2022/04/20 ストーカーの思い出

 職場の先輩がストーカー被害にあって警察に相談したらしい。
 母がストーカーに付き纏われ、結果として住居を転々とする羽目になった過去があるため、かなり同情してしまった。その時のことを少し思い出してみる。十年ほど前の話なので、現在はストーカー規制法の改正によって状況が変わってるかもしれない。

 その日の学校終わりに家に帰ると、家の前の空き地にパトカーが二台泊まっていた。玄関の近くには警察の人がいて、こちらを見るなり「〇〇さんちのお子さん?」と声をかけてきた。頭が真っ白になり、ただ頷くことしかできなかった。二言目が「どこ行ってたの?」である。心当たりこそなかったけど、なんか怖くなって「部活動見学に……」と嘘をついた。実際は友達の家で遊んでただけ。
 足早に家に入り、玄関で母と警察の方のやり取りを立ち聞きしていた。母にストーカーがいることをそこで初めて知った。たまに「このピンポンは無視して」って言うの、おかしいと思ってた。
 警察曰く、「前科一犯で捕まらないギリギリのラインを知ってる」とか「警察も周知の危険人物なので逃げたほうがいい」だとか、とにかく自分たちがいかに危険であるかを情熱的に説明された。
 で、そこから約一週間ぐらいで施設への入居手続きを済ませて引っ越した。警察の指示で中学の友達にも事情を伏せて、とにかく『家庭の事情』でゴリ押した。もちろん、引越し先も言えない。

 ストーカー、マジで人生を狂わせてくる存在。なかなか捕まえられないし、再犯も多い。
 本当に気を付けてほしい。女性だけじゃなく男性も。世の中、存外におかしい人が多い。

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