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Mさん

Mさん

「昨日はいらしていただきありがとうございました。kenさんとMさんが話してるのを見てると、すごく楽しそうでこちらもほっこりします。(以下省略)」

これは、昨日、カラオケスナックのママから届いたメッセージ。

そう、私はMさんとお話をすることが楽しくて仕方ない。マイクを握らず、閉店までただお話をしていることも少なくない。

Mさんとは、そのお店で知り合った。今週、70歳の誕生日を迎えられた男性である。公的機関で研究職をされていた方で、今でも週に2度、オブザーバー役として働かれている。

Mさんは、俗世間のことに興味がない。映画や音楽のことも詳しくはなく、パリオリンピックも全く観ていない。こちらから話し掛けなければ、ただ、電子タバコを吸い、お酒ではなくコーヒーを飲んでいる。

Mさんは、興味のある範囲において知識欲が旺盛である。先日は、「kenさん、前回お話しされていたCOBOL言語のことなんだけど」と、まるで宿題となっていたかのようにお話を始められる。

そうしたMさんとの会話が楽しい。話しの内容もそうだが、特に、二人で話している時の雰囲気が好きである。

そんなMさん、閉店間際にママから促されて歌うのは、決まって、ちあきなおみの喝采である。

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