★川崎・全銭湯巡り(2024/03Ver)
■はじめに
散歩のついでに始めた「川崎銭湯巡り」、
ついに川崎市内に現存する銭湯を全制覇したので、
せっかくなのでnoteにまとめました。
すでに廃業された銭湯でも行ったことある奴は、
思い出含めてダラダラと書いてます。
だから、長いよ!(予告)
なお2019年9月現在の情報につき、特に後から見た際に、
「ここが載ってないぞ!」「もうここはやってないぞ!」
といったケースも多々発生するでしょうが、何卒ご理解を!
ちなみにスーパー銭湯はいったん除外してます。
それはまだ、記録するには早いと思うからです。
※2024/2月加筆:廃業された銭湯に追記。
※2023/8月加筆:廃業された銭湯に追記。
※2023/1月加筆:廃業された銭湯に追記+川崎区に追加。
※2021/11月加筆:廃業された銭湯に追記。
※2020/1月加筆:宮前区に「有馬療養温泉」を追加。
■川崎について
川崎市って実は7つの区に分かれているんですね。
・麻生区
・多摩区
・高津区
・宮前区
・中原区
・幸区
・川崎区
なので、各区ごとに銭湯を紹介していこうと思います。
■麻生区(1軒)
麻生区といえば、富裕層が高級住宅街を形成しているので、
川崎の中でもっともリッチな区域というイメージがありますね。
ただ実際に行ってみると、死ぬほど坂道が多い!
そして坂が急! 歩きにくい! 自転車だと死!
正直、富裕層が何故ここに住みたがるのか理解できません。
アレか、坂道だと敵兵の侵入を防ぎやすいとか?
財産を守るために、守備に適した地形を選んだ?
そんな高級志向に押されてか、麻生区に残った銭湯はただ1軒。
麻生区の銭湯好きの灯として続いていってほしい…。
●松葉浴場
最寄り駅:百合が丘
麻生区らしいアップダウン激しい坂道の途中に建つ銭湯。
この近辺の銭湯には珍しく露天風呂ありですが、夏季限定とのこと。
冬は寒いからね、しかたない。
晴れた夕方の日に行くと、
坂の向こうから真っ赤な夕焼けがのぞいていて、
三丁目の夕陽感がすごいです。
■多摩区(2軒)
「藤子F不二雄ミュージアム」や「生田緑地」など、
良い感じの観光リソースを多く有する多摩区。
ただ最近は登戸が再開発によって、
味わい深いアーケードの飲み屋街とか駆逐されてしまい、
個人的には評価大暴落中。
もう無くなったけど、立ち食いそば屋がそば止めて立ち飲み屋になって、
そこで肉じゃがツマミに安い日本酒飲んでたら、
隣のフィリピンパブの女の子が入ってきて何だと思ったら、
2階が更衣室になってて、みんなそこでドレスに着替えて出てくるとか、
すげぇ良い光景だったんですけどね…。
●ヘルスよしの(よしの湯)
最寄り駅:読売ランド前
たまにグーグルとかで「銭湯」で検索かけると、
「湯」に反応してか、ソープランドが候補に出てくることあるんですよね。
そりゃそこでも風呂に入れるだろうけど…そういう意味では…。
なのでこの「ヘルスよしの」についても、
最初はマジで「そっちかな」と勘違いしてました。
本当に申し訳ない。立派な銭湯です。
最寄りの読売ランド前には、プロ野球・巨人の二軍球場もあるので、
もしかして練習後の巨人選手もここで汗を流してるんじゃないかなって、
想像しながら入ると、ちょっとワクワクしますね。
●宿河原浴場
最寄り駅:宿河原
南武線・宿河原駅は前述した、
「藤子F不二雄ミュージアム」の最寄り駅なんですが、
小さな駅のためか、隣の登戸駅のがフィーチャーされがちで、
この前も登戸駅内がドラえもん仕様になって、
エレベーターに「どこでもドア」が描かれたりしてたのに、
この宿河原には何もなしとか、そんな扱い。
駅前に置かれたドラえもん銅像も心なしか寂しげです。
宿河原浴場は、そのドラえもん銅像を抜けてすぐのところ。
古式ゆかしい見た目から、ドラマの撮影にもよく使われるとのこと。
ここはなんか、水風呂がすごく良いんですよね。
なんだろう、広いとか特別に冷たいとかじゃないんですけど、
水が常に出しっぱなしで補充されているせいか、
「新鮮な水!」って感じがすごく気持ちいいんですよね…。
銭湯脇に併設されていたコインシャワーは現在では閉鎖。
やってる時に使えばよかったなあ~と心から悔やんでいます。
銭湯って本当、チャンスを逃したら後悔することばかりですね…。
●生田浴場(廃業)
最寄り駅:向ケ丘遊園
ここはとにかくお湯が熱かった!
