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日本式「大規模ワクチン接種会場」とは?設営の考え方は国の手引き・専門機関の監修に沿って

 2021年2月に、西尾レントオールが大阪市住之江区・咲洲にあるR&D拠点建設予定地にて、ワクチン接種会場設営デモンストレーションを行っています。こちらでご紹介したとおり、2月3日以降多くのマスメディアにお取り上げいただき、自治体(市町村)や関連企業の視察を絶えずいただいています。

 デモンストレーション(シミュレーション)は2月19日までなので、note上でマニュアルを書き残しておきたいと思います。今回のデモは単にいちレンタル会社が設営したものではなく、厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に係る手引き」等に基づき、また森ノ宮医療大学の監修をいただいた、論拠を持って行ったものです。それでは、今回のワクチン接種で考えるべきポイントも押さえながら、各プロセスについて説明していきます。

検温〜受付

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 接種が行われるテントに入る前に、まずスクリーニングの検温ブースがあります。こちらでは非接触型の体温計(AIサーマルカメラ)等を使い、めやすで37.5度以上の人は入場できないようにするものです。平熱が高い方は応相談ですね。

 テント入口には、自治体から各住民に郵送された接種券を持って、身分証明書とともに本人確認を行います。ここで予診票をもらうところもあれば、接種券とともに送られてくるところもあるようなので、まだ書いていない・忘れた人はここで受け取ることになります。

※最新の手引によると、予診票の扱いは以下のようになりそうです。

予診票の内容は医薬品医療機器等法に基づくいわゆる薬事承認が行われた後に確定すること及び薬事承認の内容によっては、予診票の様式が変更となる可能性があり、接種対象者個人に送付を行うことが困難であると考えられるため、原則市町村が予診票の印刷を行い、接種実施医療機関等に配布することとする。

予診票の記入

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 受付で受け取った予診票の記入や実測式体温計による検温が求められます。現地で記入となると、所用時間の個人差が大きくなるので、このスペースは大きくとる必要があります。

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 予診票が正しく記入できたかをスタッフに確認してもらい、問題なければ予診・接種前の待合となります。

予診・接種

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 予診では医師が予診票をもとに確認し、問題なければそのまま接種に移ります。

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 今回のデモンストレーションでは、予診と接種を直結にしています。自治体のニーズによっては、予診から接種の間にひとつ待合スペースを設けるなど、ここは工夫のしどころとなります。

接種済証発行と経過観察

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 接種が済んだら、接種券にステッカーを貼るという形で接種済証の発行がなされます。その後、厚労省の手引では健康観察、状態観察とも表現されている経過観察の時間となります。これはアナフィラキシーショックやけいれん等の重篤な副反応が表出するのがおおよそ接種後15分と見られているからです。観察時間は15分〜30分とされているため、このスペースもかなりとる必要があります。また、感染症予防の観点からフィジカルディスタンスをしっかりとれるスペースでなくてはなりません。

 いかがでしょうか?少しは参考になりましたか。西尾レントオールでは2月19日まで大阪・咲洲でデモンストレーションを開催していますので、実際に見てみたいと考える接種関係者の方はお問合せくださいませ。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000067685.html

#ワクチン #接種 #会場 #設営 #大規模会場 #集団接種





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