コント『みかん畑』

みかん狩りの常連客がすごいというネタです。
基本的にないと思いますが、もし上演したい場合はご連絡ください。

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みかん狩りのインストラクターに連れられ、果樹園にやってくる参加者三人。
一人だけ異様にわくわくしている。(*については同時に読むこと)

管理人  「えー、本日はみかん狩りにお越し頂きありがとうございます。皆さんにおいしくて新鮮なみかんを食べていただきたいなあと思っているんですが、そのためにいくつかルールがありますのでお聞きください。(*)一つ、みかんの収穫は、バスケットひとつに収まるまでとなっております。まあ十分な量が入りますので心配ないと思いますが。一つ、後で試食用のみかんを用意していますので摘んだみかんを食べないようお願いします。一つ、まだ緑色のみかんは、味も熟していません。これから来るお客さんのために摘まずに残しておいてくださいね。それでは、楽しくみかんを摘んでいきましょう。レッツ〜、柑橘類〜!」
水野  「(*)一つ、みかんの収穫は、バスケットひとつに収まるまでとなっております。まあ十分な量が入りますので心配ないと思いますが。一つ、後で試食用のみかんを用意していますので摘んだみかんを食べないようお願いします。一つ、まだ緑色のみかんは、味も熟していません。これから来るお客さんのために摘まずに残しておいてくださいね。それでは、楽しくみかんを摘んでいきましょう。レッツ〜、柑橘類〜!」
志村 「 シンクロ率100パーセントのすごい常連さんがいる〜。」
山本  「(水野に向かって)すごいですね、よく来られてるんですか?」
志村  「初対面の人にナチュラルに話しかける気さくなタイプのお兄さんもいる…。このみかん狩り、乗り切れる気がしない。」
山本  「よく来られてるんですか?みかん狩り。」
水野  「ああ、ここ5年は皆勤賞です。」
山本  「そうなんですね。何か、おいしいみかんの特徴とかあるんですか?」

水野、インストラクターと同時に言う。

水野  「(*)ヘタのところの星形が奇麗なやつがおいしいですよ。」
管理人  「(*)ヘタのところの星形が奇麗なやつがおいしいですよ。」
山本  「そうなんですね。星形が奇麗なやつがんばってさがしましょうね!」
志村  「(急に話しかけられたじろぐ)はい……。」

三人、みかんを摘む。

水野  「そうだ、アイスブレークしましょうよ。」
志村 「 は。」
水野  「金田一さん、アイスブレークしてもいいですか?」
管理人  「いいですけど、みかん狩りは時間制なので時間が減ってしまいますよ。」
水野  「いいですよ、次の回も来るんで。」
志村  「来るのお前だけだよ。」
山本  「僕家遠いので、みかん狩りにもてる時間を全力で注ぎたいなあ。」
水野  「でも、円滑なコミュニケーションや信頼関係は、お互いのこと知って打ち解けることから始まるんですよ。」
志村  「何を求めてみかん狩りに来てるんだ。」
管理人  「他の参加者の方困ってますから。」
水野  「ちょっとだけ、ちょっとだけ、ちょっとだけお願いします。」
山本  「どうしますか?」
志村  「なんで私にきくんですか?」
山本  「いえ、まだ話してなかったなあと思って。」
志村  「ちょっと思想がアイスブレイク寄り。嫌ですよ。」
山本  「じゃあちょっとだけですよ」
志村  「聞いちゃいねえ。気さくなやつはいつもそうだ、冴えないやつに話しかけてきて期待持たせておいて突き放す。」
水野  「じゃあフルーツバスケットで。」

管理人、椅子を3つ出してくる。

管理人  「こんな感じかな。」
水野  「んー、もうちょい広めにとろっか。」
管理人  「はい。」
山本  「なれてますねえ。」
管理人  「いつもやってるんで。」
山本  「へえ、いつも。」
管理人  「じゃあわたしみかんで。」
水野  「僕ぶどうで。」
山本  「僕りんごにします。」

フルーツバスケットの準備が整い、志村以外椅子に座る。
志村、無視してみかんを摘み続けようとする。
他の人、志村に視線を送る。

志村  「……メロン。」
山本  「メロンは野菜ですよ。」
志村  「スイカ。」
山本  「スイカも野菜ですよ。」
志村  「じゃあなんでもいいですよ。」
山本 「ではパプリカで。」
志村 「 野菜だよ!」
山本  「落ち着いてください。じゃあ最初鬼で。」
志村  「はー、わかりましたよもう。えー……ぶどう。」
管理人  「みかん畑なのに〜〜〜!」
志村  「……。」

志村と水野、席を入れ替わる。

水野  「じゃあ、りんご。」
管理人  「みかん畑なのに〜〜〜!」
志村  「……。」

水野と山本、席入れ替わる。

山本  「ぶどう。」
管理人  「みかん畑なのに〜〜〜!」
志村  「……。」

 山本と水野、席入れ替わる。

水野  「パプリカ。」
管理人  「みかんば…」
志村  「うるせえ!」

山本と志村、席入れ替わる。

志村  「りんご……あ、これゲーム性ない! 」
水野  「じゃあ、仲も深まった所で、みかん狩り頑張りましょう!」
志村以外 「 はーい。」
志村  「……。」

みんなみかん狩りを始める。

管理人  「そういえばお名前なんて言うんですか?」
水野  「水野です。」
志村  「何の時間だったんだよ。」

暗転。

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