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私が中小企業診断士を目指した理由

結論から申し上げると私が取得を目指した理由は復讐をするためです。


■自己紹介


私は大学を卒業後、地方銀行へ入行しました。
いろんな会社を見て企業経営について
学んでみたいと思っていたため、金融業界の中で銀行を志望していました。
その中で、メガバンクからも内定をもらいましたが、メガバンクの中でソルジャーとして働くよりも小規模な地域金融機関のほうが、
早く多くの経験を積めるのでは?と考えていたため地方銀行に入行しました。(のちにこの選択は失敗だったと気づかされるわけですが・・・)

経営について学びたいと考えた背景としては、
父、祖父ともに自営業で小規模な建設・土木業を営んでいたこともあり、
中学生ぐらいのころから漠然と企業経営について興味を持っていました。
『父も祖父も職人上がりで会社をやっているが、経営の知識がもっとあれば会社を大きくできるはずだ』
と考えていたからです。

■地方銀行に入行してから


地方銀行に入行し、やる気満々だった私は一年目から
営業成績でもトップをとり、たくさんのお客さんを持ちたい、評価されたいと思っていました。

ところが、入行し3か月の研修を終え支店に配属されると、
預金課に配属され、雑務を中心に任されるようになりました。
毎日大量の書類をファイルに綴り、端末で入金処理を行う仕事はあまりにも退屈で、なんの知識もつかないと打ちひしがれてしまいます。

さらに絶望的なことに私が入行した銀行では一年半ほどは内勤を行うことが
ジョブローテーションの基本的な流れであり、
『このまままではまずい・・・』と漠然とした不安を抱えながら
毎日を過ごすようになります。

■凄い上司との出会いと決意


私は同期や先輩の誰よりも日経新聞も毎日読み込み、
土日は書籍を読んで知識を吸収し、別の銀行の先輩から話を聞いたりと営業としてすぐに輝けるよう準備をするようになります。

人事面談では『明日にでも営業できます』と大口を叩く新人であり、
支店長をはじめとする上司を大変困らせていました。
「頑張ってくれているのは嬉しいがルールはルールだから。」
とよく言われていました。

そして、毎日変わらないルーティーン業務に嫌気がさし、不安も相まって
うつ病のような症状と闘いながら、毎日死にそうになりつつ業務を
行っていたことを覚えています。

融資課になり、上司が変わると本部から来たバリバリの役席で
決算書やビジネスを見る、その知識に驚かされることになります。
私は『この銀行で一番になるためにはまだ知識も経験も全然足りていない』
と感じ、何かしなければという思いから毎日稟議書を読み漁るようになります。

事務処理をすぐに終わらせて書庫に篭り、昔の稟議書や企業の決算書を読み漁ります。
しかし、勉強をしてきていたつもりでも書いてあることは、なんとなくしかわからず、経験を知識で凌駕するためにはもっと大量に体系的な知識をつける必要があるのではないか、と思うようになります。
直属の上司はそんな私をかわいがってくれ、いろいろと知識を教えこんでくれました。
私は、さらにのめり込むように、財務や経営について学ぶようになりました。

そしてついに大口を叩いてばかりの私は別の上司や支店長から目を付けられ
「対して知識も経験もないやつが偉そうなことを言うな」
と咎められたことにより、必ず見返し圧倒的な力で見返してやると誓います。

しかし、どう知識つけてよいかわからず、途方にくれます。
日々の業務では先輩や上司の雑用ばかり。何も出来ないんだから新人のうちは飲み会の用意しとけと言わんばかりに、
毎週のように設定される飲み会の準備をし、3次会では今回の飲み会の段取りはここが悪かった。と文句を言われる日々を送ります。(今となってはありがたい指導だったとも思えるようになりました。)

相も変わらず、知識も経験もつかない日々に嫌気がさし、
銀行に向かう電車のホームではしゃがみこみ、
出勤前は嗚咽とともに勤怠を打刻し、
退勤時には明日の出勤時には支店が跡形もなく破壊されていますようにと
手を合わせてから退勤するようになりました。

私がどれだけ仕事を早く終わらせて営業にいかせてほしいといっても許されることはなく、
ただ「順番を待て」としか言われない日々に嫌悪と憤りを感じ続けながら数か月が経ちました。

