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カジュアルなEDHデッキを作成/更新する際の、役割と枚数の目安


■目的

自分の調整用メモとして、カジュアルEDH(統率者)デッキを作成/更新するにあたり「役割と枚数の目安」を明確にすること。

■結論

以下の通り。
①土地 x35枚
②マナ加速 x15枚(統率者早期着地x10、さらなる加速x5)
③アドバンテージ x15枚(3マナ以下と4マナ以上で半々)
④除去 x10〜15枚(インスタントタイミングを忘れない)
⑤打点強化 x10枚
⑥その他 x残り
※枚数は目安なので、過不足あっても気にしない。
※全体のうち約20枚は統率者とシナジー/関連性があるカードとしたい。

■背景

まず前提として、私のEDHプレイ頻度は低く、年に2〜3回プレイするかどうかといった程度である。※プレイ歴としてはそこそこあるものの、そのスキルはほぼ初心者のままである。
このたまのプレイに合わせてデッキを作成/更新するのだが、久しぶりに触る程度で適当に修正をすると、往々にしてバランスの崩れたデッキになってしまう。

個人的によく感じるパターンとして、ある時点ではバランスの取れていたあるデッキに対し「前のデッキのちょっと改変」を何度も繰り返した結果、いつのまにか特定の要素(たとえば除去)が無くなっていき、いざ実践の段になって期待通りの動きができない…というのがある。これは修正直前のバージョンと新しいバージョンの比較しか行なわずに修正するため引き起こされる現象である。ここに目安を持ち込むことで、著しくバランスを欠いたデッキになることを防ぎたい。

この「バランス」を取るためには他のデッキを参考にし動きを推測するのが手っ取り早いが、通常の60枚デッキと違いEDHはハイランダー100枚のため、投入枚数の偏りからバランスの推測をすることは読解すべきボリューム的に厳しい。

大まかなデッキ構成としては、同じ機能(マナ加速・除去・etc…)のカードを集めカード群を作り、いくつかのカード群で構成されたモノにすれば良さそうだということは直感的には分かる。
しかしどういう分類でカード群を作り、各群にどの程度の枚数を割けばバランスの良い構成となるか、これを検証する時間は正直無い。

なお投入するカードの補足として、せっかく統率者を選ぶ以上は「っぽい」カードをできるだけ入れたいという思いもある。要は毎回同じような採用カードでデッキを作りたくはないのだ。とはいえ「太陽の指輪」や「印鑑」のように価格・性能両面考慮し入れたほうがよい汎用的なカードもある。これら専用/汎用の枚数も、楽しく遊ぶうえでは考慮すべき項目と考える。

…といった自分の要望を満たすべくネットで情報を探し、先人達の知恵を拝借し何度か試した。ここに自分の好みや環境への対応を付け加えたものが結論となる。
なお本目安はあくまでもバランス重視となる。どんな統率者でも毎試合ゲームを楽しめる体系の構築を重視しているので、各統率者ごとの最適化や特化といったものは少し縁遠くはあると思う。

■詳細

●カジュアルについて

カジュアルデッキは次の条件を概ね満たすものとしている。調整は以下の前提のもとで行なっているが、厳密な定義ではない。
①統率者が主役となること。統率者の能力を中心としたデッキとなること。カラーマーカーにならない。
②即死コンボは搭載しない。ただし統率者が絡む場合は良しとする。
③勝利手段はできるだけダメージによる勝利とすること。これは戦闘ダメージか統率者ダメージあるいはバーンを意味する。ダメージによる勝利は他のプレイヤーとゴールを共有しやすい。従って毒・ライブラリーアウト・特殊勝利よりは皆でゲームをしている感が出るため、シンプルに場が盛り上がりやすいと考えている。
④サーチはしても良いが、即死コンボ先を探しに行ける構成としないこと。定番の強い動きの再現は良い。(例:フェッチランドでショックランドをサーチする。)
⑤カードの価格は特に気にしない。ただし再録禁止など超高額カードは自分のお気に入りのみに限定するなど、採用を控えめにはした方が良い。
⑥自分と相手、全員が楽しめるデッキであること。単一の対戦相手を徹底的に狙う構成や、後述するように土地破壊の投入は避ける。

●各分類と配分について

基本はお手本としているリンク先の通り。ここに自分なりの解釈や経験を踏まえ、以下の構成が良いと考える。
なお複数の機能を持つカードについては本項後述のとおり。

①土地 x35枚

→お手本のまま。1〜2枚少なくとも特に問題は感じない。(平均4マナ未満、マナ加速やアドバンテージに枠をしっかり割いている場合。)

②マナ加速 x15枚

→統率者を1ターンでも早く着地させるものx10、統率者税など踏まえ重くとも更にマナ加速するものx5。例えば「木霊の手の内」の役割を考えるとき、統率者が「歓楽の神、ゼナゴス」であれば前者に該当し、統率者が「野生の心、セルヴァラ」であれば後者に該当する。

お気に入りの1枚。緑系であれば「木霊の手の内」とセットでとりあえず入るのでは。
早期着地には貢献しないが、さらなるマナ加速は必要。

なお注意点として「統べるもの、ジョダー」のようにマナコストが有色マナが多い場合、「太陽の指輪」はその低いマナコストにも関わらず前者ではなく後者の役割となる。

③アドバンテージ x15枚

→お手本のまま。ドローだけでなく、「渦巻く知識」のような手札の質の改善も含む。3マナ以下が半分、4マナ以上が半分。カジュアルな環境だとゆっくり展開が進むため、「ファイレクシアの闘技場」のような毎ターンアドバンテージを稼ぐものは特に有用と感じる。