個人的な感想ですが、今まで行った銭湯の中で一番熱かったです。
たぶん50度を超えてたと思う。ゴエモン煮る時の温度。
あまりに熱いので対策として、いったん水風呂で体を冷やしきって、
耐性をつけてから風呂に入ってたんですが、
初見らしき男性客がそんなボクを見て、
「これがここの作法か…」
みたいな顔して真似しだしたのがちょっと面白かったですね。
そんな思い出がある銭湯でした…。
■宮前区(1軒)
銭湯ゼロ! ゼロ!!
ただ代わりといってはなんですが、
宮前平に首都圏最強クラスのスーバー銭湯「湯けむりの庄」があるので、
それで我慢してほしいというか、むしろずいぶん贅沢な我慢だな。
※2020年1月加筆
って言ってたら、見逃してただけでしたすみません!!
●有馬療養温泉
最寄り駅:鷺沼
いや、言い訳させて?
銭湯というか、どちらかというと温泉旅館であって、
だから川崎銭湯組合のページでも見つけられなくてですね…。
というか、川崎に温泉旅館があったというのも初めて知って、
ちょっと新鮮な感じです。
銭湯組合加盟ではないのか、料金は普通の銭湯よりちょっと高めですね。
また、いわゆる大浴場というより、旅館のお風呂場という感じです。
温泉は、川崎で一般的な黒湯ではなく、
ときに金色にも見えるような炭酸鉄泉です。
この旅館は50年以上前から湯治宿として存在しているようで、
おそらく湯治に来たのであろう宿泊客の姿も館内に見え、
銭湯とはまた違った風景を味わえたのが、面白かったです。
■高津区(4軒)
昔からこのへん知ってるのですが、溝の口あたり特に変わりましたね。
昔なんか薄暗いアーケードに小さな個人商店が立ち並んで、
闇市感たっぷりだったのに、今やかわりにマルイだのノクティだのですよ。
駅西口の飲み屋街あたりに闇市っぽさは残っているものの、
全体としては「ボク東京だよ」感が漂う街並みに。
雑誌報道によると、こちらも変化著しい二子玉川とはライバル関係で、
お互いの主婦を「二子マダム」「ノクチマダム」と呼んでいるそうですが、
絶対これウソだろ…聞いたことないわ…。
どう考えても溝の口、争うまでもなく二子玉川に負けるでしょ…。
柱に斬られた下弦の月ぐらいの勢いで…。
●たちばな温泉 たちばな湯
最寄り駅:武蔵新城
川崎は隣接する東京大田区と同じく黒湯温泉が出る土地柄なので、
ここの温泉も黒湯です。
こどもの日に行ったんですけど、
こどもの日って、しょうぶ湯にする銭湯が多いんですよね。
伝統行事みたいです。
多分、子供の健康を願ってとかそんな感じだと思います。
でもここ黒湯だったんで、黒い湯の中でしょうぶが浮き沈みしてるの、
しょうぶ湯感ゼロだったので、ちょっとオモロかったです。
●鈴の湯
最寄り駅:武蔵新城
たちばな温泉から数分先。
こちらは露天風呂が売りですね。
この武蔵新城近辺、銭湯が集まってますね。
次に紹介する鈴の湯、ここから数分ぐらいしか離れてないです。
個人的には「もっとバラけようよ!」
「セブンイレブンかよ!」と思ったりもしますが、
それだけ需要があるということで、良いことですね。
駐車場がめちゃくちゃ広いので、車で行く方には便利そう。
●千年温泉
最寄り駅:武蔵新城
千年温泉が2018年にリニューアルして戻ってきました。
これは銭湯あるあるですが、「リニューアルします」と言って、
戻ってこない銭湯も結構あるので心配してたのですが、
無事に戻ってきてくれて、ありがたやありがたや。
そして生まれ変わった姿は、炭酸泉・シルク風呂・露天風呂と、
最新型銭湯のデフォルト設備を漏れなく備えたパーフェクトスタイル。
「こりゃしばらく川崎の銭湯も安泰だな」と安心すら覚えますね。
あと武蔵新城は密かなラーメン激戦区なので、
湯上りの一杯をラーメンで決めるのもおススメです。
写真はそのうち1つの「湯や軒」で、
「稲荷湯」オーナーの息子さんが開いたラーメン屋さんです。
店内が銭湯モチーフになっていて、蛇口があったり、
つけめんの麺が木桶に入っていたりで面白いです。
●バーデンプレイス
最寄り駅:武蔵新城
比較的新しめのマンション型銭湯ですね。
「バーデン」とはフランス語で「入浴」って意味だそう。
…プレイスは英語では? よくわからない!
