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20日 誕生日

本日は告別式。そして父親の誕生日。
奇しくも同じ日。
66回目の誕生日。
この日は雨。

ほとんど寝られず3時半から目が覚めていた。

9時には式場に入り、お父さんにお線香を。
ふと目を遣ると何か昨日より微笑んでいるような。のりちゃんやお母さんも気付き、不思議だね、昨日の通夜でみんなが来てくれたから楽しかったのかな、と話していた。

葬儀屋さんが言うには、実はまだ聴こえていると言われてますよ、と優しく伝えてくれた。

親戚の方たちと話す。
写真やお父さんの着たものを見ながら懐かしく思う。

式が始まり、告別式、初七日の法要。
そして顔を見る最期の別れ。
父親が大好きだったお花をみんなで沢山周りに飾ってあげて。そしてこのいつも使っていたジャケットやTシャツ、そしてタオルを着せるように載せる。

涙が止まらない。父親は自分にとってこんなにも大きな存在だったのかと改めて気づく。

慎太朗も泣きじゃくっている。大好きだった。病気の時じじの事が心配だった。そして今寂しくて寂しくて仕方がない。

沢山学んでいる。本当に大事なものを感じている。
死してなおそれを孫に伝えている。
生きて死ぬ事は伝える事。繋ぐ事。それを全うした。

告別式の読経の時、ふと出てきた。行ってらっしゃい。衆生を離れ道を行き、そして見守る存在になる。
ある意味己の道を貫き通したお父さん。死すると見えない存在になり自分はどう生きるかを問われたような感じがする。

一通り式を終え、火葬場に移動する。
移動中、雨が一頻り降っている。

火葬場に着き、家族だけ通され形あるお父さんとの本当に最期のお別れ。

火葬場では普段中々会わない親戚と沢山話をした。
昔、実家の裏は川が流れていてシジミが採れた事
ラーメンは高級品だった事
父親の仕事での一面のエピソード
など、話が尽きない。

他のテーブルではお母さんと叔母さんとのりちゃんの婆ちゃんが昔話に花を咲かせて笑っている。

とても和やかな空気。

時間になり移動する。
荼毘に付され骨になったお父さん。器はもう無いが魂はある。
側にいる。いつも側にいてくれる。

不思議と身近に感じる。
これからはずっと側に感じられる。
不思議だ。

お父さん、ありがとう。
最期まで家族のために生きようとする姿本当にかっこよかった。その姿が美しかった。
病の時毎回声をかけるたびに、よし、と言ってこぶしを握り、希望を見せてくれた。家族を悲しませないために頑張ろうとする姿。本当に1つの家族なんだと、1つの繋がりなんだって感じた。

2人きりの時、車の中で伝えてくれた家族の絆の事、お兄さんとの信頼関係の話し、母親への心配。

本当に人、家族、特に母親の事が大好きなお父さんを感じたよ。

今はお父さんも色々みて回ってる時かな。少し上からこの世を見て思い出を振り返ってる時かな。とっても
楽しい人生だったんだね。写真を見てわかるよ。

大好きだった山も今ならひとっ飛びだね。
写真の大半が山の写真。本当大好きだったね。
病気になってから行けなかったけど、今ならすぐに飛んでいけるね。そこからの景色はどう?
素晴らしい景色なんだろうな。

いろんな逢いたい人に逢いにいけるね。
すぐに逢いに行ける。
良かったね。
人の輪が好きなお父さん、これからはお父さんの分まで人の輪を作っていくよ。またみんなを紹介するね。

幼稚園のみんなも元気そうだったよ。
たけちゃん、寂しそうだったよ。2人で運転手いいコンビだったみたいだね。お父さんらしいね。
とてもいい空気で人を本当大切にする幼稚園。お父さんだからこその御縁だね。素敵だね。
子どもたちからも沢山メッセージもらったよ。嬉しいね。

お母さんも大丈夫だよ。心配しないで大丈夫。
とてもお互いを大切にしていたんだね。それが日々日々伝わってくるよ。そんな家族の元に生まれて幸せだよ。

お父さん本当にありがとう。ゆっくりしてね。

お父さんお誕生日おめでとう。
お父さんありがとう。

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