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クラシック音楽は、かっこいい。

 小学校で金管バンドに所属していた自分は、中学では、吹奏楽部には入らず、バドミントン部に所属。
 今音楽にどっぷりと使っている自分としては「あり得ない」選択ではあったが、それはそれで色々と充実した(主に毎日走らされることについて)3年間であった。

 音楽を演奏することから離れた自分。
 しかし、音楽を聴くことからは離れなかった。

 FMラジオから流れる数々の音楽。ラジカセを使ってカセットテープに収め、何回も何回も、カセットテープに筋ができるくらい聴く。
 はじめは、「四季」「運命」「モルダウ」。中学の音楽授業で聞いたクラシック音楽を。
 高校に入ってからは、もう近現代の音楽を中心に、それは手当たり次第。
 バイトを行いはじめた大学時代からは、それこそマニアックな音源を求めはじめた。

 デジタル配信が行われるようになってから、20年ほどが経過した。
 一時は不本意ながら、居住スペースの関係で、多くのCDをほぼ雨晒しにし、ダメにしてしまったこともある。
 残ったCDの音源は、現在、ハードディスク内に形を変え収まったり、サブスク(Apple Music)で見つけてライブラリに入れたりしている。

 形は変われど、音楽の「価値」は変わらない。

 何百年ものの、人間の英知が息づく音楽。
 それが、クラシック音楽である。


★ おまけ 自選 「かっこよさ」が解るクラシック音楽 十選
自分なりに、これはかっこいい!と思える演奏を集めてみました。
もしよかったら、耳にしてもらえると、嬉しいです。
クラシック音楽との、素敵な出会いがありますように。

□ 「一度は耳にしたことがある曲」編

1 弦楽セレナーデ 第1楽章(チャイコフスキー)
  小澤征爾指揮 小澤征爾インターナショナルアカデミー

 日本を代表する指揮者・小澤征爾。彼の指揮の細部から、繊細に、時には雄大に、「こう演奏して欲しい」という願い、そして情熱が溢れ出る。
 なお、この動画の中に、King Knuの常田大希氏がチェロを弾いている様子が見られる。恵まれた場所に座っているため、探せばすぐに見つかるはず。

2 「カルメン」前奏曲(ビゼー)
  チョン・ミョンフン指揮 東京フィルハーモニー管弦楽団

演奏もかっこいいが、上体が全くぶれない・しかも的確な指揮。
実に見事である。

3 ヴァイオリン協奏曲「四季」より「夏」第3楽章(ヴィヴァルディ)
  ジュリアーノ・カルミニョーラ

 2000年前後に出されたソニーミュージックによるPVが、自分はとても印象に残っているが、最近の演奏も円熟と素敵さを兼ね備えている。

4 ラ ・カンパネラ(リスト)
  アンドレ ・ワッツ

奈落の底に叩きつけるラストが、圧巻の演奏。

□ 独奏楽器編

5 間奏曲 op.116-8(ブラームス)
  グレン・グールド

交響曲5番の緩徐楽章に用いられる予定だったフレーズ。
歳を取るにつれ、この曲に潜む「諦観」が、少しずつ解るようになってきた。

6 12のファンタジー 第1番(テレマン)
  フランソワ・ルルー(オーボエ)

 テレマンは、バロック時代の作曲家。
 非常にテクニカルな部分、歌心のある部分、オーボエの音色と共に、双方の魅力が溢れ出る曲である。

7 ファゴット協奏曲RV492 第1楽章(ヴィヴァルディ)
  クラウス・トゥーネマン(ファゴット)

 ファゴットという楽器の魅力・可能性をこれほどまでに見せつけるアルバムにまだ出逢っていない。
 生まれ変わったら、ファゴット吹きになりたい。
 そう思わせてくれた曲・演奏である。

□ 「とてもマニアックな曲」編
8 交響曲第10番 第5楽章(マーラー・クック補作)
  エリアフ・インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団(現hr響)

 マーラーが残した大まかなスケッチを、音楽学者デリック・クックが補作したもの。元妻のアルマが認めるまで長い年月がかかった。そのため、補作部分(2〜5楽章)が一般に評価されるようになったのは、21世紀に入ってからである。
 冒頭のバスドラム強打、フルートソロ、オーケストラ全員によるクラスターロングトーン、ラストの弦のグリッサンド。
 病とプライベートに悩み死去した作曲家マーラーの「叫び」を、自分はこの曲から感じる。

9 トゥーランガリラ交響曲 第5楽章(メシアン)
  パーヴォ・ヤルヴィ指揮 hr交響楽団

 20世期後半を代表する作曲家、オリヴィエ=メシアンの代表作。
 オーケストラ、ピアノ、電子楽器オンド・マルトノによる、音の万華鏡。
 6楽章の気だるさ・静けさも素敵である。
 指揮のパーヴォ・ヤルヴィは、2020年7月現在NHK交響楽団の初代首席指揮者である。

10 ピアノ協奏曲 ト長調(ラヴェル)
   ベネッティ・ミケランジェリ チェリビダッケ指揮ロンドン交響楽団

 ラヴェルの晩年の作品。
 「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子のまんが)では、第1楽章がメインに取り上げられているが、自分は第2楽章がこの上なく好きである。
 ミケランジェリ 、チェリビダッケ 、お互いが認め合った2人の「天才」による、極上の演奏。

おまけ ハンガリー舞曲 第5番(ブラームス)

映画「独裁者」からのワンシーン。
曲の意図を汲み取り、演技に活かす、しかもコミカルに。
チャップリンの最も好きな映像の一部分である。

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