マンション型銭湯には珍しく露天風呂つきで、
かつ0時まで営業と、比較的深夜までやってくれてるので、
露天風呂好きのボクにとっては、
仕事帰りでも寄りやすく、ありがたい銭湯です。
薬湯も「マンゴー湯」とかあって、
「マンゴーって体にいいのかな」とか思いつつ入るのも楽しかったです。
●松の湯(廃業)
最寄り駅:東山田
一応、最寄り駅書いてますけど、参考程度にしてくださいね。
そっからバス乗るか、すげぇ歩く覚悟しないとたどり着かないです。
武蔵新城からも同じぐらい遠い。
ただ、ここは「和風」「洋風」の浴室を男女日替わりにしているんですが、
どちらも広々とした露天風呂があって、すげぇいいです。
さらに洋風の方は、
「アクアスパ」と呼ばれる歩行浴の施設があったり、
夜になると露天の打たせ湯がライトアップされたりと、
おそらく設備的には、川崎市の銭湯最強クラスですね。
自分も「今日はゆっくり風呂するぞ~!」って時はここに行きます。
…なんですけど、2022年の年末に惜しくも廃業。
行くたびに賑わっていたので残念です。
特にこういう駅から離れた場所だと、銭湯がなくなると、行く用事がまるでなくなってしまって、つまりは自分の人生からそこが無縁の場所になっていくような感覚がして、それも銭湯が無くなる寂しさの1つですね。
●高津湯(廃業)
最寄り駅:高津
実は2015年、この高津湯が休業したことで、
「あ、銭湯って今行かなきゃなくなっちゃうんだ」と気づいて、
この川崎銭湯巡りをスタートさせたという、いわば始まりの場所です。
映画テルマエ・ロマエとのコラボで「テルマエ風呂マエ」とか、
フロンターレ川崎とのコラボで「風呂ンターレ川崎」とか、
コラボ企画も何度かやっていて、そのたび壁絵とかも換えていて、
意欲的な銭湯というイメージだっただけに、休業はショックでしたね。
あと思い出と言えば、脱衣所に置かれていたテーブル式のゲーム機。
たぶん故障していたのか、電源入ったところを見たことなかったけど、
願わくばあれを一度、湯上りにプレイしてみたかった。
ちなみに写真は現在のもの。
1年間の期間限定で「おふろ荘」という、
シェアハウス兼アトリエとして使われているそうです。
銭湯としての再開予定は…うーん。
と、思ったら2021年現在すでに更地になってました。残念。
●司湯(廃業)
最寄り駅:溝の口
ここは脱衣所に家族の私物らしき古びた漫画が置かれてて、
風呂上がりに縁側から入ってくる風を浴びながら、
「ありゃ馬こりゃ馬」を読むのが何よりの楽しみでした。
何度か行くたび、おかみさんが、
「誰だこいつ」みたいな反応だったんですけど、
廃業する前日に行ったら帰り際、
「今までありがとうございました…」
って深々と頭を下げられて、すごくさみしくなりましたね…。
■中原区(4軒)
あのハイソシティー・武蔵小杉を擁する中原区です。
最近すっかり垢ぬけちゃってさ、
タワマンばっかり作ってるらしいじゃない?
と、都会で大学デビューした友達をやっかむ気持ちになる武蔵小杉。
そんな武蔵小杉周辺ですが、意外にも銭湯は結構あります。
元々は工業地帯+そのベッドタウンですからね。
川崎魂!
●今井湯
最寄り駅:武蔵小杉
武蔵小杉圏内で唯一の銭湯。
ここも2018年にリニューアルされたばかり。
露天風呂こそないものの、炭酸泉にシルク風呂と、
最新式の銭湯が武蔵小杉で楽しめるというのは、めっちゃ強い売りですね。
あと朝風呂もやってます!
