魚津・ワーケーション体験記vol.1
2024年8月、富山県魚津市に6泊7日で「ファミリーワーケーション」をしてきました。妻と7歳の長女・4歳の次女の4人でいく、いわばプチ移住体験。笑いあり、涙ありのダイナミックな経験を、ここに少し綴ろうと思います。
なお、私(夫)と妻は、リモートワーク可能な職種です。約40日ある子どもたちの夏休み、毎日の日常とは異なる経験をしてもらいたく、思い切って住まいを離れてみることにしました。もちろん魚津市はほぼ初めて(私は仕事で1度来たことがあるだけ、妻は初見)。暑い中ではありましたが、親子で貴重な経験を積むことができました。
【1日目】
私:休日
妻:休日
魚津市に到着。ホストファミリー、同時期に同じファミリーワーケーションで訪れている家族、過去にファミリーワーケーションで訪れ再訪している家族といっしょに歓迎会を開いてもらいました。温もりを感じられる地元のかたとのふれあい交流、年齢の近い子どもたちが一気に仲良くなりました。大人も同様の体験を希望する人、体験者、そして「明日の魚津を考える」という宿題に取り組む地元中学生で、話が盛り上がりました。
さらには、地元の大きなお祭りもこの日に開催されており、みんなで歩いて見に行きました。町の活気がよく分かり、その後にとてもワクワクしたことを覚えています。ホストファミリーのご家族も祭りに参加し、声援を送りました。
名残惜しい思いを持ちながら、1週間の住まいとなる山あいの宿へ向かいました。夜遅い時間になり虫たちも歓迎してくれましたが、広くおしゃれなリノベーション一軒家に感動しました。
【2日目】
私:リモートワーク(necco、シェルピース)
妻:リモートワーク(シェルピース、necco)
妻と次女は「毛勝の郷シェルピース」と「片貝保育園」へ。2つは同じ建物内で、旧小学校を改装したところ。初めての保育園で子どもは緊張した様子ではあったが、通園する他のご家族や先生方に受け入れられ、ご挨拶して入って行きました。妻は隣のシェルピースでリモートワーク。1つの教室を貸切で利用させてもらい、静かでとても贅沢な空間でした。有料ではあるが格安、冷暖房もあり。
私と長女は、その後「つばめ児童センター」へ。子どもは緊張した面持ちではあったが、馴染もうとしていました。周囲の子どもたちからは「どこから来たん?」と声をかけられているようでした。
そして、私1人となりほど近い「necco」へ到着。こちらも旧小学校を改装したトライアルオフィスで、教室の半分ほどの空間を1人で利用できる便利さ。さらにここは使用状況によっては無料で利用でき、私は無料で快適に使わせてもらいました。利用しなかったがプリンタもあり、外は電車や緑、公園、街並みを眺めることができ、静かな空間で仕事に集中することができました。
ランチタイムになり、長女と付近のスーパーでお弁当を購入し妻のもとへ。シェルピースのグラウンドでは新潟県の小学生たちが野球合宿に励んでいました。私と長女はシェルピースで午後のリモートワークを実施。長女は私が使う教室内で、置いてある図書にて読書。
勤務終了後、同じ建物内にある保育園へ次女を迎えに。初めての保育園ながら楽しく過ごせたそうで、出来事をたくさん話してくれました。
夕方、家族で海辺へ魚釣りに行く予定でしたが次女が39℃近く発熱。妻と長女が魚釣りへ出かけ私は次女と宿で過ごしました。次女が眠ったため仕事を再開。夜になり全員が帰宅し、就寝。
【3日目】
私:リモートワーク(necco、宿)
妻:リモートワーク(宿、シェルピース)
私と長女はトライアルオフィスと児童センターへ。前日と違う部屋ではあったが快適に過ごし、仕事に集中できました。長女は周囲の子どもたちに慣れてきたようで、躊躇なく児童センターへ入っていきました。
ランチタイムになり、昨日同様に付近のスーパーでお弁当を購入。さらに、近所にあるますのすし店でますのすしを購入して宿へ。食事を済ませたあと(ますのすし美味!)、妻と子どもたちはシェルピースへ向かい、仕事と読書などにふけりました。夕方、養鶏場に寄って卵やカステラを購入したほか、動物への餌やり体験もできたそうです。
妻子は夜は外食し、その後「とやまの祭り百選」の上村木七夕祭りへ。子どもたちはだいぶ鬼を怖がっていたようですが、この地域の奇祭?に触れ、いい思い出になったようです。
私は仕事が立て込み、宿で夜まで継続しました。
【4日目】
私:休暇
妻:休暇
この日は合わせて休暇とし、近隣の観光・トロッコ電車の黒部峡谷鉄道に乗りに行きました。平日とあってか混雑はなく、スムースに楽しむことができました。暑い日ではありましたがトンネル内は涼しく、気持ちよさがありました。扇状地の始点の奥、黒部川の渓谷美を堪能し、先人が手掛けた難工事に思いをはせました。
元日の能登半島地震の影響で、途中駅までの折り返し運転でしたが、途中駅の黒薙温泉に立ち寄り、渓谷を見ながら汗を流しました。宇奈月温泉でも足湯につかったり、ソフトクリームを食べたり、街歩きしました。帰りにはサルの集団に遭遇し、子どもたちは動物園ではない、檻を隔てないサルを見るのは初めてで、とても興味深く眺めていました。
