年をとったと思うこと

 深酒の翌日に筋肉が痛むようになったのは年をとったせいか。もちろん私自身まだまだ若い気持ちでいるし、二十代という年齢で若くなくては困る。ただ、自分史上、現在の自分が一番年をとった状態なのだから、気持ちの問題は抜きにして、現実の出来事として加齢を感じるのはごく自然だと思う。

 昨日は友達とお酒を飲みながら「友達」について話すというなんだか不思議なことをした。友達ってどんな人か、何人いると言えるか、そのようなことをあれこれ話した。「飲みに誘える人」という定義で何人いるか指折り数えた。

 そんなことを話せる人がいるのっていいなあと思いながら、調子に乗ってお湯割りを飲む。寒い日に飲むぬるいお酒はいい。

 帰り際には酔っ払いとして完全に出来上がり、一緒に飲んでいた友達に「あと何十年はよろしく」というようなずいぶん大胆なことを言って電車に乗って帰った。そういうよくわからない図太さというか、気恥ずかしさを失った感じになれるのも、今が一番年をとった自分であるならとてもいいことだと思う。これからもっと楽しくなる予感はしている。

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