浜松町とか永田町の銭湯とかもそうなんですけど、
「この(いかにも銭湯なさそうな)土地で銭湯に入る」
っていうギャップ感、ボク結構好きなんですよね。
いずれ武蔵小杉のタワマンに住みつつ、
朝風呂入りにここへ来るのが夢です。
年収が今の5倍ぐらいになったらね…。
●丸子温泉
最寄り駅:新丸子
地元で大人気らしく、いつも混んでますね。
グーグルのレビューも100件オーバーしてますが、
中には「東京で1番、熱い銭湯!」って、ここは神奈川だよ!
温泉はこちらも川崎らしく黒湯。
レビューに書いてあるほど熱くはない気しますが、
ボクがもう熱湯に慣れてしまっただけかもしれない。
わからない。
外に貼られた「色々あってここでタバコは吸わないでください」の紙、
「マジで何か色々あったんだろうな」感がすごくて好き。
あとコインランドリーの見た目が最高。
ボクがミュージシャンなら絶対にCDジャケットで使うし、
田舎から上京してきたバンド少女とかが、
不機嫌そうな顔で洗濯物かわくの待っててほしい。
●第一天神湯
最寄り駅:平間
見た目がいかっちくて良いですね。
工業地帯のお風呂って感じがします。
裏口に行くとクレーンと足場があって、
どうやらレールでお湯沸し用の薪を2階まで運んでるみたいです。
ますます工場感があって良いですし、
「冷え性」ってパネルが光ってるのも最早何となくカッコよく見えてくる。
ここも黒湯温泉ですね。
なんか武蔵小杉あたりから黒湯の浴槽が増えてくる感じありますね。
●橘湯
最寄り駅:平間
一度、買い物の後に立ち寄ったらサイフにまったくお金入ってなくて、
「すみません、お金下ろしてからまた来ます」ったら、
番台のおかみさんが「お金はまた今度でいいから気にしないで」って、
優しくしてくれたので、人類にはまだ希望が残されています。
ここは浴場の中に階段があって、2階に露天風呂あるのが面白いですね。
東京だと、光明泉とか新しめのモダン銭湯でよく見かけますけど、
古くからやってるとこで、2階に露天風呂あるのはなかなか珍しい。
川崎だとここだけじゃないかな。
ちなみに、ここの露天も黒湯ですね。
美容に良い!(そろそろ黒湯へのコメントが品切れ)
●里の湯(廃業)
最寄り駅:武蔵新城
ここは浴槽がステンレス製なんですよね。
逆に今、ステンレスのお風呂って珍しくて、
なんか昔、おばあちゃん家に行った時のお風呂を思い出します。
なのでノスタルジックな気分になりたい時、ここへ行きます。
あと急にこの銭湯オリジナルのイメージキャラクターを始めて、
それが結構かわいいんですよね。
たまにある「店長の娘(漫研)に描かせた」感のある奴じゃなくて、
ちゃんとしたイラストレーター作で。
ちなみにTwitterで見かけて、缶バッジ配ってたんで、
思わず初日にゲットしに行きました。
昼に行ったこともあってか客層おじいちゃんばっかで、
「多分みんな缶バッジとかいらなそう…」って思ってたら、
ボクも「いらない組」だと思われたのか、
帰る際、店主が何も言ってくれなかったんで、
「あの、これグッズとか…?」
って思わず自分から聞いてしまいましたね。
あさましい。
でもボクはこういう、個人店が急に始めるイメージキャラクター、
大好きなんで応援してます。
さとのゆいちゃん。
…とか思ってたら、施設の老朽化によって2022年の年末に、休業から廃業へ。
ゆいちゃん……!
