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『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』のプレスリリースに感動したのはどうしてだろうか

ARMORED CORE VI OFFICIAL SITE | アーマード・コア6 オフィシャルサイト

序文

ついに発表されたアーマード・コアの最新作。
ぶっちゃけ過去作はプレステ1の時代しか触ったことがない。
それも友人宅で軽く触った程度で忘却の彼方だ。

ただ、なぜか「ガンダムとは違う」機体のデザインに惹かれたのか、
常に「美しいメカのデザインとは?」と考える際には
アーマード・コアの存在を意識していた。

そんなアーマード・コアとはまるで接点のない私だが、
今回の発表とともに公開されたメディア向けのプレスリリースを一読して、
妙に心がざわつき、感動を覚えた。
なぜか?

一言でいうと「美しい」と思った。

一般に向けてアピールできているのか、
売上に貢献するのかという点は不明だが、
ある用途においては非常に中身の凝縮された価値ある文言に見えたからだ。

ある用途とは?

開発のための推進力である。

なぜ推進力を感じたか

まずプレスリリースを読んでみよう

プレスリリース文を電ファミニコゲーマーより抜粋する。
というのも、公式サイトは若干文言が異なるからだ。

本作は、メカアクションゲーム「ARMORED CORE」シリーズの最新作です。

バンダイナムコエンターテインメントとフロム・ソフトウェアがこれまで発売してきたさまざまなタイトルでの共同開発から得た知見と経験を活かしながら、「ARMORED CORE」シリーズのコンセプトを改めて見つめ直した新しいアクションゲームをお届けいたします。パーツを自由に組み替えて「アセンブル」した自分だけの機体を操り、立体的で緩急のあるステージを三次元立体機動で自由に駆け巡ることができるほか、難局に挑み、射撃と近接戦闘を駆使したダイナミックな動きで敵を圧倒するなど、メカだからこそ実現できる多彩なアクションをお楽しみいただけます。

https://news.denfaminicogamer.jp/news/2212092r

細かく見ていこう

本作は、メカアクションゲーム「ARMORED CORE」シリーズの最新作です。

そう我々はアーマード・コアの最新作を作るのだ。
それはメカを使った「アクションゲーム」である。
※ここから先、勝手にフロムの人々を「我々」と呼びます…

バンダイナムコエンターテインメントとフロム・ソフトウェアがこれまで発売してきたさまざまなタイトルでの共同開発から得た知見と経験を活かしながら、

我々はダークソウルからエルデンリングに至るまで、
バンダイナムコと共同開発してきた。
そこで得た最大の力は
「世界中のユーザーに向けて面白いものを作り、売る」ということである。
独りよがりではない、世界中のユーザーのためにゲームを作ろう。
そして同時に、我々はフロム・ソフトウェアであり、
ユーザーは我々が作った作品の系譜に連なる「フロム・ソフトウェアの最新作」を求めていることも忘れてはいけない。

「ARMORED CORE」シリーズのコンセプトを改めて見つめ直した新しいアクションゲームをお届けいたします。

「あたりまえを見直す」
これこそがIPを強化させるキーワードだ。
ブレスオブザワイルド、マリオオデッセイ、モンスターハンターワールド、ゴッド・オブ・ウォー…そしてエルデンリング。
温故知新、過去の良さを再発見し、過去の悪いところを分析しよう。
コアを見つめ直し、より強いアーマード・コアを再誕させよう。
なんとなくの改善は許されない、徹頭徹尾冷静な視点で過去作を分析しつくそう。
柔軟な姿勢で良いゲームを学び、受け入れ、アーマード・コアの新しい血としよう。

パーツを自由に組み替えて「アセンブル」した自分だけの機体を操り、

「アセンブル」であって「カスタマイズ」ではない。
この作品は「アーマード・コア」なのだ。

ユーザーが本シリーズにもっとも求めることはなにか?
派手で過激な戦闘シーンか?
オイルの匂いが立ち込める重厚な物語か?
それらも重要だが、もっとも重要なのは
「アセンブルによる自分だけのマシンを操り、戦場を駆ける」ことだ。

この世界に自分だけのマシンを産み落とし、蹂躙されながらも、
たくましく立ち向かっていく体験こそがコアだ。

立体的で緩急のあるステージを三次元立体機動で自由に駆け巡ることができるほか

アセンブルしたマシンをどのように活躍させたいか?
どのように操った時に喜びを感じるか?

マシンは兵器であると同時に「移動手段」だ。
そして「拡張された肉体」でもある。

人間には不可能な移動を可能にしよう。
それを活かすステージを用意しよう。

どのようなレベルデザインが求められるか?

そのレベルは立体的か?
そのレベルは緩急が表現できているか?
そのレベルでは三次元的立体移動が活きているか?
そのレベルで自由な移動を感じられるか?

本ゲームの「移動」については、絶えず上記を自問自答し続けたい。

難局に挑み、

我々はフロム・ソフトウェアだ。
今、ユーザーは我々に何を期待し、求めるだろうか?

雑誌『SWITCH』2022年3月号の宮崎英高インタビューを読み返そう。

彼は言った。

エルデンリングの根底にあるものは「困難に挑み克服する達成感」である。

アーマード・コアでも同様のテーマを当てはめるべきだろうか?

ただ、ユーザーはこのテーマに従い作られてきた諸作品に
魂を震わせ歓喜してきた。
そして、我々が得意とする創作方法でもあり、信頼できるパートナーのようなものだ。

アーマード・コアシリーズは一度沈黙した。

今作は単なる復活ではなく再誕である。
本作を新しいスタートとして、次に繋げなければいけない。

だから、我々は再びこのテーマに立ち返ろう。
今のフロム・ソフトウェアが作る最強のアーマード・コアを生み出そう。

射撃と近接戦闘を駆使したダイナミックな動きで敵を圧倒するなど、

アセンブルしたマシンが、立体的な空間でどのようなコンバットをすれば
ユーザーを高揚させられるか?

単なる移動する兵器ではない。
躍動するマシン、アーマード・コアならではの挙動が求められる。

ユーザーがより自由を感じられるような、
操作していて一体感とともに「拡張された」感覚を覚えられるように、
人間の限界を超えたダイナミックなコンバットを作り出そう。

そして、難局に際してコンバットによる逆転・圧倒が生み出せるようなバランスを目指そう。

メカだからこそ実現できる多彩なアクションをお楽しみいただけます。

アクションゲームは「移動」と「戦闘」が華だ。
操作していて楽しいのは当たり前、
本作ならではの、本作でしか体験できないメカアクションを追求しよう。

それこそが本作を作る意味でもあり、
本作が市場に埋もれず、世に認められる最上の手段だからだ。


以上。
(妄想だけど…まあ、自己分析ログだなー)

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