【事業再構築補助金】第三回公募の変更点をまとめてみる!
こんにちは!株式会社フォーバル東北支店の高橋了です。
東北地域の中小零細企業にとってなくてはならない存在になることを目標に経営コンサルタントでありDXアドバイザーとして活動をしています。
中小企業の思い切った事業再構築を支援し、日本経済の構造転換を促すことを目的とした「事業再構築補助金」が話題となっておりますね。
すでに2回の公募が終わり、すでに申請された方も多いのではないでしょうか。
7月2日に第二回の公募が終了し早いもので一ヶ月が経過しました。第二回の採択結果はまだ公表されていませんが、そのような中7月30日に第三回の公募が開始しております。
第三回の要項を見ると、変更点がいくつかあるようです。その中でも、補助対象事業の要件、つまり申請ができるかどうかという入口にも一部変更が入っておりますので、二回目の要項で三回目を目指している方がいらっしゃるようであれば、要件を満たすか、すぐに確認しましょう。
※本記事はあくまで個人でまとめております。詳細は必ず公式情報をご確認ください。
申請スケジュール
公募開始:7月30日
申請受付開始:8月下旬
応募締切:9月21日18:00
大きな変更点
今回の変更点は大きく3つあるようです。
❶最低賃金枠の創設
7月14日に最低賃金引上げの発表がありました。政府としては早期に平均1000円を目指しており、2021年は全国平均28円引き上げたいという内容です。各都道府県については8月以降順次発表されるようです。今回の最低賃金枠はこのことが関連しているのかは定かではありませんが、いずれにしても、業績が悪化し、従業員の給与が最低賃金に近い状態で何とか凌いでいる状態の場合、補助率を3/4にするということです。
個人的には、再構築により賃金を上げることができる体制にすることを支援すると認識しています。
ポイント1:売上高減少要件が30%である!!
ポイント2:補助上限金額が1500万円である!!(今までの6000万円ではない)
要注意です!!
❷通常枠の補助上限金額の見直し
これまた最低賃金の記載がありますが、引き上げの影響が大きい51人以上の中小企業の補助上限金額を8000万円まで引き上げるという内容になっています。二回目までは中堅企業が上限8000万円でした。後述しますが、今までの6000万円上限にも一部変更が加わっているのです。多くの場合通常枠での申請になるかと思いますので、補助上限金額は早急に確認しておきましょう。
❸その他の運用の見直し
ココが重要!!
一回目の公募期限が4月末で、今回が9月21日期限ということで、5ヶ月経過。つまり、売上減少の条件が前年との比較の場合、前年はすでにウィズコロナであったわけです。
この要件を満たさない場合、そもそも申請ができないということになりますので、最優先で確認しておきましょう。
通常枠の要件を確認しておきましょう
売上減少の要件が単純に任意の連続する6ヶ月のうちの任意の3ヶ月合計の要件から、期間の変更と追加要件が増えています。
まずは、今まで通り任意の連続する6か月のうち任意の3か月の売上合計が2019年または2020年1月~3月の同3か月の合計10%以上減少していること。これは期間が2020年10月以降の条件が2020年4月以降に拡張されています。
しかし、重要なポイントはそれだけではなく、もうひとつ条件があるということです。
基本条件は同じですが、2020年10月以降の売上で同3か月対比で売上合計が5%以上減少していることが「且つ条件」として増えています。
ややこしいですね~。
さらにさらに!
「売上は頑張って維持しているもしくは伸びているんだ!!」という企業もあると思います。そこが該当しないというのは一回目と二回目。今回は同じ条件で付加価値額(人件費+減価償却費+営業利益の合計)が減少している、つまり利益が出にくい体制になっているということも条件としてOKになっています!
売上高と付加価値額は減少率が異なるため、要項をしっかり確認しておきましょう。
「且つ条件」が増えているので、二回目までは要件を満たしていたが、三回目だと満たさないというケースもあるかもしれません。この要件を満たさないとそもそも申請ができないので、必ず確認しましょう。
えっ!!中小企業でも補助金額上限が8000万円?!
もしかすると、そのような噂を耳にした方もいるかもしれません。
この点もまた結構重要な変更点です。
二回目までは従業員数による補助上限金額のレンジは「緊急事態宣言特別枠」だけでした。しかし、三回目は「通常枠」でも従業員数による補助上限金額のレンジが設定されています。
20人以下の中小企業は補助上限金額が4000万円に変更されているのです。
中小企業の中でも従業員数20人以下の企業は最も多い層であり、この上限変更の影響は少なからずあるのではないでしょうか。
ちなみに、8000万円以上に該当する場合も、6000万円を超える額については補助率が1/2に変わりますので注意が必要です。
最低賃金枠と緊急事態宣言特別枠
この2つの枠の共通点は不採択の場合、通常枠で再審査されるという点です。要は1回の申請で2回のチャンスがあるということです。
緊急事態宣言特別枠は2回目で終了の噂もありましたが三回目でも枠が残っているようです。
サービス業を営む方で事業規模が大きく無いようであれば緊急事態宣言特別枠をおすすめします。補助率が通常枠の2/3ではなく3/4であり、2回の審査チャンスがあり、最低賃金枠も考え方は同じです。
注意点は要件が通常枠と異なるということです。
・売上高等減少要件が異なる
30%要件が適用されます。
・最低賃金枠の場合、最低賃金要件が必要
2020年10月から2021年6月までの3か月間で全従業員の10%以上の従業員が最低賃金+30円以内で雇用していること。
まとめ
三回目の公募では大規模賃金引上枠の新設等も変更点としてあげられます。また、議決権50%以上保有する親会社は子会社が採択された場合、親会社側は申請不可など、実際に採択が始まっているためケースバイケースで追加の条件が増えているようです。
冒頭の変更点のまとめとして公式な情報も抜粋しましたが、それ以外にも細かい変更点が多数あります。
一生懸命事業計画を作成したのに、そもそも条件が合わなかった!!という悲しい結末は避けたいところかと思います。まずは要項をしっかり確認し、認定支援機関に相談されると良いかと思います。
外部リンク
株式会社フォーバルコーポレートサイト
https://www.forval.co.jp/
【中小企業の実態を調査】ブルーレポートオンライン
https://forval-consul.com/bluereport/
【有益な情報を配信】フォーバルグループ中小企業支援サイト
https://note.com/forval_kbj
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