■幸区(4軒)
一時期は新川崎駅にパイオニア本社が入ったりと、
川崎における第二の中心地になるような予感もあったのですが、
2015年に出て行って、そこから富士通子会社が入ったりしたものの、
「すげぇ栄えてる」イメージはないですね、この幸区。
どっちかというと住宅街。
なので暮らしやすいとは思います。
●多賀良湯
最寄り駅:鹿島田
ボクはネオン看板の銭湯、何か怪しげで好きなんですよね。
荒川区のタイムリゾートとか。
ここに初めてきた時、脱衣所のテレビでリーガルハイ特別編が流れてて、
風呂上がりにボーッとみてたら、結構強めの地震が来て、
「うおおっ」ってなってたら、
おじいちゃん客に、
「タハッ、こんなところで地震来たらどうにもなんねぇよなw」
って話しかけられたのが、妙に記憶へ残ってますね。
ちなみにここも黒湯の露天風呂つきです。
縁側みたいになっていて風情良しです。
●越の湯
最寄り駅:鹿島田
まずこの銭湯のある地名、「古市場」ってのがいいですよね。
元々、近くの神社に市場が立ってたことからついた地名とか。
(諸説あり)
商店街の名前も「古市場銀座」っていう、
華やかなのか古めかしいのかわかんない感じが素敵ですね。
この「越の湯」、ボク的には一番好きな見た目のビル銭湯です。
入口階段の仄暗い感じとか、
ビル前面を覆う窓ガラスがところどころ暗くなっているところとか、
ちょっと失礼な言い方をすると、「生きている廃墟」という感じがして、
すごくドキドキします。
ちなみに「越の湯」にある「森林風呂」、
簡単に言うとサウナ風呂みたいな感じです。
密閉された小部屋の中に浴槽があって、
なので室内はミストのような蒸気が渦巻いてます。
森林風呂というよりアマゾン風呂って感じです。
熱帯。
「旗の台」は「八幡湯」にも似た感じのお風呂がありますね。
そういう各銭湯ごとの似た部分とかを楽しめるのも、
銭湯巡りの乙なところかと!
●小倉湯
最寄り駅:矢向
矢向も本当、住宅街って感じですね。
今や珍しくなりつつある個人経営の弁当屋さんとか、
地元の人が経営しているであろう小さな居酒屋とか、
そういうホッとする店々の先にあるのが、この小倉湯。
学校が目の前にあるせいか、
部活帰りっぽい小中学生が一杯いてにぎやかでした。
●桐ノ湯
最寄り駅:尻手
川崎銭湯どっとこむでは「川崎駅西口から」って書いてあるけど、
たぶん尻手駅からの方が近いかな?
この尻手、川崎外の人だと恐らく初めて聞く地名だと思うんですが、
駅前に渋い感じの立ち飲み屋というか角打ちがあったり、
明らかに潰れたファミレスを改装したであろう、
異様にデカい個室ビデオ店とかあって楽しいです。
家族が「よし、ファミレス行くぞー!」って間違えて入りそう。
桐の湯は、尻手駅からその個室ビデオ店を通り過ぎて、
しばらく歩いたところにあります。
冬の夜に行ったら、カウンターでおばあちゃんがうたた寝していて、
声をかけても起きなかったので、
しばらくロビーのテレビを見て待っていた、そんな記憶があります。
●富士見湯
最寄り駅:川崎
川崎駅って西半分は幸区なんですよね。
ラゾーナやチネチッタが出来て、明るくなった東口と違い、
夜になるとすっかり暗くなる西口を歩いていくと富士見湯。
寝静まったかのような商店街にはためく万国旗が綺麗でした。
あと入口に何かカード落ちてたので見たら、
パチンコ用のプリペイドカード(使用済み)だったのが、
「おっ、川崎!」って感じで良かったです。
●睦湯(廃業)
最寄り駅:矢向
銭湯の上にマンションがついてるタイプの銭湯、最近は多いですね。
建て替えする時、「そっちの方が良い」ってなるんでしょうね。
こういう銭湯は俗に「マンション銭湯」と呼ばれていて、
「風情がない」っていう人もいますが、個人的には好きですね。
多分このご時世、大体みんな風呂つきの部屋に住んでますから、
建て替えの時にきっと「もういいでしょ全部マンションにしても」とか、
「これから銭湯は厳しいよ」とか、そういう声も出たと思うんですよ。
それでも「いや、ウチがなきゃ困る人がいる」って、
誰かが踏ん張ったからこういう銭湯になったんですよ。
その気持ちを汲みたいですね。お湯だけに。(うまいこと言った)
ちなみにここも露天風呂あり!
…でしたが、2022年の年末に廃業されました…。
2022年は川崎銭湯の厄年で、年末立て続けに3件も廃業を。
ご高齢で後継者がいなかったり、施設が老朽化されていたり、
致し方ない面も多々あるかと思いますが、イーロン・マスク、ツイッター買う金でこっちも何とかしてくれよ。
●平間温泉(廃業)
最寄り駅:平間
目の前にくたびれたバス停あるのが切なさたっぷりだし、
もしボクが地元の学生なら、銭湯から外に出た瞬間、
同級生の女の子が濡れ髪のまま立ってるのに気づいて、
「…お前も来てたのかよ」
って、何となく気恥ずかしい気分でバスを待ちたい銭湯ナンバー1でした。
今はもう。
●御幸湯(廃業)
最寄り駅:川崎
ひぃ、ここも廃業されていた!!
