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Bring Me The Horizon -LosT- 意訳

 Andy BlackのRibcage以来3年以上ぶりに歌詞の意訳。これだけ翻訳機能が発達していても、英語をナチュラルに話せることが重宝されるのは既得権益を守る力が常に働いているからだと思う。手話が英語を超える世界観がないのは既得権益に至るまでの資本に繋がらないからだと率直に悔しく思うこともある。マジョリティに対して常に既得権益が悪い方向に働くこともある。翻訳は何も意味をなさなくなったので意訳。

 スタンリーキューブリックを知っている人は多くても、ベトちゃんとドクちゃんの分離後の人生を知っている人はそう多くない。

 [Verse 1]
Watching Evangelion with a big fat slug of ketamine
ーケタミンの幻覚の中でエヴァンゲリオンに没頭
I lost the plot a little while ago, oh-oh
ー少し前に自我を見失った、すべてが混沌として
My dog just died, my friends hate me
ー愛犬はもういなくて、友達は僕を遠ざける
I saw myself on MTV, and my ego is not my amigo (Yeah, yeah)
ーMTVで見た自分の姿が、誇り高き敵に映る

[Pre-Chorus]
Oh, maybe I don't belong on this planet
ーもしかして、僕にはこの地球に存在する意味がないのか?
Red crescent moons all over my hands
ー手の上には血の色をした三日月が並ぶ
It's too much to take, I can't understand it
ー理解しようとしても深淵は深すぎて
Someone tell me
ー誰か僕に教えてくれ

[Chorus]
Why am I this way?
ーなぜ僕はこうなのだろう?
Stupid medicine, not doin' anything
ー無意味な薬は何も解決しない
What the hell is fucking wrong with me?
ー僕の中に何が壊れているんだ?
I guess there's no remedy, I'm so terribly lost
ー救いの手が見当たらない、僕は途方に暮れている

[Verse 2]
Imaginary enemies, suicidal tendеncies
ー架空の敵が追い詰め、自滅の道を歩む
Serotonin's proper on its arsе, oh-oh
ーセロトニンが狂ったように飛び跳ねている
I used to go to therapy, but the doctor tried to section me
ーカウンセリングに行っていたが、医者は僕を隔離しようとした
The next time that I open up to someone will be my autopsy
Because
ー次に心を開くのは、自分自身のの解剖台でだろう

[Pre-Chorus]
I don't think I belong on this planet
ー僕はこの地球には居場所がないと思っている
Red crescent moons all over my hands
ー手の上には血の色をした三日月が並ぶ
It's too much to take, I can't fucking stand it
ー耐え難いほどの痛み、理解不能の混乱
Someone tell me
ー誰か僕に教えてくれ

[Chorus]
Why am I this way?
ーなぜ僕はこうなのだろう?
Stupid medicine, not doin' anything
ー無意味な薬は何も解決しない
What the hell is fucking wrong with me?
ー僕の中に何が壊れているんだ?
I guess there's no remedy, own worst enemy
ー救いの手はない、自分が最大の敵
I'm so terribly lost
ー僕は途方に暮れている

[Bridge]
If I keep this up
ーこのままでは
I think I'm gonna break down
ー僕は崩壊してしまう
If I keep this up
I think I'm gonna break down

[Breakdown]
Oh my God
I think I'm gonna break down
ー神様、お願いだ 僕は崩壊しそうだ
Oh my God
I think I'm gonna break down
(Woah-oh-oh-oh)
I think I'm gonna break down
(Woah-oh-oh-oh)
Someone tell me
ー誰か僕に教えてくれ

[Chorus]
Why am I this way?
ーなぜ僕はこうなのだろう?
Stupid medicine, not doin' anything
ー無意味な薬は何も解決しない
What the hell is fucking wrong with me?
ー僕の中に何が壊れているんだ?
I guess there's no remedy, I'm so terribly lost
ー救いの手は見当たらない、僕は途方に暮れている
Why am I this way?
ーなぜ僕はこうなのだろう?
Stupid medicine, not doin' anything
ー無意味な薬は何も解決しない
What the hell is fucking wrong with me?
ー僕の中に何が壊れているんだ?
I guess there's no remedy, own worst enemy
ー救いはない、自分こそが最大の敵
I'm so terribly lost
ー僕は途方に暮れている

 それぞれの体験(エヴァンゲリオンを見る、ケタミンの摂取、愛犬の死など)を通じて人間の孤独と苦しみ、そして死という普遍的な終焉に対する恐怖を描いているアートだと感じる。個々の存在が持つ孤独と普遍的な人間の存在の虚無を表現する為の具体的なエピソードが感じられる。

 Pay money To my PainのK君然り、詩人は疎外感と深淵に立つ恐怖、そして内面的な苦闘を描いて何かを求めていることが多い。「なぜ私はこんな風になってしまったのか?」という疑問は、キェルケゴールの主張する「絶望の病」を示唆している。これが内発的な気づきによるものなのか、どこかで見聞きしたからこそ感じるものなのか。自己と他者、世界との間で続く永遠の矛盾と葛藤が詩人の心の中に広がっていると解釈できる。

 映像美は全てキューブリックの映画がオマージュされている。キューブリックの映像美、シンメトリーをはじめとする構図は人間性と存在についての深い洞察を示してくれる。キューブリックの視点からこの歌詞を読むと、詩人の存在の葛藤、孤独と絶望、そして内的な闘争が強調されていく気がする。キューブリックが映画で描くような、人間性の深淵とその摂理に対する深遠な洞察が詩人の心の中に反映されていると解釈したい。

 人間の孤独と虚無、そして人間性の深遠な問題がさも聴き手の立場に立っているようで、フロントマンのOliver "Oli" Sykesの孤独が悲鳴を上げているように感じてしまう。K君が亡くなってから、それぞれのボーカルがK君の曲を歌い上げたあのライブを思い出す。トルストイの「人生論」や「デジタルネイチャー」の概念で言うと人は亡くならないらしいけれど、身体性が失くなってからでは遅いことも沢山ある。

K君の死も含めて,PTPと音楽を好きでいられる事に感謝出来た瞬間.
唯あの場面を思い出すと,PTPの曲がもう聴けない.
K君がThislifeの中で”yeah but sometimes I want to quit”と歌う気持ちが分かる年齢になってきた.
Weight of my prideで”You may try to stand up. But you'll realize your dreams are gone”と叫ぶ気持ちも痛い程分かる.
Picturesで”I feel my heart is getting lost.Being myself is painful”と歌うK君に寄り添えた人はどれだけいたのかとか.
どうせ死ぬから,に救われる20代から,社会から切り離せない30代がもうすぐで.それでも後少しだけ足掻いてみようか,とヨルシカを聴きながら来年のことを考える,26歳最後の夜.
“My weakness calls out my name,
It takes me to the place where I used to live home”
K君のHomeはここにあるとだけ,どうしても伝えたかった.

2020.2.23_27歳で死ねるなら、確かにRockは救いだ[Pay money To my Painとヨルシカ]



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