮むけた印象だ。駿汰が抜けた右CBを守ることが多い今シーズン、最初こそ攻守にわたって粗削りな部分があったが、ここ二試合は守備での安定感が増し、攻撃においてもオーバーラップやフリーなスペースでの受けなど徐々に可能性を見せ始めた。今日はボランチでのスタートだったが、ボール回収の面で輝くシーンを多く見せた。
 最終ラインで気になるのは中村だ。元々攻撃が売りの選手で、守備に関してはまだまだのびしろありという不安定な状態だったが、今日の試合ではその不安な部分が露呈してしまう結果となった。神戸武藤につききれず、やりたいようにやらせてしまった。またコンサのデビュー戦となった高尾もほろにがいデビューになった。中村、高尾とも攻撃においてはいいアクセントになる選手であることは間違いない。中村に関しては、今日もいいドリブル突破で神戸陣内深くまで切り込むシーンがあった。高尾も駿汰を彷彿とさせるプレー(ボールを受ける位置めっちゃ駿汰だった)を攻撃においては見せようとする場面があった。ただ、いかに攻撃において必要な選手であったとしても、現状だとあまりに厳しいディフェンスだと言わざるを得ない。
 またセカンドボール、ルーズボールの回収に関してもかなりきになる。今日の試合、体感だとセカンドの回収率は2%くらいだった。神戸としては大八に跳ね返されても、セカンドボールを簡単に回収できるため、後ろからロングボールを放り入れるだけでチャンスを作ることができる。思い返してみれば町田戦もそんな感じだった気がする。どれだけ前からプレスに行ってもこれでは意味がない。なんでこんなに回収できないんだろうなって考えていたら解説の人が「札幌は最終ライン上げたいですねぇ」ってしきりに言ってたのを思い出した。思い返してみれば町田戦でも同じようなことを言われていた気がする。つまり今のコンサドーレは守備陣と攻撃陣が連動しておらず「間延び」してしまっているのではないだろうか。最終ラインが上がらないため、中盤のスペースに人がいなくなってセカンドを相手が簡単に回収できてしまう。こんな負のサイクルに陥ってしまっている気がする。「じゃあ最終ライン上げればいいじゃん!」と素人な自分は思ってしまうが、多分そんな簡単な話ではないんだろう。なんにせよ、セカンドの回収率を上げていかないことには、今後も「コンサドーレにはロングボールけっとけばなんかチャンスになるぞ」というマインドで来られるだろう。

どうした攻撃陣!5試合1得点はまずくないか??

 守備もそうだが、本当に深刻でまずいのは攻撃だ。前述だが「超攻撃的サッカーとは????」状態である。コンサにおいては攻撃は最大の防御というスタンスであってほしい。が、現状は「ボールこそ持ちますが、決定的ないシーンは作れません。」なのでおそらく守る相手側からしてもそう脅威ではないだろう。ここで「ここがこうでああだから攻撃に迫力がないんだ!」なんて解明はできるわけないので、個人的に気になる部分を挙げていく。

 まず後ろからのつなぎの部分だ。正直「いる?後ろからのつなぎいる??」と思う。ゴールキックからつなぐにしても、成功率が低すぎる。出しどころがなくなってキーパーに戻して、キーパーからサイドにけるのはいいけど繋がないパターンか、出しどころなくて相手に渡しちゃって失点パターンが多い。とにかく出しどころがない。これも去年までそんなイメージはなかった。後ろからのつなぎは100%でないにしても、ある程度の成功率があったはずだ。これに関しては「前線の選手がおりてこない」のが理由の一つだと感じる。最終ライン4枚で回すが、前線は相手の最終ライン付近に4
~5枚が張り付いている状態である。町田のようにロングボール蹴ってフィジカルで勝ってくれるのならそれでもいいが、コンサの前線は身長が低い選手が多いため、「そんなに前線に張り付いてても意味ないじゃん」と思ってしまう。ロングキックを蹴っても、セカンドをとれないのはここでも間延びしているからだろう。元々去年、一昨年は青木や興梠が受けに降りてきていたイメージがある。この降りてくる動きがなく、前線で張り付いて待っているだけなのでもちろんボールは来ないし、来てもフィジカルで勝てずに相手ボールという流れだ。降りてくる動きがないと、相手としても楽だろう。勝手に待っていればマイボールになるのだから。

まとめると現状は「後ろから繋げません、出しどころがないから。出しどころになってほしい前線の選手は張り付いています。」だ。
加えるならば、前線に動きがない。ボールを引き出す動き、裏へ抜け出そうとする動きが少ないため、相手への脅威になっていない。

でも、希望はある!!!

 ただ個人的には「終わった。今シーズン降格決定です、、、。どうしようもない。」とは全く思わない。強がりとかじゃなくて、まじで思わないのよね。まず新戦力は今のところかなり躍動している。横浜FCからきた近藤はいきなり開幕スタメンを務め、近藤らしいドリブルを発揮した。ケガこそしてしまったがルーカスや金子の穴を十分に埋められると感じさせた。また同じく横浜Fc(東京ヴェルディ)から加わった長谷川もらしさを発揮している。ドリブルやパスなど「うまいなぁ」と思わせるプレーを見せる。もっと長い時間見たい選手だ。明治大学から加入した田中克幸も、独特のボールタッチとパスセンスでコンサの新たなオプションとなる活躍を見せる。復帰となった武蔵も、全盛期とまではいかなくともコンサにほしかった「収められる選手」である。ここからさらに調子を上げていってほしい。同じく復帰の阿波加も高木、菅野が離脱した中でしっかりとコンサの守護神を務めた。ノイアーのような前に出てボールクリアも見せた。この新戦力の中でひときわ輝かしいプレーを見せているのが名古屋高校からきた高卒ルーキー「原康介」だろう。もう本当にすごい。コンサの希望です。今シーズンのコンサドーレ初得点を決めた若武者はとにかく、怖いもの知らずで前に向かっていく。その姿勢が本当に素晴らしい。個人的に現在のコンサでもっともぎらついている選手だ。

精神論は馬鹿にできない

 個人的に最も気になる部分が、「気持ち」の部分である。冒頭で秋葉監督の言葉を用いたが、技術どうこうの問題ももちろんあるが、決定的に気持ちの部分で勝負になっていないと感じた。特に今日の試合の後半ラスト、大量リードしている神戸の選手がパスミスによってかなりきびしく要求しあっていた。対してコンサはどうだろう。そもそもパスミスが当たり前のように多い。「絶対勝つ」「おれが点取って勝たせる」「点とる」とギラギラした選手がどれだけいるだろう。実際に選手がどう思っているのかはわからない。しかし例えば、執拗にほめる形になってしまうが、原は菅野がボールを持った瞬間サイドに全速力で走りボールを要求していた。去年までは、全員が原のようにカウンターの意識、攻めの意識を持っていたように思えるが、今日はどうだろう。全員が走っていただろうか。カウンターの際、妙にゆっくり持ち上がっていなかっただろうか。負けているのに、せっかくの攻撃チャンスを見捨てるようにゆっくり走ってあがっていなかっただろうか。ボールに執着を見せつけることができただろうか。一つのパスミスも積み重なればなんとやらだ。

「技術どうこうじゃない。戦う気持ち、勝つ執念、相手をねじ伏せる」そういうものをを見せてほしい。

 次節は水曜日。試合後に「this is コンサドーレ」もとい、「Das ist sapporo」と言えるような試合になってくれるよう、応援しよう。

とんでもなく、拙く、雑な文章にお付き合いいただきありがとうございました。

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