蔵象とは何か?【分類法?】

こんにちは、あっつんです。

今回も以前の投稿で勉強させていただいた書籍から、気になることを考察しようと思います。

以前の投稿↓


1.キーワード
2.考察
3.まとめ
4.参考


1.キーワード
蔵象は病質であり、症状郡の分類のことである。この分類により当該の症状・病名の空間的把握ができ、最優先治療順序がわかる

とのことなのですが、何か難しい表現だなと思いまして。

「胸焼け→胃潰瘍と推測するみたいな感じ?西洋医学でも考えるよな・・・」
「蔵象=症状?」

くらいに思っていたのですが、何度も読み進めていく内に考察しがいのあるテーマだと思ったので書いてみます。


2.考察
人間には個人差があります。同じ原因に曝されても、それに対して同じ反応をするとは限らない。同じ芸術、アニメやマンガに触れても各々異なる感想を示すように。同じウイルスに感染しても、そのまま免疫で抑え込む人もいますし、発症してしまう人もいます。つまり

症状も五行理論で分類した?

のではないでしょうか。健康でも病気になっても同じ人間ですからね。症状も人間を介して起こるので「◯◯症状は××の臓腑の機能異常」と考えても不思議では無さそうです。

西洋医学では臓器や組織、細胞などの単位で病気の原因を見つけ、それに対応した治療をします。これも本当に凄いと思います。
ただ、症状が少数ならばいいのですが、多くなればなるほど必要な薬は増えていきます。ポリファーマシーってやつですね。こうなると

どの薬が有効で、どの薬が副作用で負担をかけているか?

の判断は難しくなります。そこは診察や服薬指導の時に適宜修正していくしかないのでしょうが・・・。予期せぬ副作用を避けるためにも

使うべき薬は最低限が望ましい

ことは納得される方も多いと思います。そのことから、蔵象という

広い視点、ざっくり五つくらいの分類で病気を捉える

ことでいくつかの症状に対応できる漢方薬を使い、その際に不必要になった薬を減らすこともできれば、ポリファーマシーによる副作用や有害事象を減らすことに貢献するかもしれませんね。


3.まとめ
いくつか書いておきます。まず

ポリファーマシーに良い悪いはありません!!!

必要であれば、薬は使うべきです。私はポリファーマシーを否定しているわけではありません。ただ、何事においても、状況がシンプルな方が判断しやすいと思います。店舗でお薬手帳を拝見することがありますが、10種類以上お薬が出ていて、「調子が悪いんだけど、どう?」とご相談を受けることもあります。こうなると、「薬側に原因があるのか?」の判断は困難です。よっぽどのことがない限りは服用を薦めつつ、受診を促すよう伝えます。

ここで、蔵象という概念で

患者さんを広い視点で診る

ことで治療すべき箇所を把握し、対応する漢方薬を使い、あわよくば服用する薬の種類を減らすことができれば、服薬アドヒアランスの向上も狙えます。服用薬が多いと、飲み忘れが発生したり、服用のための水だけでお腹満腹になったりしますし。

蔵象、舐めてました。反省です。別の視点を持つことも役に立つことが多いですね。ただ注意すべきは

蔵象だけでなく、経絡の概念も取り入れないといけない

点ですね。書籍でも強調されていましたが、身体が示す反応や症状(=恒常性を維持するための機能)はその病期によって変わります。それを把握できない限り、より効果の高い処方は選択できないです。


・・・店舗でできる気がしないですが、その都度トライしていくしかないですね。そもそもドラッグストアなんで、多くの服薬治療を受けている場合は何かあればかかりつけ医に相談を促すことが多いですね。

・・・ドラッグストア勤務で勉強する意味ある?(笑)
興味あるんで、続けますけどね。

ということで、今回はここまで。
お読みいただいた方、ありがとうございました。
またどこかで。



4.参考
・二宮文乃 氏:「漢方とは何か 人間とは何か? 経絡・蔵象・三焦の真実」
・日本ジェネリック製薬協会HP

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