帰宅後は、宿周辺で虫やトンボ取りをしたあと、歩いて片貝川へ。泳ぐには流れのはやい川だったため、足だけ入ってひんやり冷たさを感じ、涼を取りました。こういった何気ないひとときも、普段の居住地ではできないワーケーションらしい時間の使い方、楽しみ方だと思います。
その後、ココママのご家族が宿を訪れ押しずし作りや魚さばきの体験をしました。子どもたちが魚をさばくのはもちろん初めてで、恐る恐る触ったり切ったりしていました。
その後、遅い夕食に出かけた帰り、前日と同じ上村木七夕祭の最終日ということで再度見に行きました。子どもたちは、変わらず鬼には警戒していたものの、お菓子のふるまいにご満悦でした。
【5日目】
私:リモートワーク(necco)
妻:リモートワーク(シェルピース)
妻とのフォーメーションを考えて、私と長女はこの日、初めて魚津市のコミュニティバスで市街地のトライアルオフィスと児童センターへ向かいました。最寄りのバス停を7時前に発車するため、それに間に合うように向かいました。途中、中学生や通勤通院の大人が乗車、意外と朝から席が埋まりました。paypayが使えることに驚きました、しかも現金よりかなり安かったです。
終点の魚津駅まで乗車し、近隣のパン屋さんが開く8時前まで、エアコンのきいた魚津駅の待合室で読書や宿題、テレビを見ながら人間観察をして過ごしました。富山ゆき、金沢ゆきの普通電車もあり、乗降客は思っていた以上に多かった印象です。
パン屋さんで朝食をとったのち、児童センターとトライアルオフィスにてそれぞれ遊び、仕事。ランチタイムとなり妻・長女と3人で漁港横の新鮮な魚介が食べられる食堂へ。美味しい刺身定食、魚のフライに舌鼓。富山で食される「ゲンゲ」はプルプルでおいしかったです。
その後、妻と長女は魚津埋没林博物館でのワーケーションプログラムに参加。学芸員さんの話しぶりに魅了され、引き込まれていったようです。私はトライアルオフィスに戻り、夕方まで静かな環境で仕事に集中しました。
夕方、博物館ワーケーションプログラムに参加するみなさんと学芸員さん、そしてワーケーションの研究をしている大学の先生たちと会食がありました。ワーケーションの魅力、きっかけ、体験など、たくさん話し合いました。学芸員さんの研究にも触れることができ、興味深くお聞きしました。
【6日目】
私:リモートワーク(シェルピース)
妻:リモートワーク(宿)
朝4時半起床。5時半に魚津漁港で魚市場見学開始。たくさんの魚がセリにかけられている様子を見ながら、魚の名前、何をしているか、漁獲できる魚の種類、海・船・漁の話を組合長から伺いました。朝ごはんは海の駅で海鮮丼、ぜいたく。
宿へ戻ったのち、私は次女を保育園へ送り届けたあと同じ建物のシェルピースで勤務。長女は博物館プログラムへ参加。妻はトライアルオフィス。ランチは4日目に作った押し寿司をシェルピースで。夕方、次女を迎えに行ったのちその足でコミュニティバスにて市街地へ向かい、妻と合流しました。妻は夕方までトライアルオフィス、私は少し早く切り上げて次女と、長女の博物館プログラムを見に行きました。河口で砂鉄を採取する活動をしていて、とても集中して取り組んでおり驚きました。少人数で複数日取り組んでいることも、前日の会食もあり、グループとしての連帯を感じました。
勤務終了後、金太郎温泉へ。夕方の空を見ながら温泉にゆっくり浸かって癒されました。
【7日目】
私:休日
妻:休日
最終日、朝6時に海辺に集合、マリンアクティビティ。魚津漁港にほど近い内湾で、サップ体験。私は立つことができなかったけれど、家族で海を満喫しました。長女を博物館へ送り届けたのち、宿へ戻ってから少し朝寝。そしてついに帰宅準備。博物館への迎えがてら、水だんごやますのすしを購入(はりたやは予約必須)。ホストファミリーにカギを返却、御礼を伝えて魚津をあとにしました。
<ワーケーションの感想>
・ホストファミリーのおかげで、富山、魚津、海、山を感じられるアクティビティがもりだくさん。仕事しているのがもったいないと感じるほどでした。
・シェルピース、necco、宿で仕事をしました。Neccoは市街地で、頑張れば魚津駅から歩けます。シェルピースは車必須ですが、保育園併設がよかったです。私はイスの高さが合わなかったので、neccoのほうが居心地がよかったです。
・夏の時期だったため、地域の祭りにも巡り会うことができました。
・いっぽうで、地元の人が暮らす地元の時間の流れも体験でき、観光で訪れるのとは違う経験もすることができました。
・子どもたち(特に長女)は魚津を満喫し、「ここに住みたい」と新聞記者に話すほど気に入ったようです。
・今回は長女むけの博物館プログラムがあったため、より「ここでしか体験できない」が強まりました。
最後に、お世話になったホストファミリーのみなさん、ココママのみなさん、魚津漁港のみなさん、児童センター・保育園のみなさん、そして魚津で出会い交流したすべてのみなさんに感謝します。貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
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