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大嫌いな言葉

「みんなつらいよ」

とか、つらい時期にはよく言われた気がする。

言われてた気がするだけで実際には言われてなかったかもしれない。言っていたのは周りの人間じゃなくて自分の頭の中にいる普通とかいう悪魔だった気もする。

みんな辛いのはわかってる。私よりつらい人がいるのも知ってる。比較的私は恵まれた環境で生まれ育って、何不自由なく、苦労もせず甘やかされて生きてきたってことは自覚してる。

みんな辛いからって、どこかの誰かが私より不幸だからって意識をもって生きている私が辛いのには変わらないんだよ。誰かが私の苦しさ、つらさを共有してくれるわけでも肩代わりしてくれるわけでもない。


毎日8時間の残業を5年間やってる人にとっては3時間の残業を一週間なんて苦じゃないのかもしれない。でも、毎日残業0で5年間働いてる人にとっては残業3時間を一週間って耐えがたい苦痛でしょ?

それと同じなんよ。

辛い時期には周りの誰もがこのことをわかってなくて、大人は全員「大人になればわかる」とか「辛いのは今だけ」とか「辛いのはお前だけじゃない」とか口にする敵だと思ってた。


ただ私の辛さをわかって同情して慰めて、沈んだ暗い海の底で隣にいてほしかっただけだったんだよ。それだけで楽だったんだ。

それができないなら無駄に手を差し伸べないでくれって感じ。

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