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【挫折学】講義⑧「目標を『通過点』と捉えるか、『最終地点』と捉えるか」

まだ若かった頃、好意を寄せていた女性に振られてしまった私に、先輩がこう助言してくれたことがあります。「失恋を忘れるには、次の相手を探すのが一番だよ」と。そして、若い頃はその言葉に発奮して、次の出会いを求めに行くエネルギーも十分生まれていました。

しかし、もし何度も同じ経験を繰り返したり、歳を重ねていったりした場合、果たして同じように次のステップに進もうと思えたか、私には正直自信がありません。

挫折を力に変えられる人とは、「その挫折は辛かったけれども、次こそは、そういう思いをしたくない」ということで、一度振り返りや整理をして、新しい目標を設定して、それに対してまた一から努力を続けられる人ではないでしょうか。

当然こうした考えを持っている人向けの書籍はたくさん出ていますし、挫折や悔しい思いを乗り越えて、次のステージ、例えばスポーツだったらプロということもあるかもしれませんし、会社員などであれば、一度左遷されたけれども、その悔しさを持って、また新たに業務に取り組んで昇進を目指していくというような方もいらっしゃるかもしれません。

もしかしたらその方たちは、ひとたび目標を掲げていたとしても、その目標はあくまでも通過点と捉え、「いずれもっと大きな自分になっていくんだ」という気概を持って、目標を抱いている方かもしれません。

そういう方であれば、例えば「甲子園出場」であるとか、「第1志望の会社に就職」というのはあくまでも通過点であり、仮にそこはうまく通れなかったとしても、「最終的にもっと大きな自分になっていればいい」ということで切り替えができるのかもしれません。

一方で、その掲げていた甲子園であるとか時々のキャリアなどが、自分の中で最終的なゴールとなっていた場合はどうでしょう。それ以上先のことは考えずに、そこだけを目指して頑張っていたような人にしてみたら、その夢や目標が叶えられなかったということは、その後の人生に大打撃を与えるようなショックを受けるでしょうし、その先のことがなかなか考えられなくなるかもしれません。「もう駄目だ」と長い間落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

要は、「その挫折を引きずる」ということになるわけですが、そういった考えを抱いている方はこのブログを読んでくださっている皆さんにおいても決して少なくないのではないでしょうか。

(【挫折学】講義⑨につづく)

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