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ストームライダーを落とした話

東京ディズニーリゾートに行くのは一種の趣味だ。
以前1月ごろ、親友とディズニーシーへ行くことになった。
10月ごろにランドに行った為、次はシーだな、という話になった。

ディズニーシーに行くために、必要な物がいくつかあった。
単純に中身の問題ではなく「ぬいぐるみ」の話だ。
オタクは鞄にキャラを付けたがる
当然、ディズニーには「ぬいぐるみバッジ」というものが売られているが、キャットの場合はそうではなかった。

ストームライダーのぬいぐるみ

ストームライダーのぬいぐるみなのだ。
このぬいぐるみは以前、アトラクションモチーフにしたランダム商品販売の際、親友が買って譲ってくれたストームライダーのぬいぐるみなのだ。
親友と一緒に行くということもあり、せっかくだからこのストームライダーのぬいぐるみをつけよう!ということで意気揚々とつけたのだ。

その後、ディズニーシーに入園し、鞄のチェックも終えるとまず行ったのはお土産購入だ。
お土産の購入をある程度済ませ、エンポーリオ内に置かれているモーメンツゴーラウンドを見に行く。
「このストームライダーが良くてさあ!」とキャットが話し、次に「今日も連れてきた」と言ったのだが

ないのだ。ストームライダーが。
入園して30分経ってストームライダーが無い事に気付く。
友人には買い物をさせ、キャットは来た道を戻るが無く、仕方なく入り口付近にある紛失物センターへと駆けこんだ。

対応してくれたのはお姉さんだった。
お姉さんは親身に聞いてくれて1から10まで親切に対応もしてくれた。
キャットはお手製でガーランドを作るのが趣味なのだが、このお姉さんにお礼の気持ちも兼ねてガーランドを渡す。
お姉さんが「ちょっと待っててくださいね」と言って何かを描き始めた。
ガーランドだ。

隠しているところは入った日付です。

落とし物が見つかりますように、というお姉さんの願いを込めた1枚。
めちゃくちゃ優しい。ちょっと泣いた。
本当に見つかると良いなあ…!と思いながらキャットは遺失物センターを後にし、親友とシーを巡ったのだった。

連絡があったのは午後17時頃、ダッフィーの列に並んでいるころだった。
突如電話がかかってきた。場所は「舞浜」
遺失物センターにしか電話番号を伝えていない為、電話を取る。
「キャット様のお電話でしょうか?こちらストームライダーのぬいぐるみが

見つかりました!」

という男性の元気な声。
「本当ですか?!」と思わず聞き返してしまった。
「本日お帰りの際にお寄りください」とのことなので、しばらくゆっくりしてから行くことになった。

遺失物センターには、チェーンがなくなったストームライダーが鎮座していた。
担当してくださったのは別のお姉さんだったが、嬉しさのあまり何度も何度も頭を下げた。
ガーランドもいただいたが実はキャットはガーランドばらまきキャットだったのでどれがお姉さんのガーランドか実は検討が付いていない。
めちゃくちゃガーランドをもらっていたのだ…。
この話はまた後程。
だが素敵なガーランドをもらったのは確かだ。

とにもかくにも、1日一緒にいることは出来なかったがストームライダーが手元に戻ってきてくれた。
有難いことだ…きっと誰かに拾われたのだろう。
そしてその方が手持ちにせず、誰かの落とし物だと気付いて届けてくれた。
もしくはキャストさんが拾ってくれた。
こんなに嬉しいことはない。
キャットはその気持ちだけでもディズニーリゾートが嬉しくなるのだ。


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