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『晦暝手帖』

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私、雁琳が徒然なるままに日々の思いと思索を綴りました小文雑文を載せて参ります。長めの書評や論考とは異なり、こちらでは気楽に読んで頂けるような、体裁を気にしない短いエッセイを載せて…
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記事一覧

「オープンレター」講解 【しらなみのかげ特別号】

・はじめに ……「女性差別的文化を脱するために」と言われたら、凡そ反対する者など居ないだ…

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差別の根本原理としての「種」についての省察−病の齎す災厄の下で

 昨今の新型コロナ騒動において、人々の罹患や病死、或いは疫病とそれに対する各種の対策によ…

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「グローバリズムの隠喩」としての新型コロナウィルスの世界史的意味−「市民的公共」…

 今、新型コロナウイルス(COVID-19)が全世界を恐怖のどん底に陥れている。  昨年十二月に…

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「欲望」についての走り書き的覚書−「欲望とは〈他者〉の欲望である」

 「欲望とは〈他者〉の欲望である」という有名な言葉がある。  これはフランスの精神分析家…

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「地元の名士と若旦那」の豪遊と衰退−JC京都会議の思い出からの連想

 一年に一度、千年の古都の繁華街である祇園と木屋町に札束が降って来る時期がある。高級な背…

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「女の、女による、女のための意見表明」が「選ばれなかった男達」を圧殺する−作家ア…

 令和2年2月6日、『現代ビジネス』にて、「「結婚できない女」と「結婚できない男」、その決…

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「人間が薄くなる」中で、「文化への意志」を恢復すること

 つい先日、「嘗ては抽象化の象徴として称揚されていた裸婦像が今では「悪い」「性的欲望の対象」としてしか見られなくなっており、「性欲そのままのもの」と「昇華されたものとしての性欲」という区分すら最早考えられなくなった」という一連の議論をTwitterのタイムライン上にて目にした。そこに更に、「今ではあらゆることが両義性や多義性ではなく「文字通り」に受け取られるようになった」という議論が続く。私は曲がりなりにも(そうした微妙な事柄を正面から扱うものに他ならない)人文知に携わる人間

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何故女ばかりが「男でも女でもなく「人間」として見て欲しい」と言うのか

   「男でも女でもなく「人間」として見て欲しい」という言葉を何故女性ばかりが言い立てる…

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「ジェンダー」は何故「セックス」へと舞い戻るのか−猥語と身体

   中央アジア、トルクメニスタンはアハル州にあるダルヴァザという村には、「地獄の門」と…

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加速する「暗黒」と人間の「影」

再び、「加速」について  日月が天を巡る速さは古より変わらねども、人の世の動き行く速さは…

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催眠術と〈メタコミュニケーション〉の時代

 いつの事だっただろうか、飲み屋か何かで催眠術師にたまたまお会いしたことがある。催眠術を…

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〈翻訳〉ニック・ランド「暗黒啓蒙」第二部

〈本記事は、ニック・ランド(Nick Land, 1962~)の評論「暗黒啓蒙(dark enlightenment)」(…

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「歴史家達の闘い」についての雑感

 最近、主に歴史学周辺で「知識がない人の自由な発想」の問題が大きな論議を引き起こしている…

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太陽の光のみならず、洞窟の影をも

 先日、「人間の愚かさについての哲学的序説−「愚かさ」を理解するとはどういうことか」と題した拙文にて、「愚かさ」を「愚かさ」として理解すること特有の難しさについて少々論じてみた。思うに、この主題こそ私が積年生きて考えてきたことの一つの中核になるものである。今まで書いてきた文章と比べると、裸一貫で一つの問題に浸り付いて考えるものになっている。すなわち、何かしらの哲学を装飾的に援用するなどという意味ではなく、哲学的な文章になっていると自負している。  詳細については是非共、「人

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