技術に従いつつ、抗して
〈以下の文章は、2012年5月に山武正弘(やま、)氏により刊行された同人誌『あじーる!創刊号』に収録されたものである。同誌は現在入手困難であるため、ここに収めることにした。今読み返すと昔の己の稚拙さを思い知るが、私の問題意識を構成するエレメントが見出される。そこで、一つの記録としてここに収めることにした。〉
1.技術と現代
現代は技術の時代である。言うまでもなく我々の生活のうちのあらゆる領域が技術によって支えられている。電気、水道、ガス等のインフラ、食糧の生産から流通、あ