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2023/1/24-2/7 合宿免許in鳥取 #3

鳥取県の倉吉にぼっちで免許を取りに行ったときの話。遠ざかりゆく記憶をすこしでもつなぎ止めるために書く。



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前回までのあらすじ

一生に一度の合宿免許。しかしとくに友達もできず自発的な行動もおこさず、なんの彩りもないまま早くも数日間が経とうとしていた。

友達作りと転機

「友達作り」のミッションというのは鳥取にきて以来ずっと、脳裏のどこかにしきりにちらつくものであった。

とはいえ、そもそも大前提として別に友達を作らずとも二週間を終わらせることは十分可能である。しかし、作らなければ合宿免許があまり面白いものにはならないことを、逆張りが生きがいの僕もさすがによく心得ていた。そしてその直感が、僕の得体の知れない焦燥感を突き動かしていたんだと思う。

(見た目で判断した)波長が合いそうな人を車校の中で見つけては、話しかけようか躊躇した挙句、結局話しかけないことの連続だった。小中高はもちろん、大学でも友達作りのツールを部活クラス、サークルなど、自然発生的に「友人」を量産できる便利道具に依存していた僕は、見知らぬ人に突如として話しかけるスキルなど、どこか遠くの昔に置いてきてしまったのだ。こういうところでは自分から話しかけることがなによりも重要なのに。

倉吉の町並み保存地区。
雪が映えて美しい

その「波長が合いそうな人候補」の中にがいた。彼は、多分僕と同じくらいの年齢で、僕と同じ日に入校した人だった。どうやら一人で来たみたいで、見た目的にも大人しそう、なおかつ同じ時間割で受ける座学の教習の時には僕の前に座っており、教習原簿をリレーするときなどにコミュニケーションを取るチャンスもあったので、話しかけようかとくに迷っていた人であった。

いつも通り話しかけようか躊躇していたある日。チャンスは訪れた。

教習&食事終わりのタイミングで玄関にスクールバス待ちの人たちが滞留しており、僕もその中の一人だった。バスの到着を待ちながらふと目を横にやると、誰かと話しているJがいた。これは自然に話の輪に入れるチャンス。話しかけない手はないと思って話しかけてみた。正直素っ気ない反応をされたらどうしようとか心配したけど、それは杞憂に終わった。彼らは僕にも快く接してくれた。

エモ写at倉吉駅

いろいろ話を聞いてみると、J「誰か(ここからはSと呼ぶ)」はともに愛知県から来ていた大学生で、Jは僕と同い年、S一個上で僕とJ一日あとに入校してきたそうだ。なおかつ3人とも経済学部という共通点もあり、我々は以降多くの時間を共にすることになった。この日だけは心の底から経済学部にありがとうと思った。同時に普段からネガキャンばかりしていたことを人生ではじめて悔い改めた。ちなみに今ではその恩はすっかり忘れたので相変わらずネガキャンしている。

(余談だが、彼らの気に食わない点が唯一あるとすれば、それは駅前のまあまあ良さげなホテルに宿泊していることだろうか。もちろん彼らはその分お金を多く払っているので当たり前ではあるんだが、一人でこんにち館とかいうヨクワカラン宿に泊まっている僕と比較すると、いろいろ思うところがあった。)

こうして、数日間の時を経て無事に友達ができた僕。砂漠を彷徨った末にようやくオアシスという安住の地に到達し、絶対的な生を与えられたかのような安心感である(大袈裟)。


突然手渡たされた烙印

さて、僕にしては珍しくピュアすぎる友達作りエピソードはこのあたりにして。とある日、教官の先生から僕に一通の紙切れが手渡された。

社会不適合者証明書

なんだこれは。

一番上の青網掛けの「運転には人一倍の注意が必要です」の欄に丸がついているではないか??そう、これは「運転適性検査」と呼ばれるヤツである。赤網掛けが注意すべき項目、すなわち簡単に言えば、赤網掛けへの丸が多ければ多いほど運転適性がないことを示すが、僕の紙にはそれを狙い撃ちするかのごとく大きな丸が多数したためられている。

なにによってこのような結果になっているのか。それは初日の手続きの際に行ったテストである。
内容としては制限時間内にたくさん計算問題を解いたり、書ける限り大量の三角形を書いたり、はたまたWEBのサイコパス診断にありそうな心理テストに答えたりするものなのだが(気になる人は調べてみて)、それの達成度やミスの数などで敏捷性注意力、メンタルの特性などが測定されて、このような判定が下されるのである。

ちなみにこれ、自動車学校によっては結果次第で入校を断られる可能性もあるので注意が必要である。実際、僕も診断の通り運転時に確認のミスがかなり多い&スピードが出すぎらしく、この紙の内容文の音読を命じてきた教官もいた。

ともあれ、そのような惨憺たる結果の僕でも入校を認めてくれた鳥取県自動車学校には感謝してもしきれない。ああ我らが神様仏様イエス様鳥取県自動車学校様である。
(宗教上の脚注:多神論者です)

(余談)
ちなみに、画像一番の下のパラメーター「情緒安定性」は0-30までの数字が出るのだが、僕は16だった。この数字、何を意味するかというと精神年齢である。つまり、僕は精神年齢が16歳ということになる。大学生にして早くも身体の衰えを感じることもあるが、HEARTだけはYOUNGにいきたいものである(ポジティブシンキング)。
ちなみに現地でできた友人のJは24歳、Sは19歳だった💩(たしか)。みなさんの中で受けたことある人いたらぜひ教えてください。


上記の通り、重大な欠陥が判明しつつもなんだか明るい兆しが見えてきた車校ライフ。次回は、軌道に乗ってきた鳥取生活と楽しい思い出の記録(前編)についてです。

ここまで読んでくれてありがとうございました。

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