ここはめちゃくちゃデカいブックオフ、
その名も「ブックオフ スーパーバザール」店のほぼ真裏だったんですよ。
なので川崎市内サイクリングしてる時に、
ブックオフ寄って立ち読みしたり古着買ったりして、
そっから行くのというのが定番で…。
どんどんボクの人生から定番が奪われていくな。
やばい。
●富士箱根の湯 天恵(廃業)
最寄り駅:鹿嶋田
ええっ、書こうと思ってネットで情報調べたら!
2018年4月にオープンして、今年3月に廃業してた!
元々は「まんてんの湯」という新しめの銭湯だったのが、
そこも数年で閉じて、新しく出来たのがこの「天恵」だったのですが。
まあ場所的にも「いや、ここは…」ってぐらい奥まったところだったし、
箱根から温泉を運んでるとか、色々無理ありそうでしたしね…。
湯上りに、箱根つながりで静岡茶の缶飲料を売ってたり、
色々と意欲的な銭湯だっただけに残念ですが、
むしろ1回行けただけで奇跡だったのかもしれない。
■川崎区(14軒)
ご存じ! 川崎区!
カワサキ・オブ・カワサキです。
事実上の川崎中心地だけに銭湯激戦区です。
2019年8月現在、なんと16軒!
これ東京でも類を見ない密集具合じゃないでしょうか。
ちなみに川崎区は広い上に、
電車が北側と南側しか通ってない上に、
南を通る南武線の支線は、川崎からは乗れないので注意!
(川崎の1つ手前の尻手からしか乗れません)
なので最寄り駅はマジで参考程度にしてください!
大体、川崎駅からバスで行った方がいい!
それかシェアサイクル借りよう! 健康にいいよ!
●政之湯
最寄り駅:川崎
この「政之湯」がある南町は、堀の内と並ぶ川崎二大風俗地帯。
ド派手なネオンのソープランドが立ち並んでます。
だからこの辺で「風呂入った」人は大体みんな「ソープに行った」人で、
銭湯の方が少数派という危険地帯です。
「政之湯」自体は黒湯ありの割とオーソドックスな銭湯ですが、
脱衣所に洗濯機と乾燥機が置かれてるのが生活感あっていいですね。
多分、工場勤務の一人暮らしの人が、帰りに利用してるんでしょうね。
工場と共にある街、川崎…。
ちなみにこの銭湯のある通りは「政之湯通り」という名前です。
地名になってる銭湯、なかなか珍しいな。
●吉の湯
最寄り駅:川崎
この入り口のエモさたるや…。
エモいという言葉が嫌いなボクですら「エモ」しか出てこない、
ため息の出るような光景ですね。
建物と建物に挟まれた細い道の先。
まさに「生き続けている」という感じがします。
中は本当に昔ながらという感じ。
もろもろエモい。
●バーデンハウス
最寄り駅:川崎
またまたバーデン!
川崎の人、バーデンって言葉が好きすぎる。
露天風呂+露天水風呂が特徴。
露天風呂はぬるめに設定されているので、
涼みながら半身浴してると、時が経つのを忘れますね。
サウナも露天水風呂の横にあるので、
サウナ直後に露天水風呂という豪華コンボが可能。
ローマ貴族でも許されなかった贅沢ですよ多分。
●平和湯
最寄り駅:川崎新町
休憩室の床が一部ガラス張りで、池の金魚が泳いでいるのが見える!
さらに赤じゅうたんが敷かれている!
たぶん叶姉妹なら「ファビュラス」って言うと思います。
ここはロッキーヒルサウナというのが売りですね。
ちょっと調べたところ、サウナの本場フィンランドから伝わる、
熱したサウナストーンに水をかけ、
そこから発した蒸気を楽しむタイプのサウナだそう。
なるほど。
…あれ、ロッキーヒルってアメリカの地名じゃない…?
今の話にアメリカって出てきた…?
●山陽館
最寄り駅:川崎新町
男性のみ露天風呂あり!
