なぜメカニカルMODの壁を越えたがるのか?その魅力と危険性
こんにちは、ガリです。 さて、VAPEにはいくつも壁がありますが、今回お話するのは「メカニカルMOD」の壁です。 その前にあらゆるVAPE壁の一例を難易度順にご紹介いたします。
VAPEを購入する壁
スピットバック洗礼の壁
テクニカルMODの壁
メガマスの壁
ウェットティッシュ無駄使いの壁
情報発信の壁
SNSいいねの壁
リキッドDIYの壁
ステマの壁
海外通販の壁
ニコチンリキッドの壁
RBAの壁
コットンワークの壁
デュアルバッテリーの壁
300Wの壁
中華マスプロ散財の壁
ハイエンド誘惑の壁
嫁の壁
クローン誘惑の壁
磨きの壁
素グリの壁
ジェネシスビルドの壁
理科・物理の勉強の壁
リラップの壁
メカニカルMODの壁
直列メカの壁
自作MODの壁
アートコイルの壁
メーカーコラボの壁
生理用ナプキンの壁
という様々な壁を乗り越えなければなりません。 難易度の上下こそありますが、やはり最終的に自分の名を冠した製品を世に送り出すことこそがカリスマVAPERのゴールなのではないでしょうか。
そんな中でも高いのか低いのか分からない難易度を誇るメカニカルMODの壁。 それはいったいいかなる壁なのか。はたしてVAPE脳に及ぼす影響とは?
この記事はよくある「メカニカルMODの使い方」を解説するものではありません。 淡い体験を解説するものです。あと最後の壁は越えなくていいです。
メカニカルMODの何がそんなに危険なのか?
メカニカルMODは危険!VAPE初心者はテクニカルへ!こう言われ続けると人間っていうのは「怖いもの見たさ」が働きます。
メカニカルMODというのは充電池のパワー(電圧V・電流A)を制御回路なしでそのままアトマイザーに伝えるMODのことをいいます。
出力調整や短絡防止が付いたテクニカルMODと比べてより原始的なただの箱や筒です。
中にはヒューズが付いたメカMODも存在しますが基本的には自分自身で電池制御する。
そういうストイックさがメカ=カッコイイ!勢をうみ出しているのであります。
一方、テクニカルMODはいまやスマホ化しつつあります。下画像はJoyetechのCuboid Pro。
さて、メカニカルMODにはBOXタイプやチューブ(筒)タイプなどがありますが、基本はどちらも同じ「アトマイザーへ通電させるためだけの機械」に変わりはありません。
特に電池極をアトマイザーのコンタクトピンに直接つなぐ「ハイブリッド接続」というタイプにおいては一層危機管理を求められる。
画像は比較的安全性に配慮して作られているGeekvape Tsunami Mech Kit。
510接続アダプター付属で内部絶縁処理も徹底している。私のような初めてハイブリッドを触る方にはおすすめできる機種かと思います。
上記画像ではコンタクトが突出してますよね。製品レビューでよく目に付く「コンタクトピンは調整不可」という意味はここにあります。
上記のようにアトマイザーのコンタクトピンが突出していないと短絡の危険度が高まる。
当然に電池側の凹みも注意しなくてはなりません。 凹んだものを使用してアトマイザーのコンタクトピン(正極)以外のスレッド(負極)に電池極が触れれば短絡するということ。
早い話、コイル(抵抗)へ電流を送る前に限りなく抵抗が無い状態の大電流が流れてしまい、発熱、膨張、最悪爆発へと繋がる可能性が出てきます。
これによりクリアロマイザーなんかはピンがほとんど出てないのでメカには使えません。
いや、しっかり凹まないピンが出てれば使えないことはないですがクリアロのコイルは通常プリメイド(既成品)なため、コイルの中身を目視確認できないのです。
メカニカルMODを扱う以上はアトマイザーへの電気の流れも全て把握しておく必要性があるんじゃないかと個人的に考えます。
そしてメカMODは基本、アトマイザーをしっかりとMODに装着してから電池を入れます。
アトマイザーを付けない状態で通電させたらこれまたショートします。※ショートうるさい
しかもVAPEでよく使用する18650リチウムイオン充電池は定格3,7V。満充電時は約4,2Vもある。
つまり短絡などにより電池本体に負荷がかかりすぎると電池内部で予期せぬ化学反応が起こりガス漏れなどが生じ、やがて膨張して爆発するという仕組みです。
ほとんどのVAPEサイトでは爆発危険しかいわないので「どういう原理で?」というのが下記サイトでよく分かります。
それに電池の皮膜破れも大変危険。知らずに通電させれば破れから放電しMODと触れればこれまた短絡。
特にチューブ内が絶縁処理されてないメカMODなどはより怖い。
まだまだ言うなら、例えアトマイザーのピンが出ててもMOD側のスレッドが長ければ電池極に接触せず、そのまま通電されるとこれまた短絡の危険性が出てきます。
MODに装着する前には必ずオームメーターなどで抵抗値やコイルがキャップに触れていないかを確認しなければなりません。
つまりメカニカルMODというのは電池管理と全ての電流の把握が一番重要であり、己自身で回路を作ってるという自覚が必要。
少なくとも電池の危険状態を目視で判断できない方には使用をおすすめできません。
そして、あらゆるVAPERがあらゆる情報網でメカ=危険!を促す背景にはこのように「事故を起こす可能性が高いから」です。
もし事故を起こしてTVニュースなんかになればVAPEは世論からブッ叩かれるでしょう。 最悪販売規制が敷かれるかもしれません。
未熟な知識でケガをするのは勝手ですがその責任はもはや一人で負えるものではない。
そう・・ 日本中のVAPERに迷惑をかけることになるのです! (ココ一番重要)
さっきからうるさくてゴメンなさいね(笑)。だったら普通に考えて危険なモノなのに敢えて使う意味とは何なのか・・
メカニカルMODの恩恵(メリット)とは?
