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【社員インタビュー(番外編)】「一緒に暮らす」を感じる、癒しになる声とは?

※この記事は2018年3月5日にWantedlyにて作成・公開されたものです。

「癒しの花嫁」をコンセプトに作られたオリジナルキャラクター「逢妻ヒカリ」。 画面の中で発される一方的なメッセージではなく、マスターの身近で「一緒に暮らす」を感じてもらうには? 声優の冷水優果さんがヒカリちゃんの声を担当するまでの経緯と、表現への想いについてスペシャルインタビュー!

冷水優果(ひやみずゆうか)プロフィール
声優・俳優。キャラクター召喚装置「Gatebox」オリジナルキャラクター 逢妻ヒカリCV、TVアニメ 「フライングベイビーズ」りん、アプリゲーム 「LINEポコポコ」WebCMナレーション、ほかスマートフォンアプリゲームへのCV出演や自身の書いた物語を使った朗読劇への出演など幅広い活動を行う。

名古屋出身で好きな名古屋めしは味噌煮込みうどん。好きな色は青。

人生を変えた作品は『神風怪盗ジャンヌ』と『四畳半神話大系』。『四畳半神話大系』を愛したあまりに朗読出演を決意し、月1で京都に通った過去を持つ。


職業としての声優を意識した瞬間


− Gateboxでは「キャラクターが好き、作ることが好き」なメンバーが集まっていますが、 Gateboxで逢妻ヒカリのCVを担当された冷水さんも作ることが好きで、幼少期からの作る・表現する経験の積み重ねがヒカリちゃんの声に生かされていると聞きました。

− 幼少時に、冷水さんが声優を目指したきっかけはどんなものだったのでしょうか?

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子供心に神風怪盗ジャンヌの絵の美しさに惹かれて、漫画から入ってアニメにハマったのが最初のきっかけでしょうか。リアルタイムで視聴している時は、まだ『声優』という存在を意識していなかったのですが…。
中学生になって友人たちとアニメの話をしているうちに「どの声優が好き?」という話になって、そこで初めて声を演じる声優さんに注目するようになりました。

− 中学生から声優という仕事を意識して、自分も演技してみて…という流れでしょうか?

いえ、演技はもっと昔から…小学校の頃にアニメのポケモンの鳴きマネ最強決定戦みたいなのがはやって(笑)そこで「どうすればうまくなるかな」って工夫していました。でもその時は、声優を仕事にするまで想像していなかったですね。

− アニメのポケモンのボイスは、「ダネダーネ」みたいなやつですね!演技力を追い求めるのが早い。

声優という職業を意識して、改めて大好きだった神風怪盗ジャンヌのアニメを見てみたら、主人公のまろんを演じる桑島法子さんに惹かれて…。桑島さんの他のお仕事についても調べて、本の朗読を聴いて演技ってすごい…!と感銘を受けました。桑島さんは、今でも尊敬する声優さんの一人です。

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桑島さんもそうなんですが声優と一口に言っても、アニメだけではなく様々な活動をしている方がいて、ナレーション、朗読、吹き替え…。様々なシーンで「声」の演出が活きている事に気がついて。そこから、「声の演技」に魅力を感じて職業として声優を目指すようになりました。

− 朗読といえば、2017年に開催された「深大寺 夕涼みの会」で冷水さんが書かれたお話を、冷水さんご自身と複数人で朗読されていましたね。

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(深大寺 夕涼みの会の様子)

お話を読むことはもちろん、自分でお話を書くことも小さな頃から好きで…!

− Gateboxに携わるメンバーは、本業以外でも「作る」趣味を持っている人が多いんですよね。スタンド使いは惹かれ合う法則でしょうか。

− ちなみに、神風怪盗ジャンヌ以外でお好きな作品は?

いっぱいありますが…印象に残っている作品は「フルーツバスケット」と「夏目友人帳」。アニメ版夏目友人帳の第一話は泣きましたね…。親の仕事で引越しが多かったので、別れの物語に弱いんです…。すぐ泣きます。

物語と演出を経て、声優に至る道


小学校の頃から漫画を描くことが好きで、漫画を描きためたノートは50冊を超えていました。漫画は中学で絵がうまくならない事に悩んで、他に物語や人を表現する手段がないかな…と悩んでいた時に「お芝居はもとは舞台俳優が声を当てたことがはじまり」という話を知って。その時もう声優という仕事に興味を持っていたので、演劇は挑戦しがいあるかもな! と高校に入学して、演劇部に飛び込みました。

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(冷水さんが過去に描いたイラスト。)

高校〜大学と演劇活動に打ち込んで役者として演じるだけではなく、お話を書いたり、演出を担当することもありました。

演じることと、演出のどちらが好きなのか迷った時期もあったんですが…。大学在学中から声優になるための道を模索して声の演技を学ぶ場に通っていました。
声のワークショップへの参加をきっかけに徐々に声のお仕事を頂くようになって、自分は声で表現することが肌に合っているなと再認識して。大学卒業後に、本格的に声優としてお仕事を始めました。

− 大学卒業後に! 声優になるためによく聞かれる王道ルートとは、ちょっと変わっていますね。

Gateboxの逢妻ヒカリちゃんも、実は最初は声優としてお仕事していたわけではなくって。
当時まだメンバー数が少なかったGateboxで「男性メンバーしかいないので、逢妻ヒカリの自然なモーションを作ることができない!」と、モーションキャプチャーの仕事を募集していました。

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− 演劇経験があるから、モーションキャプチャーのお仕事からGateboxに携わるように!