露天風呂があると、それだけでボクは大満足ですね。
ここは入ろうとしたら、その前で常連客のおじいちゃん達が、
「競馬で負けたから今日何も食ってない…」って言ってて、
「風呂の前に何か食べて!」って危惧した思い出があります。
川崎ならではの光景ですね。いや、ダメだよ。
●小松湯
最寄り駅:港町
ここに来る途中に、角打ちの酒屋があって、
おっちゃん達が昼間ぐらいから立ち飲みで一杯やってるんですよね。
今度、湯上りにちょっと寄ってみたくなる風情です。
小松湯は、何と言っても玄関脇、ションベン小僧の像がいいですね。
「これから風呂に入るのにションベンのイメージをつけられても…」
と、戸惑う自分の心を楽しむのもまた一興でしょう。
営業時間が深夜2時までと書いてあるので、残業後に行くのめちゃくちゃ便利で助かってます。
●寿恵弘湯
最寄り駅:川崎大師
当て字っぽい漢字がナイスな「すえひろ湯」です。
ここは大きな浴槽が、浴室の中央にドデンとあるのが、
川崎の銭湯としては珍しい作り。
あと、シルク湯の浴槽が本来の浴室とは独立してて、
一度脱衣所に戻ってからまた入るのも面白い作りですね。
全面ガラス張りで外への窓も開けられるので、プチ露天風呂な感じです。
かのチンコ祭りこと「かなまら祭り」で有名な「金山神社」も近いので、
お参りついでに行くのもよさそうですね。
●栄湯
最寄り駅:小田栄
小田栄、実は2016年に開通した新しい駅なんですよね。
近辺の「イメージアップおよび子育て環境の向上」のため作られたもので、
確かに駅近くに保育園や大型のショッピングセンターが並んでるんで、
ファミリー向けの住環境的には、整ってきたんじゃないでしょうか。
でもな…川崎の南部だしな…治安がな…。
この栄湯、タイル絵が見事ですね。
普通はタイル絵って浴槽の上側に描かれてるもんですけど、
ここは壁一面に描かれています。
さらにそのタイル絵の滝と繋がっているような形で、
お湯の噴出口があるので、滝からお湯で出てるみたいで素敵です。
●辰巳湯
最寄り駅:小田栄
女湯には露天風呂、男湯にはヒノキ湯という珍しい光景。
どっちかしか露天風呂がない場合、だいたい男湯なんですけどね。
ほら、男湯は覗かれても基本平気だから…。
町中の銭湯だと、「いや、これ外から見えるから」ってとこも多いから…。
個人的には露天風呂の方が好きなんですが、
ここのヒノキ湯は、浴場の奥にちょっとした洞窟みたいに設置されていて、
「この密閉感、これはこれでありだな…」と思いました。
●星乃湯
最寄り駅:小田栄
ラーメン屋さんとか多い通りの裏側ですね。
このあたりには川崎で唯一残った大衆演劇の劇場、
「大島劇場」があるので、今度行ってみて帰りにここへ寄りたい。
ここも寿恵弘湯同様、シルク風呂が外付け+窓付きですね。
シルク風呂を外付けするというのが、
川崎の銭湯の一部で流行ってるのかと思うと、なんか面白いですね。
こういう窓を開けて外の空気を入れられるタイプの浴槽、
外気浴って言うらしいです。
冬だとこれぐらいがちょうどよいかもですね。
風邪ひかない!
●ニュー銭湯 かまぶろ温泉
最寄り駅:鈴木町
川崎では結構有名な「ニュー銭湯 かまぶろ温泉」、
この「ニュー銭湯」という響きがすでに新しくないところが最高ですね。
朝9時から深夜1時までという驚異の17時間営業。
もしボクここで働くとしたら初日で倒れる自信ありますね。
中では中国式整体とかも受け付けていて、
その関係か出迎えてくれた店員さんは中国っぽい方でしたね。
温泉と名がつくだけあって、天然温泉(not黒湯)のお風呂が売りです。
リウマチや腰痛に悩む人が足しげく通っているそうで、
「ヘルシースポット」を自称するだけありますね!
●あけぼの湯
最寄り駅:東門前
新しいと古いの間ぐらいの外観。
これぐらいが一番、ボクが子供のころに行ってた銭湯を思い出して、
ノスタルジーを感じるんですよね。
玄関前の植木もいい感じ。
ここはシェアサイクルで乗り付けたら、
出てきた常連客っぽいおじいちゃんに、
「そいつはいくらで借りられんだ?」と聞かれた思い出。
話終わるとおじいちゃん、自分の自転車で去って行きましたね。
じゃあ、わざわざ借りなくてもよさそうなのに…。
●日の出おふろセンター
最寄り駅:東門前
2017年リニューアルなのできれい!
