【挫折学】講義⑲「挫折経験と上手に付き合っていくために1 ~他人と比べない~」
ここからは、私が実際に取り組んでいる挫折との上手な付き合い方について、少しご紹介したいと思います。
これはもちろん個人差もあるので、誰もが同じように効果があるものではないかもしれませんが、あくまでもヒントとしてご参考いただければと思います。
まず、過去の挫折経験がどうしても付きまとってくる場合、一つは「他人と比べない」ということです。「当時は自分と同じぐらいのレベルだった彼が今はこんなに先に行っている」とか、「自分のほうが上だと思っていたけれども、今あいつは手の届かない存在になってしまった」みたいな形で、人と比べてしまうと、どうしても「自分は駄目なんじゃないか」であるとか、「もっと結果を出さなきゃ」といった形で追い込んでしまいがちです。
しかし、先ほども書いた通り、結果は自分では変えられません。他者がうまくいって自分がうまくいかなかったという結果は変えられません。
ただ、やはり自分が頑張ってきたと思うのであれば、それは自分自身認めてあげてほしいし、その事実は決して、色あせることはないと思います。
前にも書いたとおり、100%努力したとしても、結果が出る人もいれば、出ない人もいる。それは能力の違いかもしれないし、環境の違いかもしれない。もしかしたら、ちょっとした運の差だったかもしれないのです。
なのであくまでも自分が納得いくまでやったかということに集中していくことで、結果として、少し挫折経験も和らいでくるのではないでしょうか。
そうは言っても、日々多くの方と関わる中では、どうしても「あいつはいいよな……」などと思うことは出てくると思います。
私にも当然そういうことはあります。よく言われるように、「他人の庭の芝生が青く見える」ということを否定するつもりはありません。
ただずっと他人軸で物事を考えている以上は、その呪縛から解き放たれることはないでしょう。
なのであくまでも自分自身にフォーカスをして「自分自身が100%やりきったかどうか」というところにまずは目を向けてをあげてほしいなというふうに思います。
私が実際に取り組んだこととして、まず、SNSや情報サイトを見る時間を制限したということがあります。どうしても周囲の情報は刺激になってしまうので、それを意図的にコントロールするのです。これだけでも、自分にフォーカスしやすくなるでしょう。
もちろん、職場や学校であるとか、家族、知人・友人など、どうしても日々関わらざるを得ない関係性もあるでしょう。時に、他者の噂話など、自分にとって反応してしまうような雑音は避けられないかもしれない。それでも、極力、自分からはそういう情報は取りに行かないように努める。その分、自分にフォーカスを当てるのです。
自分だけに意識を向けていけば、その先は自分軸で、この次に話す「自分を認める」「時間をかけていく」という作業を進められるようになるでしょう。
(【挫折学】講義⑳につづく)
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