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インボイス制度⑮ 本名バレするの?という意見から派生して思うこと

こんにちわ、皆様と一緒に成長していく公認会計士・税理士のガッツです。

インボイス番号発行業者になると、インボイス番号公表サイトで本名バレするんじゃないかという懸念が上がっていますね。
例えば、通称やペンネームで活動している方が本名バレしちゃうと何かと都合が悪いということで。

そちらについて思うところがあり取り上げました。

1.そもそもインボイス番号公表サイトだけで本名はバレるのか

法人の場合は本名という問題はないので、個人の話になろうと思いますが、インボイス公表サイトで公表されるのは、以下の情報です。

・インボイス番号
・本名
・登録日

屋号と住所は任意公開となっています。

僕が仮に「ガッツさん」というペンネームで活動しているとしてて、上記の公表情報だけで、「ガッツさん」は「我那覇篤司」さんとわかるのでしょうかね。
もっとも、屋号や住所を任意公開していたら、紐付けることはできるかもしれませんが。

本名バレしたくない人は、屋号と住所を公開しなければわかりようがないということです。

2.取引先にインボイス番号を通知すれば、本名バレはする。だけど、公表サイトで公表される問題とは違う気がします。

インボイス番号公表サイトの趣旨は、インボイス番号が適切なものかを確認するためのものです。
ですので、ペンネームの方も、取引先に「T・・・・」ですと番号をいいます。ここで本名がバレるのです。

しかしながら、公表サイトで公表されているから本名バレするという話となんか違う気がします。

■そもそもそれなりの取引をするのに、住所も本名もわからずに取引することってありえますか?(ペンネームでも契約は有効ですが、住所とか書きますよね。その気になれば住所から本名なんて調べられますよね)
相手の素性が全くわからない取引を正当に行うことがそもそも考えにくいように思います。

■広く公開されることを問題と考えるなら、取引先とペンネームの方で守秘義務契約をきちっと結べばよいだけです(本名を知られることは商売上問題があるので、取引上知りえた本名は公表しないということを約束させる)。
(守秘義務違反の問題もありえそうですが、インボイスがどうこうではなく、インボイス問題がなくても起こりえますよね)。

3.本名バレ以外に副業バレという問題もインボイス公表サイトにはあるが。

インボイスサイトにて、すべての情報をダウンロードし、従業員の名前をすべて検索すれば、副業をやっている人をあぶりだせる(副業バレ)ことはありえます。

しかしながら、インボイス業者公表とは違う問題のように思います。
会社の就業規則で認めているのなら、堂々と公表すればいいわけですし、認められないのであれば、勤め人である以上、認められないことはしてはいけないのです(違反していることがバレると抗議されてもなあと思うところ)。

いずれにせよ、こういった意見をうけて、公表サイトの情報閲覧が制限されています。
ただ、冷静になって考えれば、本名が広く公表されているわけではないですし、取引先とはインボイス制度関係なく素性に係る情報は少なからず共有しないといけないとは思います。
そのあたり、うまく制度が運用されるのを願っております。


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