コピーライターを夢見たあの日①


私は今まで、何かになりたいと夢見たことがありませんでした。
やりたいことよりも、やれそうなこと。
自分には、何ができるんだろう。
今までこれをやってきたから、これならできそう。
この経験を活かすには、これが良いんじゃないか。

いつだって、自分に出来そうなことを探してきました。
それなりに一生懸命生きてきたし、
それが普通だと思って、
特に何も感じませんでした。

西暦2000年、
結婚と同時に東京の実家を離れ、
新しい土地での生活が始まりました。
当たり前ですが、知り合いは一人もいません。
新鮮で、それはそれで楽しかった。
バイト仲間と飲みに行ったり、
主人と土日に観光に行ったり、スポーツしたり。
それなりに充実して、新婚生活を楽しみました。

その後、子どもが生まれ、
子育てに必死になったと同時に、
手が回らないこと、思うようにいかないことが
一気に増えました。
なんで上手くいかないんだろう・・・。
要領悪いのかな・・・。

まわりのママ達は上手くやってるのに。
うまくいかない、
うまくできない・・・。
でも、頑張らないと。
親だもの、しっかりしないと・・・。

毎日毎日、ひたすら繰り返し。
育児やって、家事やって、仕事して、
眠って、朝が来て。
週末が来て、
平日が来て・・・。

夏休みが少しあって、
正月休みが少しあって。
グルグル グルグル まわる太陽。
15年以上もずっと、毎日同じ繰り返し。

残念ながら、
私は口下手で、ちょっと不器用なところがあります。

ある時、思うようにいかないことが重なった時期があり、
八方ふさがりに。
数年間、悩みに悩みました。
そしてある日。


なにかがふっきれました。
背負ってるつもりになっていた荷物をおろして、
急に全力で、
走りたくなった。

勝った喜びや、負けた悔しさで、
泣いたことも無い。
もしも自分が、全力で走ったら、
何か変わることってあるのかな。
好きな事や、やりたい事と出会って、
本気で夢中になれるものができたら良いなあ。

少しずつ、少しずつ。
そんな前向きな気持ちが湧いてきました。
不思議ですね。

2018年1月。
気持ちが上向いていた時期に、
何か元気になるような言葉を体の中に入れたくて
本屋さんに行きました。

前向きな言葉を綴った本を手に取り、
ペラペラ見ているうちに
コピーライターと言う職業があることを知りました。
「へー、こんな職業があるんだ。」

言葉をもっと上手に人に伝えられたらいいのにな。

学生時代から私はずっと、そう思ってました。
本屋さんでたびたび、
話し方の本を探し、練習しようとしたけれど
どうしても、
うまく話せるようにならなかった。

今さら、変わらないだろう。
ずっと諦めていました。

「しょうがない。」
これが今までの、私の口癖。
本当に、しょうがないと、思っていたから。

気持ちが上がっていたその時は、
いつもとは違いました。

これは、ちょうどいい機会かもしれない。
今までずっと、出来ないままだったけれど、
何か、始めてみよう。

そう思って家に帰り、
コピーライターの人が書いている本をネットで検索しました。

そして出会った一冊が、
『これから、絶対、コピーライター。』
著者は、黒澤晃先生です。

この本との出会いが、私を変えました。

これから、絶対、コピーライター。

なぜ、この本を選んだか。

この場を使って少し、本の説明をさせて頂きます。

本の帯に書いてあった言葉は、

「コピーライターになりたい人を、コピーライターにする本」


通販サイトの商品説明には、こう書いてありました。

博報堂で、長年にわたりクリエイティブ人材の、採用・発掘・育成に努めた著者が、門外不出であったコピーライターになるための方法を初公開。
「コピーライターになる人は、特別な才能や、資格を持っている人?」。
そんな多くの誤解を解きつつ、コピーライターのイキイキとした実像を明らかにします。
コピーのツボを、例題を解きながら教えてくれる「ツボ伝ツイート」も。
就職者、転職者、必読のコピーライター入門、決定版。


初心者向けで、分かりやすそうだったし、
著者はあの有名な博報堂で長年コピーライターをしていた方。

そして、一番の決定打になったのは、
購入した方の口コミ情報。

「この本を1冊買うと、twitterでコピーを評価してもらえるサービスが付いている。 

それも、何度でも。」


本の代金1540円で、自分の書いたコピーを何度でも見て評価してもらえるって・・・、
そんなありがたいお話しが本当にあるのだろうか・・・。

本当だったらすごいなあ、と思いつつ、
購入してTwitterのツボ伝ツイートを見てみました。

著者から定期的にお題のテーマが出され、
参加者は、それにあったキャッチコピーを投稿していました。

約3ヶ月、勇気がなくて私は参加できませんでした。
じっと、見てました。
みんな、どんな投稿をするんだろう。

そして、ついに勇気をだして、初投稿。

お題は、「映画」。

私が生まれて初めて書いて投稿したキャッチコピーは、

「もしも願いが叶うなら、わたしもハッピーエンドになれますように。」

本当は確か、もう少し長いコピーだったと思います。
(データが消えてしまって、確認できず)

コピーの採点は、最大で星5つまでつけてもらえるのですが、
「ちょっと長いね。」のアドバイスとともに、
星5つの最高点をいただきました。

それが、とてもとても、嬉しかったのです。

いま、褒められた!?

私のコピーが!
褒められるなんて!!

私は、わりかし単純です。

それをきっかけに、コピーを書くのが楽しくなってしまい、
本格的な趣味になりました。

一冊の本との出会いが、
私に夢中になるものをつくってくれました。
ここから、さらに、私はコピーにのめりこんでいきます。


途中ではありますが、今回は長くなりましたので、ここまでにします。

この続きは、また次回!
長い文章をここまで読んでいただいて、
どうもありがとうございました!!

コピーライターを夢見たあの日②