見出し画像

朗読台本「君の声」

音声配信アプリSpoon内の企画 #こんな恋もある にて、CAST用台本として書かせていただいた作品です。声劇台本としても楽しめる作品。フリー化しますので、ぜひ読んでください。

 


台本利用規約

この台本をご利用の際は、必ず画像にある利用規約を確認してください。

朗読データ

✓朗読時間 2~3分程度
✓ジャンル:恋愛

あらすじ(メモ)

配信アプリで異国に暮らす男女が出会い、顔も素性も知らないまま恋に落ちる。周りはそれを否定的に見ているが、2人の気持ちは揺るがない。会ったことはないが、強く惹かれあう2人。こんな恋があってもいいはず。

※男性・女性、どちらが読んでも違和感がないように、性別を特定していません。よって、主語は出てきません。

朗読台本「君の声」

顔も名前も知らない。
知りたいとも思わない。
そんなものに、何の意味もない。

スマホから流れる君の声に癒される。
君が作り上げた居場所に、孤独な文字たちが集う。
束の間の優しい時間を過ごす。

初めて2人きりで通話をした日は、興奮で眠れなかった。
それから幾度となく会話を重ね、この絆は揺るぎないものになった。

無機質な空気の振動に、感情がのる。
その震えが、小さな機械を通して別世界に届く。
この当たり前の奇跡が、色とりどりの鮮やかな心に変わる。

周りの人たちは、この関係を笑うだろう。
幻想や錯覚だという人もいるだろう。

好きにすればいい。
笑いたい奴は、笑えばいい。
馬鹿にしたい奴は、馬鹿にすればいい。
誰に何を言われてもかまわない。
自分の信じた道を進むだけ。

この気持ちに名前を付けるなら、たった一つ。
例え誰かに違うといわれても、これ以外に当てはまる言葉はない。
君が別の心で居たとしても、変わることはない。

この感情の名前は、間違いなく「恋」だ。
君の声に、恋をしている。


がみのろま自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?