2023/1/24-2/7 合宿免許in鳥取 #4
鳥取県の倉吉にぼっちで免許を取りに行ったときの話。遠ざかりゆく記憶をすこしでもつなぎ止めるために書く。
ーーーーーーーーーーーーーーー
前回までのあらすじ
無事に話しかけられる友人もでき、だんだんと軌道に乗ってきた鳥取生活。運転に適性がないことが判明しつつも、楽しくなる兆しが見えてきた。
ビバ倉吉
さて、友達もできたことだし、いろいろな娯楽に目を向ける余裕も生まれてきた。ここからは旅行記らしく、免許合宿前・中盤の楽しい思い出をいくつか記していこう。
山陰地方という不利な立地で人口は日本一少なく、ただでさえ影が薄いうえに、観光名所にいたっても砂丘以外何もないと思われがちな鳥取県だが、実は隠れた魅力がいっぱいあるのである。
【コナンの里(北栄町)】
倉吉市の隣町、北栄町は、国民的漫画・アニメ「名探偵コナン」の作者である青山剛昌氏の出身地。それにともなって、街の中心駅である由良駅ではいたる所にコナンの装飾がみられるほか、駅前からの道にはちょっとしたコナンワールドが広がっている。
とある日、午前中で教習が終わった僕とJは、行きはバス、帰りは電車を利用してコナンの里に足を運んでみた(残念ながらSは教習)。
由良駅からしばらく歩いたところには「青山剛昌記念館」があり、青山の幼少期の作品やコナンに関する展示・アトラクションなどが多数用意されている。
青山剛昌記念館から由良駅の間には多数の銅像が建っており、コナンのメインキャラクターは一通り揃っているようだった。これらを観察するだけでも面白い。
お土産にはコナンの絵柄のマグネットステッカーを買った。「追跡中」。寒色系の車体に黄色の警戒色が映える。これで初心者マークだからといって後続車に煽られる心配もない。肝心の車体がタイムズカーシェアと、イマイチ締まらないのは突っ込まないでおいてもらおう。東京は鉄道網が発展しているので、自家用車を持つ必要性など微塵も発生しないのである。
【牛骨ラーメン】
続いて、コナンの里の帰りに倉吉駅近くの某店で食べたラーメン。その名も「牛骨ラーメン」。
牛骨ラーメンは、鳥取県中西部のご当地ラーメン。名前の通り、豚骨や鶏ガラの代わりに牛骨で出汁を取るのが最大の特徴である。
味は独特の甘味があって、美味(正直よく覚えてない)。牛肉にありそうな臭みもとくになく、気づいたらスープを完飲してしまっていた。
店によって味にもかなり違いがあるそうなので、次鳥取に来た時はラーメン屋巡りもしてみたいかな。
【とり甚(居酒屋)】
さて、この手の合宿でやはり摂取したくなるのがアルコール(飲酒運転はダメゼッタイ)。期間中一度はどこか居酒屋に行きたいなと思っていたなか、教官の先生におすすめの居酒屋を聞いてみると、皆揃って「とり甚」と言う。教官である前にまず地元民である彼らが諸手を挙げておすすめする「とり甚」とは、はたしてどんな店なのか、俄然興味が湧いてきた。仮免の試験も終わって一息というところで、JとSと3人で行ってみることにした。
倉吉駅から歩いてすぐ、駅からこんにち館までの道の途中に位置する「とり甚」。店内はこじんまりしているもののたくさんのお客さんで賑わっており、さすが人気店という感じ。店は大学生(?)のバイト2人と女将さんの3人で回しているようだった。
この店の特徴はなんといってもデカい焼き鳥。一本170-200円程度と一般的なチェーン店感覚からするとやや高いが、1,2本で割と腹が膨れる程度にはボリューミー。味も美味しいので、コスパ(嫌いな言葉だが)はとても優れていると思う。中でもつくねが1番美味かった。
焼き鳥以外の料理もどれも美味いうえに、食後に女将さんがトーストとリンゴをサービスしてくださった。大変ありがたい。なるほど、味はもちろんホスピタリティも高いとなると人気が出るのも納得である。結局、4,5杯飲んでいろいろ食べて3000円いかないくらいだった。安くて美味い。最高だ。
東京ではチェーン以外の居酒屋は下調べをしない限り(したとしても)地雷ということも多く、個人店などはとくに入るのを躊躇してしまうが、地方ではむしろ逆で、隠れた個人経営の優良店がたくさんあるためチェーンに行く人はあまり多くない。
飲みはいつもチェーンで安く済ませてしまっていた僕(というか世間一般大学生)にとって、この体験はなかなか新鮮なものだった。これから社会人になるにつれ、酒も量から質へのフェーズへと変化していくだろうが、今後は隠れ家的居酒屋もぜひ開拓してみたいと思った。
(追記)
「とり甚」は予約をすると会計が5%割り引かれるので、ぜひ予約をしてから来店することをオススメします。TEL: 0858-26-2390
鳥取を程よく楽しみつつ、迫り来るこんにち館から車校併設の寮への引っ越し日。さらばこんにち館。次回は仮免許で公道を走る話と寮について。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?