そんなメンドくさいメカニカルMODを何故使用しなければならないのでしょうか。以下にメリットと思われるものを抜粋しました。
俺TUEEE!!!
俺KAKEE!!!
漢の浪漫
漢になれる
漢にモテる
彫りなどのアート色・デザイン
モノによっては丸洗い可能
テクに比べて立ち上がりが早い
単純機構なので管理のほとんどを自分自身で行える。たとえ故障しても原因を把握しやすいので半永久的に使える。そしてテクニカルMODのような、どこの馬の骨が介入してるか分からないようなチップなど逆に怖くて使ってらんねぇ
だそうな。※これは個人的推測です。全ての方に当てはまるわけではありません。
私がメカMODを使用してみて思うのは「コントロールのしやすさ」だろうと思われる。
立ち上がりなど大してテクニカルと違わないと思うし、そこを意識するスタイルにもよる(トリッカーとか)。
普通に吸ってる範囲内であれば使いやすいテクニカルが一番だ。
一方、テクニカルMODはだいたい保護回路機能付きの基盤制御なのでコチラが特に何も考えずともセッティングが可能。しかしそれは楽だが心底信用するのも怖い。
つまり、メカならば電池からアトマイザーまでの経路を単純明朗に把握しやすく、コチラが全てセッティング(コントロール)することでしか作動しない。
「私はテクニカルMODが怖いからメカニカルを使います」。こういう方は当然いらっしゃると思う。
メカニカルMODの出力はコイル抵抗値と電池スペックで決まる
ちなみにメカニカルの出力は電池スペックとコイルの抵抗値でのみ変更が可能。オームの法則は鉄則であり、その計算によって抵抗値を決めていく。
例えば18650(定格3.7V)で抵抗値が0.5Ωなら電流(A)は約7.4Aほど流れる。 消費電力(W)は約27W。※電力W=電圧Vの2乗÷抵抗値。
電池の連続放電が20Aならば許容範囲に収まることを確認する。もちろんVとAから許容抵抗値を求めてもいい。
この電池スペックを満充電4.2Vで計るのかアンペアの下限をどうするかは個人によって違う。
より下に設定しておけば安全性は高いといえるが、そもそも電池スペックの正確性は怪しいところ。 それが安全マージンをとる所以の一つなのかもしれない。
そしてテクニカルのように電池残量は表示されるわけもないので、電圧の降下を意識した運用も迫られる(過放電の危険性/終止電圧2.8v)。
これは経験で把握するしか術はないだろう。 もっと言うなら、ビルドで発生する抵抗値のブレやコイル足などが外れないよう気をつけたいところ。
さて、こういったほとんど自分自身による運用が迫られるなかで一見ストレスのように感じてしまうメカMOD。個人的な見解としては以下に落ち着いている。
電池スペック以外全てを管理可能だからこそ「危険因子」の入り込みさえも制御(コントロール)できるということ。
メカに精通した人間は素材さえもコントロールし、およそテクニカルしか扱わない者より「違う世界」を見ているのかもしれない。
メカニカルMODの壁を乗り越えたVAPERの末路
VAPERの一つの壁である「メカニカルMODデビュー」をしたとしてもスーパーサイヤ人になるわけじゃない。 大して感動もしないままに終わることが多いのではなかろうか。
使用してみて「やっぱ怖ぇええ!」と思う者と「ふーんこんなもんねぇ・・」と思う者は前者のほうが安全性はより高いと推測する。
恐怖は自己防衛となり、やがて自身を守ってくれるからだ。
慣れというのが一番怖く、MODから電池を抜いておくクセや耳元での通電チェックも私は怠りがちになってしまう。これはいかんです。
常に緊張感を持ってメカニカルMODに接する。 そしてMODに対する礼儀(リスペクト)。
そういった相棒はVAPELIFEの楽しさをより一層加速させてくれるに違いない。