■中小企業診断士との出会い


毎日に嫌気が指していた私は東京にいる仲のいい先輩に会いに行き、
相談してみることにしてみました。
当時の給料からすると往復の新幹線代は大金に見えて、行きは夜行バスにのって向かいました。

そこでコンサルティング会社に勤めている先輩に相談したところ
「中小企業診断士でもとったらどうだ。かならずお前の武器になるぞ。」と勧められ、帰路調べてみると
私が学びたい知識や、経験が詰めるまさにドンピシャな資格であるとわかりました。
もちろん資格の存在は知っていましたが、難関資格ということもあり、自分が受かるわけないと思っていて気にもしていませんでした。

しかし、すべて破壊してやると決めた私は無敵、そして普通の人ではできないことをしないといけないと思い、
家につくやいなや、中小企業診断士の講座を申し込み、貯金のすべてであった30万円を振り込みました。
一年後に中小企業診断士の試験に合格し、すべてを見返すことを決意します。これが人生に大きな転機となりました。

コンサルタントが理路整然と中小企業診断士の魅力や、なぜとったほうがいいかを懇々と説明されやや怖かったものの今となっては大変感謝しています。

■取得への決意


中小企業診断士を取得することに決めた理由は3つあります。
①私が学びたい企業経営とマッチしているため
②行内最年少取得を行うことで上司を見返すため
③取得後、コンサルタントのプロとしてキャリアを歩みたいと思ったから

まさに中小企業診断士は私が目指すのにぴったりな資格でした。
取得まで最短1年程度であり、早い時期に上司を破壊することができます。
そして学習の過程で学ぶ内容は私が描くキャリアに必ず続くと確信をしていました。

私は毎日仕事を終え、19時からの教室講義に向かいます。
飲み会もたまには出席するものの、予定があるので、、、と断る回数が増えます。

実はこのとき資格の勉強をしていることは、
支店の人には伝えておらず、同期の一部のメンバーにのみ
伝えていました。
理由としては、感情のブレをなくしたいと思っていたからです。
勉強していることを言っても人の反応は様々で、応援してくれる人もいれば
私が落ちることを願う人もいるだろうと思い、ネガティブな反応や足を引っ張るような行為をされないよう
あまり広まってほしくないと思っていました。

しかし、当然いつしか先輩や上司、支店長にばれます。

表向きは応援してくれるものの、どうせ受からないんだから時間の無駄だよとか若いんだから遊んだほうがいいのにといった、耳障りな言葉や
そんなに出世したいの?(笑)というような声が聞こえてきました。
期末の支店長の面談では、
「まあ取れたらすごいけど無理なんだからもっと仕事がんばってよ(笑)どうせ勉強した知識なんて実務ではいきないんだし。」
と言われたことをきっかけにこいつだけは私の力で社会的に抹殺しなければならないと心の奥で感じました。

このような言葉には惑わされず、合格してすべてを破壊すると再び、神に誓い勉強することを決めました。

そう私は、この瞬間に、必ず合格し、その瞬間に退職を告げ、支店長から残ってくれと懇願されるために試験勉強を行っていました。
私が合格後、銀行にとっては必要な人間となり、支店長のせいで辞めると伝えることですべての立場をなくしてやろうと思ったのです。
何も意味も持たない、ちっぽけではありますが、これがその時私にできる唯一の復讐だと思ったのです。

■おわりに


資格を勉強している最中は辛い時期も多く、大変でしたが、
どうせ落ちると言ってきた人たちを跪かせるんだという一心で歯を食いしばって勉強していました。

副産物として、勉強をすることでまだ合格をしていない中でも、
支店の先輩たちよりもファイナンスの知識がつき、自分が稟議を書くと
上司からこれは次長に書いてもらったのか?と疑われるほどの内容を書くことができるようになり、
仕事にも良い影響を与えてくれました。

人と違う時間を過ごし、勉強することは時に辛いですが、
資格は取得したらもちろん勉強しているだけでも意味があります。
一歩踏み出せば周りと差別化ができ、人生は必ず良い方向に向きます。
取得を考えている方はぜひ思い切って飛び込んでもらえたらと思います。

今後は勉強期間中の話や取得後の話など書いていきたいなーーと思っていますので、みなさん引き続きよろしくお願いします。

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