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FAINTY リリースです!


FAINTYビジュアル

FAINTY
読み方:フェインティ
Style:Hazy IPA
ABV:5.0%
IBU:0
EBC:4.8

Malt&Grain:Golden Promise , Carapils , Naked Oat Malt , Wheat Malt , Flaked Wheat
Hop:HBC431 , Citra Cryo , Sabro , Mosaic Cryo
Other:Lactose

桃やベリーのような香りを持つとされている、まだ名前のない実験的なホップ"HBC431"が主役のヘイジーIPA。ボディに厚みを持たせるためラクトースを少量投入。香りは柑橘にイチゴみるくのようなニュアンス。グレープフルーツのようなフレーバーに、後に爽やかな草木のようなハーバルなニュアンスが合わさり、すっきりと飲めるビールに仕上がっています。

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名前の由来

名前のFAINTY(フェインティ)の由来は、定番ヘイジーのSWOONYから来ています。

SWOONYの意味は、"失神する、気が遠くなる"という意味で、失神するほどのホップアロマ・失神するほどうまい・濁りをイメージしてつけた名前です。

今回のFAINTYも、"かすかな、意識を失いそうな"という似たような意味を持っており、意識を失いそうなくらい色々考えた結果、ヘイジーには同じような意味の名前をつけていこうという結論に至りました。

そうして"失神シリーズ"が誕生しました。
今後Gangi Brewingが醸造するヘイジーIPAは"失神"にまつわるネーミングが付く予定です。

あまり良い意味ではないですが…笑

ビールについて

新作のヘイジーIPAは、新種のホップを使用した、これまたドライな仕上がりとなっております。

定番ヘイジーのSWOONYに比べると、若干ボディが厚くなり、多少飲みごたえは出たように感じます。

今回メインで使用した、「HBC431」というホップは、Hop Breeding Company(HBC)の育種プログラムによって開発された高アルファ酸ホップ品種で、まだ正式な名前が付いていない実験的なホップだそうです。

HBC 431 の香りは、「桃、ベリー、トロピカル フルーツ... 多くの柑橘類、ハーブ、土の香りを伴う」と表現されていますが、今回は「ベリー」が全面に出ているように感じます。

そのベリー感が、Sabroホップのココナッツやミントのような香りと合間って、どことなくイチゴみるく的な香りを連想させます。

とは言っても甘ったるい香りではなく、柑橘系の爽やかな香りもあり、あくまですっきりとした香りかと。

飲み口については、グレープフルーツのような柑橘系のフレーバーと、後に爽やかな草木を連想させる苦味が飲み終わりをスッキリと締めてくれます。

今回ラクトースという、簡単にいうと甘さ控えめな砂糖のようなものを使用したのですが、これは甘さを足すというよりは、若干ボディを厚くするために、少量使用した感じです。

今回の反省点としては、当初の想定では、メインの香りをHBC431の桃のような香りが全面に出るようレシピを組んだのですが、先ほどもお話しした通り、ベリー感がメインの香りとして出ているように感じます。

その他原材料との組み合わせによるものなのか、ラクトースによるものなのか、仕込みや発酵によるものなのか、はたまた今回のクロップ(収穫年)による差なのか、は分かりませんが、またこのホップを使用することがあれば、また違うレシピで挑戦してみたいと思います。

もう1点の反省としては、後味にホップの苦味が残ってしまったこと。捉えようによっては、渋みと言うかもしれません。

原因として想定されることは、発酵後のドライホップで大量に添加したホップの澱引きがしっかりとされておらず、ホップに含まれているタンニンやポリフェノールなどの渋みの成分が液中に残ってしまったのではないか。

ラストでドライホップしたHBC431が高アルファ酸ホップであることも関係しているかもしれません。

という予測です。

私的にはしっかり澱引きをしていたはずなのですが…
ホップはもちろん原材料のステイタスをしっかり理解した上で、レシピを組み、その特性が最大限活かされるよう仕込みと発酵管理を行うことが重要です。

今回は、HBC431を使ってみたい!という気持ちが先行し、ホップの良い面しか見えていませんでしたが、今後新しいホップを使用する際は、しっかりとステイタスを確認し、使用したいと思います。

まだまだ未熟ですね。

そいういうわけで、実験的なホップを使用した、実験的なビールですが、全体的には、ドライでスッキリした飲み口になっていますので、コテコテのヘイジーやドロドロのスムージービールを飲んだ際の、お口直しには丁度良い塩梅になっていると思います。

Gangi Brewingのビールは、定番ビールでさえも、毎回レシピを調整し、もっとおいしくなぁれ、と願いを込めて醸造しています。

良い点をお伝えするのは、当たり前ですが、反省点もお伝えした上でビールを味わっていただき、そしてまた次回のビールを楽しみにしていただければと、考えております。

長文、ご拝読いただき感謝いたします。

醸造責任者
綿貫 卓人


業務店様へのリリースは3月6日(水)から、ご連絡先を知っている業務店様へ順次ご連絡させていただきます。

今回は、樽15L、瓶330mlのパッケージで販売します。

お取り引きをご希望の業務店様は、Best Beer Japan業務店様用ECサイトへご登録をお願いいたします。