見出し画像

ルビコン川  NO.317

「ルビコン川を渡ったからには、もう後戻りはできません」。

「ルビコン川を渡る」とは「重大な決断や行動」を意味する言葉。類語としては、「一線を越える」「背水の陣を敷く」「賽は投げられた」があります。「賽は投げられた」はルビコン川を渡る時、共和政ローマの将軍ユリウス・カエサルが率いている兵に向けて放った言葉で、意味は「事は進み出した。だから、後ろを振り返らず最後までやりきろう」です。

ルビコン川は、カエサルが統治を任されていた共和政ローマの属州ガリア・キサルピナ(ローマ側から見て「アルプスのこちら側のガリア」の意で、現在の北イタリア)と、ローマ本土とを隔てる境界線とされていました。アペニン山脈に水源を発してリミニとチェゼーナの間を通って東のアドリア海に注ぐ小さな川が、ルビコン川。そして、そこには橋が架かっていましたから、対岸に渡ることは容易でした。でも、当時の法律は、将軍が軍を率いてイタリア本土に入ることを禁じていたのです。

では、ルビコン川の北岸に立っていたカエサルが迫られていた決断とは?

ルビコン川を渡るということは、かつての盟友で今や不倶戴天(ふぐたいてん)の敵となったポンペイウスの軍勢と一線を交えることを意味していました。もし、ポンペイウスを打ち破ってローマを掌握できなければ、カエサルと彼につき従う者は死罪となってしまいます。

かくして、カエサルはルビコン川を渡り、ローマ内戦の火蓋が切って落とされました。結果は、皆さんご存知の通りですね。

自慢じゃないですが、オイラ、記念日の類を覚えていたためしがありません。それとは対照的な奥さんですが、さすがに、○○ちゃんのお世話に疲れ果てていた上に、そうちゃんの誕生日に気をとられていたせいで、昨日は記念日を忘れていた様子。その証拠に、夕飯は冷蔵庫に残っていたキャベツを消費するために作ったお好み焼きでしたから。

昨日の夜、○○ちゃんを寝かしつけた娘から「結婚記念日おめでとう」のLineが入りました。そこで、薄れゆく記憶の中を生きているオイラ、指を折って数えてみることに。すると、驚くことに、昨日はオイラがルビコン川を渡ってから40回目のルビー婚式の日だったのです。

ということで、急遽、「下から読んでもルビーにならない」ビールで、奥さんと祝杯を上げちゃいました(笑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?