Case11. まずは自分でやってみます


患者さんを診察して、ゲーム障害だよ〜って伝えると、
「まずは自分でやってみます」
っていう回答が結構多い。

1、まあ現状変えるつもりはないけどとりあえずやるって言っとくか
2、人に頼りたくない。
3、通院めんどくさい。
4、早く帰りたい。

いろんな気持ちがその背後にはあると思うんだけど。

一応問診票に、「問題を自覚しており現状を変えたいと思っている」という選択肢作っていて、そこにチェックしていながら、「自分でやります」っていう人は勿体無い。

本当に変わりたいと思うなら、「変わる仕組み」を作ること、利用すること。
一人でその仕組みを作るって結構大変よ??
そこにエネルギー使わないで、もっと別のところに使って欲しいな、と思います。

グループでの認知行動療法を勧める理由は、
「実際に変化した仲間」の知恵や経験を拝借できるから。
そして「自己効力感」を持てるから。

自己効力感を持つために必要なこと
  ①成功体験:宣言して、達成する。
  ②代理体験:あの人ができてるんだからできる、と思える。
  ③言語的賞賛:めっちゃ褒められる。
  ④生理的・感情喚起:体調と感情は連動する。

ポジティブサイコロジー学会で言ってた。

これらの1−4が、グループセラピーでは経験できちゃうんですよね。
勧めると、やだーーー!めんどくさいーー!って言われますが、
一回でも参加すると、また来たい!ってなる人が多いグループCBT。

病院によって若干年齢層は違いそうだけど
仲間がいるって大事。

ちなみに、グループにも参加しないし、一人でやる、って言って帰っちゃう人には、
「じゃあこういう状態になったらまた来てね」
という指標を提示しておくとちょっと再受診率は上がる気がします。


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