手札の質向上系をアドバンテージとカウントするか?は好みが出るかもしれない。
何回もターンが来るのでシンプルに強い。

④除去 x10〜15枚

→インスタント・ソーサリータイミング(含 パーマネント)で半々。お手本通りであれば15枚枠となるが、個人的には10枚程でもよく、またインスタント少な目にしてもよい。この分類は打ち消しを含んでいる。
カジュアル環境の場合、他人のプレイを積極的に妨害し続けると不興を買う可能性がある。このため妨害回数は少なくてもいいという感触。
またカジュアル環境ではインスタントタイミングで叩くべき致命的なものが少ないこと、パーマネントが横並びしやすいことから1枚くらい叩いても仕方がない=複数破壊できるものが有用と感じている。複数となるとソーサリータイミングが殆どのため、先述の比率となる。なおインスタントタイミングの妨害を無くすと、他プレイヤーのターンでの抑止力が働かなくなるのでよろしくない。
また特段の注意点として、「大量破壊」のようについでに破壊する場合を除き、土地破壊カードはデッキに投入してはならない。

多人数戦ではあまり対象に困らない。

要は場がシラケるのを防ぎたいのだが、プレイヤーの選択肢を減らす行為は極力避けるべきである。
個人的な失敗経験として、かつて「殺戮の神、モーギス」をいわゆるpillow fort型(ひたすら防御に特化したデッキ)で組んでいたことがある。

破壊されないダメージソース。修正版は今も愛用している。

モーギス自身を始めとした少々のダメージソースに、「罠の橋」などを始めとしたたっぷりの防御手段と、「上天のしみ」「抹消」のような大量土地破壊で状況に蓋をするデッキであった。カジュアル環境では圧倒的な強さを見せたが、評判が悪く修正する羽目となった。特に「抹消」が最悪で、モーギス以外のダメージソースも吹き飛ばし土地も無くなるため追加のダメージソースも無く、撃てば勝つのだが勝つまでに時間がかかってしまい、いたずらに苦しい時間を伸ばすだけであった。

過剰でなければ、防御手段の採用までは問題はない。
今思えばこの時点で少しあやしい。
土地以外破壊であれば、まだ許されるかもしれない…

⑤打点強化 x10枚

→面展開(横並び)や点展開(単体強化)をデッキの主軸に応じて取捨選択する。サイズアップや回避能力の付与。
面展開であれば「活力」「ゴブリン・ウォー・ドラム」、点展開であれば「ヴォラックの戦角」「ケッシグの狼の地」など。

サイズが上がる事はあまりない気はする。
お手軽だが1/1横並びとかでは物足りないか。
コストが軽くお気に入り。統率者ダメージを狙うときに。
手札がなくともマナが注ぎ込めるので便利。

先述のとおりカジュアル環境ではパーマネントが横並びになりやすい。往々にしてパーマネント=クリーチャーのため、この状況を突破する明確な手段が必要となる。この枠を意識しておかないと膠着状態を続けるだけとなってしまう。

⑥その他 x残り

→サーチであったり、統率者に極めて依存する場合は統率者を守る手段、統率者と同類の能力をもつカードなど。

※同時に条件を満たすカード

複数の能力を持つカードは多々あるが、同時にその機能を果たすとは限らない。この場合、主としての用途は何か?というのを明確にして枚数カウントしておかないと、なぜか枚数が少ない…といったことになる。
例えば「髑髏の予言者」は次の2つの能力を持つ。

ザ・ゴルガリ的能力

(T):(黒)か(緑)を加える。
(T):カードを2枚切削する。
機能の分類としてはそれぞれマナ加速と墓地肥やしであるが、単体で考えた場合これらは同時には機能しない。同時に条件を満たさない場合は、早いターンにおいて使用するモードか、先述する①〜⑥の数字の若い物としてカウントすると概ね上手くいく。「髑髏の予言者」であれば、まずはマナ加速として使用しその後墓地肥やしとして運用することが想定される。したがってマナ加速としてのみカウントしマナ加速兼墓地肥やしとしてはカウントをしない。

ここで例えば「ミリキン人形」のように
(T),カードを1枚切削する:(◇)を加える。
であればマナ加速兼墓地肥やしとしてカウントしても良い、としている。

同時に効果が現れるので、兼用としてカウントして良い。


●テーマに沿ってプレイしていると感じる枚数

かつて参考としていたページ(gathered.tokyo)があったが、そのサイトが活動停止しているのか残念ながら本稿執筆時点ではアクセスできなかった。
たしか英語記事を翻訳してくれたもので、「テーマに沿ったカードは少なくとも20枚ほど入れればプレイしていると感じる」といった内容だったと記憶している。
デッキの20%といえば60枚デッキの12枚=4枚投入が3セットなので、メインテーマとして扱うに足る納得の行く数字と思っている。考え方にもよるが意外とこの数字は容易に達成していることが多く、そこまで気にしすぎなくても良かったりする。

■お手本

●カジュアルとは


●枚数

<初心者向け 統率者デッキの作り方>
https://kakkokari.diarynote.jp/202008192159468689/


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