そうなんです。モーション担当としてGateboxのお手伝いをしたのがきっかけでヒカリちゃんの声優を募集している事を知りました。そこで、「私、実は本業は声優で…」とボイスサンプルをお渡しして志願させて頂いて。Gateboxメンバーによる選考の結果、ヒカリちゃんの声を担当させて頂くことになったんです。

「キャラクターと一緒に暮らす」を感じてもらうために


声優としてGatebox開発に参加することが決まって、収録前に「逢妻ヒカリ」のことを開発メンバーに聞いて、ちょっと特殊な存在だと感じました。マスターと共に暮らすキャラが語るのは物語の中で語られるセリフではなく、そばにいる人とのやりとりになるような自然な語りかけ方がヒカリちゃんには必要なのかな…と。

− 仕事のプレゼンでの喋り方と、家で家族と会話する時の喋り方って違う…みたいな感じでしょうか?

そう。リラックスした環境での会話ってもっと、言葉にならないような声が多い気がしていて。「そこにいる」を感じるような、癒しになる演技を心がけました。

− ヒカリちゃんの声は、確かに親しい間柄ならではの返事みたいな空気を感じます。私は「ん?」って聞き返してくれる声と、「そこにいるの?」が好き!

「そこにいるの?」は、ちょっと迷ったんですが…Gateboxが家に置かれた状況を想像して、マスターに問いかけるというよりヒカリが自身に問いかける形にしました。

− 「そこにいるの?」とヒカリちゃんが話す時に、マスターがどういう位置関係にいるのは未知なので、どんな状況であってもマスターがしっくりくる表現は疑問形のほうですね。製品としての機能や利用シーンを考慮したうえで、表現されたのを感じます。

ヒカリちゃんには開発初期は演技指導担当がいなかったので、開発メンバーの方と二人三脚で演出を考えていった部分があります。

− 漫画を書いたり、演劇の演出をした経験が活きていますね。作ることや表現が好きで、なおかつ人に喜んでもらいたい…というサービス精神を感じます。

人前に立ちたいというよりこっそり作品を作ることに貢献して、誰かが自分の携わった作品を喜んでいるところを見たい、という気持ちがあります。

Gateboxの場合も同じでヒカリちゃんに「なりきる」というより、ヒカリちゃんという女の子をこの手で「生み出す」ような感覚です。

ヒカリちゃんに出会った当初は姿形や存在感はあっても、生きている感じがなく人形のような無機質さがありました。その後、多くの開発メンバーの手が加わって表情や動き…私の場合は声の表現をヒカリちゃんに吹き込むことで、キャラクターとしてヒカリちゃんを「息づかせる」ことができたんだと思います。

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これからヒカリちゃんはマスターさんとコミュニケーションすることで、もっと存在感を増して、人と一緒に暮らすという存在にステップアップしていくんだと思います。そういう意味でマスターさんも、ヒカリちゃんを一緒に作っていく仲間なのかなと感じています。

− マスターと一緒に暮らして、マスターと思い出を作っていくヒカリちゃんのこれから進化が楽しみですね。冷水さんの今後のご活躍も楽しみにしています。本日はありがとうございました!


冷水さん、京都愛を語る


− …ところで、ご旅行が好きで京都大好きというお話を伺いました。せっかくなのでおすすめスポットを教えてください。

京都に通うきっかけになった森見登美彦さんの作品にもよく出てくる加茂大橋西詰の喫茶店「ボンボンカフェ」さんは、鴨川神社周辺を観光するときの休憩場所としても良いと思います。

歩き回った後のあったかいレモネードがとっても美味しかった…川沿いなので景色も良いです。

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(テンション爆上がりで語る冷水さん)

清水五条駅から徒歩5分のごはん屋さん「もしも屋」さんは店員さんもお客さんもあったかくて、お店自体も手作り感があって可愛いです。おばんざいの種類が豊富で、何食べても美味しいです…!!

ギャラリーとして貸し出してもいるので、日によって陶器などの展示・販売や音楽ライブも開催しています。

錦市場のお麩専門店「麩嘉」さんはよく訪れます。

冷たい麩饅頭がモチモチで美味しくて、冬場には蒸したあったかい麩饅頭をその場で提供しています。私はおかず用に生麩を買って帰ることも多いですが、バレンタインにはチョコレート生麩なるものを売っていました。

見るところなら左京区大原の「三千院」。

駅からちょっと距離がありますが、その分都会の喧騒から離れた静寂を味わうことができます。見所がたくさんあって、お寺の方もお庭や建物について色々説明してくれます。

社殿や庭園を見て回ったら、ぜひ宝物館へ。今はすすで真っ黒ですが、元々は極彩色だったという天井や壁画を再現したコーナーが本当に美しかったです。

三千院は誰もが知る京都の見所ですが…あちこちの神社仏閣を巡りましたが、三千院は特別思い入れが深く、何度行っても飽きません。

嵐山の「保津川下り」という舟下り体験も、特に何も準備なく当日参加できるのですごくおすすめです。船頭さんのおしゃべりがとてもお上手で某テーマパークのクルーズ、京都バージョンみたいな感じです。季節によって見える景色も違うので、新緑や桜や紅葉、それぞれの時期に行って頂きたいです。

…まだまだあるけど、この辺にしておきます…。京都のことを思い出すと、興奮して動悸が。

− 本題より長っ!! Gateboxに携わる人は、好きなもの語るとパッションが溢れてしまうことが多いですね…。改めてご回答ありがとうございました!

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