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春の養生 ~逍遥とする~

昨日は雨も風もとても強く、春の嵐でした。
今年は咲き始めるのが遅く、入学式まで満開だった桜も昨日の雨風でだいぶ散ってしまいましたね。
でも満開の桜は本当に美しく、毎年幸せな気持ちにしてくれます。

春は陰から陽へ、すべての動植物が目覚め活動を始め、エネルギーを「内側に満たす」から「外側へ発散」していく季節です。
外気がエネルギーに満ち溢れているように感じます。
 
4月に入り、入学、就職、異動、引越など、新生活が始まった方もいるかもしれません。
環境の変化というのは、思っている以上に心身ともにストレスを与えます。
自律神経を調節している「肝」はストレスの影響を最も受けます。
「肝」は五行でいうと「木」の仲間です。
「木」の特徴的な性質は、昇発、条達、伸びやか。
肝は木のようにすくすくと自由に伸びやかであることを好みます。
ですから制限があったり、押さえつけられたり、強いストレスを感じたりすると、肝の疏泄機能がスムーズにいかなくなり、様々な症状があらわれます。

自律神経というのは、全身の心身の働きを調節していますから、肝がダメージを受けるとあらゆる不調が現れる可能性があります。
しかし病院に行っても検査値に異常が現れなかったり、原因不明と言われたり、すぐに解決しないこともしばしば。
 
「肝」にとって一番の薬は「逍遙とすること」、のんびり伸び伸び遊ぶことです。
休みの日には自然の中へ出かけていって、心もカラダもゆったりと伸びやかに過ごしましょう。たまにはスマホをオフにすることも必要かもしれません。
予定を詰め込みすぎず、時間にもゆとりを持つ。
服装も髪型も、きっちりタイトなものではなく、ゆったりしたものにする。
香りは気の巡りを良くしてくれますので、アロマやお香などで好きな香りを楽しんだり、香りの良いハーブティーを飲んだりするのもオススメです。
新年度は慌ただしいですが、そんなときこそゆとりを大切にしましょう。

私自身は新年度になったからと言って特に生活に変化はないのですが、子どもたちの進級進学、クラス替え、保護者会、家庭訪問、面談などで、親の自分も落ち着かなくなります。
あとは新年度にもらってくる山のようなプリントや提出物に毎年溺れます(笑)。
新しい先生やクラスメイトに馴染むまで、子どもたち自身も気を遣って疲れたり、少し不安定になったりしますので、そういう点でも気を遣います。
逍遙とすること、ゆとりを持つこと、私自身も意識して過ごしていきたいと思います。

本日もお読みいただきありがとうございました。

薬に頼らない薬剤師・漢方養生アドバイザー® 吉澤あかね

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