お笑い芸人が幸せになる方法 「お笑い講座 入門編」補遺

「お笑い講座 入門編」(以下、本作)を公開してから3週間以上が経ち、寄せられたご指摘に応える形で「自作解題にかえて」という記事も上げさせていただくことができました。
おかげさまで「お笑いに人生を賭けようとしている若者に応援歌をとどけたい」という作者の意図を、以前より多くの方に受け入れていただいたような気もします。一方で、本作では十分な記述を尽くせなかった点についての様々なメッセージをいただくことにもなりました。その中には、何らかの対応をすべきではないかと思われるものもいくつか見受けられます。
そこで「補遺」と題して、当記事をアップさせていただくことといたしました。本作を読了していただいたにも関わらず今ひとつ合点がいかない方などに、当記事が少しでもお役に立てれば望外の喜びです。
なお当記事は本作に目を通された方を想定ターゲットにしている関係上、若干のネタバレを含むことになるかもしれません。ネタバレを好まない方には、事前に本作を一読されることをお勧めいたします。お手数をおかけすることになり、誠に申し訳ありません。

前置きが長くなりましたが、当記事を上げるきっかけをくれたのは次のような感想でした。
「芸人として早く売れて幸せになりたいのに、その方法がよくわかりません」
売れるための絶対十分条件はありませんし、必要条件のいくつかは本作中で言及させていただいていますので、この感想については当初スルーしようと思っていました。とはいえ若手芸人の応援団を標榜している身として、どんな声にも真摯に向き合うべきではないかと思い直し始めていた時、テレビから某有名女優のインタビューが流れてきました。
「最近、一番幸せを感じたのはいつですか?」という問い掛けに、てっきり「主演女優賞をいただいた時です」とか「数千人のお客様に拍手で迎えられた瞬間です」というような回答をするのかなと思っていますと、彼女は「娘に『いつも美味しいお弁当を作ってくれてありがとう』と言われた時です」と答えたのです。
拍子抜けすると同時に、何年か前の結婚式のスピーチで或る先輩が新郎に贈った言葉を思い出しました。それは、「幸せになりたいのなら、一番身近な人を精一杯幸せにすることだ」という内容でした。この時は新婦を精一杯幸せにすることで自分も幸せになれますよという文脈の一部だったのですが、某有名女優の例でもわかるように一番身近な人は配偶者とは限りません。ご両親や兄弟、いつも一緒にいる親友、あるいはそれ以外の人のこともあるでしょう。
では、お笑い芸人にとって一番身近な人は誰でしょうか。
そう、「相方」ですよね。
自分が幸せになりたいのなら、まず「相方」を精一杯幸せにしてみてはいかがでしょう。売れている芸人さんたちを見ていますと、実生活で仲良しかどうかとは関係なく、互いに相手を尊重している雰囲気を感じることが多い気もします。

あなたは、「相方」を精一杯幸せにしていますか?

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