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「情報」とは何か?

今日は「情報」という言葉の中身について考えてみたいと思います。


●「『情報』ってなに?」と聞かれたらどう答えようかと妄想してみる

以前「戦略的」について考えたときと同様に、まずは辞書等を見ずに考えてみます。

(いつもはある程度書く内容をイメージしてから書き始めるのですが、今日はぶっつけ本番です。何も考えていません。笑)


「情報」と呼ばれるものの共通項を考えてみて、まず思い浮かんだのは

形がないこと

です。「モノ」自体に形があったとしても、「情報」はその「モノ」とは別物だと思うのです。例えばイサムノグチの彫刻は「情報」ではありません。「情報」はその彫刻が発する何か、です。

他の共通点はなんだろうか……。

内容があること
◎(場合によっては)伝達できること
◎(場合によっては)記録できること

という感じでしょうか。

内容がある」、これは確かだと思います。形はないけれど、内容はある。含蓄という意味での内容ではありません。どんなにくだらなかろうと役に立たなかろうと、内容は必ずあるのです。逆に言えば、内容が空っぽであればそれは情報ではないはず。

それから「伝達できる」。情報は、伝わるものというイメージです。インターネットの情報もそうですね。しかし、伝達できない情報もあるかもしれません。例えば、鋼鉄の箱に封じ込めてしまった文書の「情報」は、物理的に伝達できないけれど、情報であることに変わりはないからです。

「伝達できる」とはすなわち「記録できる」ということかもしれない。現に、私たちが扱ういわゆる情報の多くは、記録されています。今私が書いているnoteも情報です。でも、中には記録できない情報もあるかもしれない。例えば、言語化できず絵でも音でもどんな手段でも表現できない情報……(ぱっと思い浮かびませんが)。

まとめると、私の考える「情報は」

◎形がない
◎内容がある
◎(場合によっては)伝達できる
◎(場合によっては)記録できる

こんな感じです。


●国語辞典で「情報」をひいてみると、まさかの展開に

ではここで、国語辞典(所有しているアプリの大辞林)で「情報」という言葉をひいてみます。

じょう ほう【情報】

①事物・出来事などの内容・様子。また、その知らせ。「横綱が引退するという━が入った」「戦争は既に所々に起つて、飛脚が日ごとに━をもたらした/渋江抽斎鷗外」

②ある特定の目的について、適切な判断を下したり、行動の意思決定をするために役立つ資料や知識

③機械系や生体系に与えられる指令や信号。例えば、遺伝情報など。

物質・エネルギーとともに、現代社会を構成する要素の一。〔「事情」を「報告」することから一字ずつ抜き出してできた略語。雑誌「太陽」(1901年)に出てくるのが早い時期の例。諸種の訳語とされたが英語informationの訳語として定着〕

うわー、これは興奮する!(変態が出てきた)……何が興奮するって、④です。

物質・エネルギーとともに、現代社会を構成する要素の一

物質!エネルギー!そして情報!

情報がまさかこんなに地位の高いヤツだったとは……。たまたま物理学の本を読んでいたせいか、かなりビックリしてしまいました。

「物質」や「エネルギー」は、とても重要に思えます。世界を構成し、動かすものですよね。一方で「情報」は、そこまで世界を構成する感じではないのかと思っていました。

でも、この定義を読むと、情報は「現代社会を構成する三代要素のうちの一つ」のようです。

つ、強い!

ちなみに①②③は、比較的狭義の「情報」ですね。特に②や③のような「情報」について、頭から抜け落ちていました。私の中では最初から④のイメージが脳内にあった気がします。


●「心の中に形づくるもの」

私が今後(このアカウントで)取り上げたいと思っている「情報」は、上記の定義では④だということがわかりました。それに、④は①②③を含む広い定義のようです。

しかしよくよく読んでみると、

④物質・エネルギーとともに、現代社会を構成する要素の一。〔「事情」を「報告」することから一字ずつ抜き出してできた略語。雑誌「太陽」(1901年)に出てくるのが早い時期の例。諸種の訳語とされたが英語informationの訳語として定着〕

…………まったく説明になってない!

同語反復どころか言い換えすらしていない気もしますが、頑張ってカッコの中を拾ってみます。

「事情」を「報告」することから一字ずつ抜き出してできた略語

なるほど。つまり「事情」を「報告」するというセットが「情報」ということですね。

雑誌「太陽」(1901年)に出てくるのが早い時期の例。

「太陽」というのは、明治から昭和にかけて発行されていた総合誌のようです。あまり手がかりにはなりません。

諸種の訳語とされたが英語informationの訳語として定着

英語から来たのなら英語を辿ってみます。すると、

information
→in-「中へ」form「形」-tion「こと、もの」
→心の中に形づくるもの
→【名】情報
出典:Gogengo!

これは非常にわかりやすいです。「心の中に形づくるもの」。しっくりきてしまった!

あと、Wikipediaにも詳しく書いてありますが、やや詳しすぎて溺れそうなので割愛します。


●まとめ|情報とは?

私が個人的に編み出した漠然とした定義も、けっこう的を射ていた気がします。もう一度書くと、

◎形がない
◎内容がある
◎(場合によっては)伝達できる
◎(場合によっては)記録できる

辞書的な定義でいうと、

◎物質・エネルギーとともに、現代社会を構成する要素の一
◎「事情」を「報告」すること

ネットでたまたま見つけたものだと

◎心の中に形づくるもの(=information)

要するに──というまとめ方は難しいので羅列で終わる形になりますが、「情報」とはこういうもののようです。


「辞書をひかずに意味を考える」ゲーム、楽しいですね。ハマりそう。笑

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