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北海道の消えた名技術 番外編!JR化後の気動車特急の歴史

今回使用する地図。路線図メーカーで作ろうと思ったけど時間がなくてCanvaを使いました。ざっくりしていてごめんなさい。

皆さんこんにちは。久しぶりの記事更新となってしまい申し訳ありません。今回は番外編で、北海道の特急列車の歴史と近況を書きます。

列車名と充当車両の移り変わり

訂正:スーパーカムイを記載し忘れました。
 作成アプリ:Numbers

※この記事内の写真は記載ないものは私が撮影したもの、WikipediaよりとあるものはWikipediaからの引用です。

①1991年

 特急北斗はもともと、函館から札幌を函館本線・室蘭本線・千歳線経由結ぶ列車だった。しかし高速道路等の増加により速度競争が激しくなっていた。そのため、自治体も出資して函館本線や室蘭本線の高速化事業が行われた。
 特急北斗に新型車両キハ281系を導入し、同車には制御付き自然振り子式車体傾斜装置を搭載して高速化を図った。その列車が充当される列車名は特急スーパー北斗となった。旧型のキハ183系は時速130km対応化工事を施工し特急北斗として残存。

②1991年 

 札幌から帯広を千歳線・石勝線・根室本線経由で結ぶ、特急とかち に2階建て車両を連結。スーパーとかちに改称。とかちは廃止。

③1997年 

 特急おおぞらはもともと、札幌から釧路までを先程の特急とかちと同じルートで結んでいた。しかしこちらも高速道路との競争が激しくなったため、1995年より自治体も出資して石勝線・根室本線の高速化事業に着手した。
 そして新たな特急である特急スーパーおおぞら用新型車両のキハ283系を導入。制御付き自然振り子式車体傾斜装置の他自己操舵機構を搭載し、さらに車体の軽量化やライトの増加による運転士の視認性向上を実現した。
 キハ183系については一部は内装をキハ283系と共通化し残存。残りはとかちに転属し、2回建てがない特急とかちが復活。

③2000年  

 宗谷本線に関しても、自治体も出資して宗谷本線の高速化事業に着手した。ただし旭川〜名寄のみで、名寄〜稚内は改良されなかった。
 これまで急行列車(急行宗谷・サロベツ)しかなかった宗谷本線に、新たな列車として特急スーパー宗谷が運転開始した。
 そのために新型車両のキハ261系を導入。
 こちらは振り子式と比べて傾斜は良くないもののメンテナンスが楽で低コストな空気バネ式強制車体傾斜装置を搭載した。
 旧型のキハ183系も特急サロベツに格上げの上残存。

⑥2001年 特急おおぞら廃止 スーパーおおぞらに統一

Nキハ183系

 特急おおぞらのキハ183系が引退し、スーパーおおぞら(キハ283系)に統一。代替としてキハ283系が増備された。

⑦2007年 特急スーパーとかちをキハ283系化

 石勝線・根室本線で、特急おおぞらの停車型・短距離版てある特急とかちを高速化するためにキハ283系を追加製造。キハ183系は2階建ての有無にかかわらずすべてとかちに格下げ。

⑧2007年 スーパーとかちにキハ261系導入

 特急とかちに残ったキハ183系置き換えのためにキハ261系1000番台を導入。空気バネ式車体傾斜装置搭載。

⑨2009年 特急とかち廃止 スーパーとかちに統一

 キハ183系引退により、特急とかち消滅。

⑩2011年 石勝線火災事故発生

 以後JR北海道の保線やメンテナンス等不備が多数発覚。業務改善命令

⑪2013年 事故の影響で安全性向上のため時速130km運転を廃止

 キハ283系は列車が時速110km、それ以外は時速120kmまでとなる。
 ※車体傾斜装置を停止したと言う噂は誤報。

⑫2014年 キハ285系開発を断念

 2016年に北海道新幹線が新函館北斗まて開業にあわせて新函館北斗から札幌までの高速輸送を目的に、2002年からキハ281系の後継となるキハ285系の開発をしていた。世界初の複合車体傾斜装置やモーターアシストハイブリッド駆動システム(それぞれ次回、次次回に紹介予定)の搭載、軽量化を目指した。
 しかし、先程の事故を契機に以降は高速化を断念し安全性の向上を優先することとした。
 北海道新幹線との連絡特急には、キハ261系を追加製造することにした。

⑬2014年 キハ261系の空気バネ式車体傾斜装置を撤去

メンテナンス性向上やコスト削減の為、キハ261系の空気バネ式車体傾斜装置を撤去。以降製造される車両は非搭載となる。

⑭2016年 北海道新幹線開業に合わせキハ261系を製造

 キハ285系の代替。

⑮2017年 特急サロベツキハ183系が引退

 サロベツ・スーパー宗谷共にキハ261系に統一。サロベツの運転区間は札幌〜稚内を、旭川〜稚内に変更。

⑯2018年 特急北斗キハ183系が引退

 キハ261系増備車によって置き換え。

⑰2018年 スーパー北斗、スーパーとかち、スーパー宗谷をそれぞれ北斗、とかち、宗谷に格下げ

⑱2022年 キハ281系・キハ283系が引退

 国鉄時代から変化がない石北本線以外の全ての特急がキハ261系(車体傾斜装置なし)に統一される予定。
 高速化がされていない石北本線でのキハ183系の今後は未定だが、置き換える予定はあるようだ。

キハ283系はあまり古くはないが、厳しい運転や極度の軽量化による強度不足により早期廃車となってしまう。さらに古いキハ183系がまだ残っている事はおかしい気もするが…

とまぁ、かなりカオスでしたがいかがでしたか?
参考になれば幸いです。


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