逃げ道

20年そこらでも生きていれば数え切れないほど逃げたい瞬間はたくさんあったし、同様にこれからもそういう瞬間が待ち受けていると考えると胃が痛くなりますね。

夏休みの宿題をやりそこねたことを思いながらの通学路、宿題を家に忘れた教室の椅子の上、テストに向けて一夜漬けしてる午前4時、母親の小言を聞いてるリビング、誰も信じられなくなった布団の中、いくらでも逃げ出したかった。これらほとんどがストレスが原因だと思うんですけど、その場合の逃げ道って限られると思うんですわ。

例えば、仲のいい友達と喋って、遊んで紛らわすとか、スポーツをして気を晴らすとか、散歩とか。物理的に逃げて拒否するってのも一応手としてありますけど。

まぁ結局は逃げ道としてはストレス発散しかないとおもうんですけど、ストレス発散ってすごく抽象的で、その場でできるかどうか不確定すぎると思うんすよ。友達って関係は至極不安定だし、ストレスを発散したところで逃げたいその未来は変わらず待ち受けてるわけで。逃げれないじゃないですか。

私はなんとなくお守りとしてカッターとか、たばことかがあると安心なんですけど、これって数少ない携帯できる逃げ道の物的証拠だと思うんすよ。友達みたく急にいなくなったりしないし、予定も機嫌取りもしなくていい持っていればいつでもかなりの確率で行うことができて、平静を保てる。

私は目に見えるものとか、数値化されたものとか、明白なもの以外がすべて不安要素なので物として存在できる逃げ道を常に持っておきたい。

友人に恵まれていようと、いくら相談しても、無理言っても、多少ひどいことわたしのことを嫌いにならない人に囲まれていても、です。

そんだけの話。

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