大師サウナコース(+570円)を利用すると、
「サウナ+ヒノキ風呂+露天水風呂」が利用できます。
入口まで専用なので、ちょっとしたVIP感が味わえますね。
露天水風呂は冬場に行くと、「ヒヒェー!」ってぐらい冷たいです。
水の冷たさ+外気の冷たさでマジ最強。
ちょっと、「あと少し年取ったらやめとこうかな」レベルで冷えます。
ここの温泉は川崎には珍しく黒湯ではなく塩湯。
海が近いからですかねって、超適当なこと言ってるな。
●浅田湯
最寄り駅:浜川崎
銭湯の上にアパートがあってそこの住人向けなのか、
7時から朝風呂をやってますが、ボク的には朝の間にここ来ること不可能。
南武線終点、浜川崎近くの浅田湯です。川崎最南の湯ですね。
ここにはなんとミニプールがあります!
(曜日で男女交代制)
全長15メートルぐらいで本当にミニサイズですが、
水風呂ともまた違った感覚ですね。
何より「泳ぐ」という本来、銭湯では禁じられた行為を存分に出来る!
でもなんかプールに全裸でいると、不安な気持ちになりますね。
「プールなのに全裸…いいんだろうか…捕まるのでは…?」
というスリリングな気持ちというか。
これが癖になった時、おそらくボクは獄に繋がれるのでしょう。
●朝日湯源泉ゆいる
最寄り駅:浜川崎
追加だ! ひさしぶりの追加だ!
厳密に言うと、値段的にもスーパー銭湯寄りなので、このnoteに加えるのどうなん?という気もしますが、廃業ばかり追記していてつらかったので、たまには新規を追加させてください。
それに元々、朝日湯という銭湯がリニューアルしたのがこの朝日湯源泉ゆいるですので、銭湯扱いさせてもらって問題ないはず!
なんでも掘り当てた温泉を活用してリニューアルしたそうで、ただ近年の流行を見てか、温泉というよりサウナに力を入れた施設になっていますね。
露天風呂はないものの、サウナ関係ではアウフグース、水風呂、外気浴スペースが満足できる高いレベルでそろっており、そのおかげか、浜川崎から徒歩で行くか、川崎駅からバスで行くか、決して地元民以外には行きやすい場所ではないと思うのですが、それでも大人気の様子。
川崎サウナーの聖地化している気配がありますね。
がんばれ川崎銭湯界!
●なかじま湯(廃業)
最寄り駅:鈴木町駅
2023年11月に閉業予定と聞いてショックを受けていたところ、「やっぱり続ける」という報を聞いて、久しぶりに世の中でうれしいニュースを聞いた気持ちになってたんですが、年明け2月にやはり閉業されるとのことで、気持ちの乱気流状態。
「これから元旦の朝湯どこに行けばいいの」という悲しみの気持ちが尽きません。
でも今までありがとう。
●美和乃湯(廃業)
最寄り駅:川崎新町
おかみさんが親切ですね!
多分、美和乃湯だから、美和さんでしょうか?(短絡的発想)
夜に行くといい感じにライトアップされてて、
あたりに店がなくて暗い分、ホッとしますね。
ここも露天風呂あり。
特に川崎区の銭湯は露天風呂多くていいですね。
土地の確保が東京より楽だからかな…。
2023年、施設老朽化のため廃業されました。
美和さんにもう会えない。
●江川湯(廃業)
最寄り駅:産業道路
廃業されるまで川崎銭湯の最東端に位置していた江川湯。
近隣にはリーズナブルそうな旅館やビジネスホテルがちらほら。
産業道路って最寄り駅の名前自体から察するに、
恐らくこのあたりの工場に出張で着たり、短期派遣で来た人が、
旅館に宿をとって、ここの風呂で汗を流してたんでしょうね。
露天風呂もありましたし、このへんに泊まるたび、
この湯につかることを楽しみにしてた人もいるんだろうなあ。
ちょっとしんみりモードです。
■さいごに
いかがでしたでしょうか、川崎銭湯巡り。
最初は「散歩のついでに」のノリだったのが、
コンプが近くなってくると逆に「まだ行ってないとこ行かなきゃ…」って、
謎の呪縛に囚われて、残業後の疲れた体を酷使すること度々でしたが、
でもやっぱり新しい銭湯に行くとワクワクドキドキするんですよね。
これからも新しい銭湯がまた生まれ、このnoteを更新する日が来ることを、
切に願いつつ、クソ長くなったんでこのへんで終わります!
あ、Twitter(@sssgmiso)でおススメ銭湯教えてくれたら、
首都圏近辺ならがんばって行くので、そちらもよろしく!
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