Aliceと幸せな幻覚
皆さんごきげんよう。記念すべき一回目は”マネキンを主人と思い込んでしまう程壊れてしまったAlice”のお話をしましょうか。今日のお茶はバタフライピーです。青薔薇と同じくらい青く美しいお茶なんですよ。目の疲れによく効くそうです。さぁ、どうぞ
では本題に入りましょうか。見てわかる通りAliceが抱いているのはただのマネキンです。哀れなAliceはそのマネキンを自分の父親(人形師)だと思い込んでいるのです。残念ながらそれを止めてやる人も、真実を告げてやる人も居ません。理由は………………またの機会にとっておきましょうか。
お気に入りの黒い服に身を包み、ただ孤独に温もりを求める可哀想な人形。枯れていく土地が、冷たい孤独が、あるはずのない人形の心を風化させて行きました。
狂いそうな長い年月の末、彼女はやっと光を見つけました。そう、それが白いマネキン!なんとまぁ哀れで滑稽な話でしょうかね。
Aliceはマネキンを涙を流しながら抱きしめた後、庭へ駆け出し、そして美しく咲いていた2種類の花を手に帰ってきました。
ピンクのカスミソウは「切なる願い」
紫のストックは「おおらかな愛情」
Aliceは永遠にマネキンに話しかけ続けました。返事はなくとも、動かなくとも最早Aliceには関係ない。”孤独から解放された虚実”こそが彼女を幸福に導くのです。
青い薔薇の花言葉
不可能
”存在しないもの”
如何でしたか?虚実に溺れゆく人形の話は。とても胸が痛いですよね、でも素敵。 あらいけない。お茶菓子を出し忘れていましたわ。ごめんあそばせ。またいらしてくださいね。お待ちしています、いつまでも____。