正義の教室を読んだ。


結論

  • 正義は平等・自由・倫理で説明ができる

  • 平等・自由・倫理

    • 平等である社会→功利主義

    • 自由である社会→新自由主義

    • 倫理的である社会→直観主義

    • どれが重視された社会か? は国や時代の変遷によって変わってきた。

    • 日本は多分、平等7自由1倫理2くらいの割合の社会だとおもう。

      • (ペットショップが存在することは倫理的だと僕は思わない)

  • ただし、説明できるからと結論づけてはいけない。

    • トロッコ問題に正解はない。
      自分なりの正解を持ち、悩み続けるという姿勢だけが唯一の正解。


詳細

トロッコ問題
→どっち?

  1. レバーを倒す。大事な1人を犠牲にして5人を助ける。

  2. レバーを倒さない。5人を見殺しにして大事な1人を助ける。

平等である社会→功利主義

幸福量を絶対とした社会。(コスパの良い社会)
トロッコ問題では1を選択。(一人救うよりも5人救う方が効率がいい!)

問題点

  • 幸福量は常に計測できるとは限らない

  • 身体的な快楽が万人に幸福であるとは限らない

  • 行き過ぎたのが共産主義のため、強権的にならざるを得ない

自由である社会→新自由主義

自由であることを絶対とした社会。
トロッコ問題では2を選択。
(人が何をするのも自由なんだから大事な人を守のは当然!)

問題点

  • 貧富格差拡大。(バカは死んで当然の社会)

  • 治安の悪化(身を守るのも、人を助けるのも自由)

  • 非道徳行為の肯定(麻薬が気持ちよくなろうが自由)

(リバタリアニズムっていうらしい。リバタリアン)

倫理的である社会→直観主義

倫理的であることを絶対とした社会。
(絶対的な善が存在し、その善に背かない行動をし続ける必要がある・・という考え)
トロッコ問題ではどちらもアリ。(その人が正しいと思った方が正しい)

問題点

  • 人によって個人差がありすぎる。(法律などで規定できない)

  • 時代・国・社会構造によって差がありすぎる。(戦争下での殺人をした人間は全員犯罪者か?)


じゃあ何が正解?

誰かが「これは正義だ!」と思って行動する。
が、それが平等・自由・倫理いずれの要素も満たして正義である、というのはなかなかに難しかったりする。

ライナーは平等に扱われることを求めて人の自由を奪う。

エレンは自由を求めて人の営みを奪う。

ハンジは倫理的に判断してエレンの自由を奪う。

いずれ主義主張も「俺は○○派だ!」というようなものではない。

これが正しいのか?? と悩み続ける姿勢だけが正解。



社会構造によって善は異なるし、変化し続ける。

そんな中でも今の俺にとって善はこっちだ! と判断し続けて生きられる人間になりたい。
(法律で決められているから悪、のような短絡的な人間にはなりたくないということ)


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