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戦略性・経済学に関する考察

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交渉と感情|論理はココロを動かせない!?

〈交渉〉というスキルは、私が知るかぎりもっとも身につけるのが難しいスキルです。私が個人的に苦手という事情もありますが、「なぜ交渉が難しいか」は、できないなりに説明できます(説明だけなら!)。 今日は、考察というよりは体験談に近いかもしれません。 ●個人的な話ですが…(猫設定はまたもお休みで笑、)私は、仕事においてしばしば交渉をします。職能として本来なら求められていないのですが、実情は、交渉スキルが不可欠です。少なくともチームの誰かがやらねばなりません。 私たちが交渉する

「戦略的」ってつまり、どういうこと?

「シグナリング」の話の際に紹介した『戦略的思考の技術』という本には、「私たちのまわりの環境はすべて戦略的環境である」というようなことが書かれていました。 それ自体は納得できたものの、ふと「じゃあ戦略的って結局どういうこと?どうして、戦略的に生きるのが良いことなの?」という疑問が湧き起こりました。 今日はその「戦略的」という言葉の意味を考えてみます。 ●まずはゲームでイメージしてみるいきなり辞書をひくのはつまらないので、辞書をひくまえに自分で考えてみます。「戦略的」といえ

シグナリングにコストがかかる理由|時は金なり

以前から気になっている経済学用語に「シグナリング」というものがあります。 シグナリング (英: signaling) とは、市場において、情報の非対称性を伴った場合、私的情報を保有している者が、情報を持たない側に情報を開示するような行動をとるというミクロ経済学における概念である。 (Wikipediaより) 「シグナル」は英語で「合図」「信号」のことです。 ●シグナリングは、例えばどのようなものか?例えば、Instagramの広告で新しい化粧品ブランドの画像が流れてきた