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ゲームを作ってわかったコツ

ティラノスクリプトに関係なく「今後のゲーム制作に役立ちそう」と思ったことのまとめです。自分のやらかし反省メモでもあります。


ティラノスクリプトで作ったゲーム「ストップウォッチタウン」はこちら




「ストップウォッチタウン」制作に使用したソフト

・ティラノスクリプト Ver521f
・Photoshop(全画像とgifアニメ)
・Dreamweaver(シナリオ編集)
・Audacity(音関連の素材加工)



【ゲームを作ってわかったコツ】

1. 使用するフォントは最初に決める

具体的には、文字入りの画像を作り始める前に決めると良いです。

ゲームを完成後に公開するかどうかは自由です。
もし公開するなら、公開する方法が再配布かを確認する必要があります。再配布にあたる方法で公開する予定で、なおかつゲーム内のフォントを変更するなら「再配布可」のフォントを選ばないといけません。
公開方法が再配布でなくても、「ゲームへの組み込み」が許可されたフォントであることは必須条件です。

フォントはすごく大事です。
キャラがすてきなフォントでしゃべると急に画面がいい感じになります。
システム面やボタンに使用する文字入りの画像も、ゲームに組み込んだものと同じフォントを使うと世界観が定まって気分が上がります。
なので制作途中でフォント変更となると、そういった画像も作り直す必要が出てきて作業量が増えます。実際増えました。

制作開始→「このフォント組み込み大丈夫だっけ?」→「ダメかもしれないので組み込みOKのフォントを探そう」だと二度手間です。

文字を含めたゲーム全体のデザインを決める時に、ライセンスをよく確認してフォントを選んでおくと良いと思います。



2. ゲームの目的を決めておく

何をすればゲームクリアなのか。
最低限これだけ決めておけば何とかなります。

キャラを考えるのは楽しいです。条件分岐を考えるのも楽しい。次々に思い浮かんで止まりません。でもその前にやることがあります。
このゲームの最終目的を決めよ。

スタートとゴールが一本の線でつながったら、あとはその線の上で何でもしていいんです。なのでまずは最終目的を決めよ。

今回のゲーム制作は「ストップウォッチを使ったゲーム」というシステム部分は確定していたのですが、ゲームの最終目的がフワッとしたまま作り始めたせいで、途中でちょっと困った期間がありました。

最初の企画段階で「町を出る」まではなんとなく浮かんでたのに、作り始めると楽しくなって別の目的にしようかと色々脱線して、気がついたら2ヶ月ぐらい、ひたすら町の景色やキャラを作ってました。「目的を決めなくては」と気づくのに時間がかかったのは、作業自体が楽しかったからです。

逆に「何が目的か」が決まったら、「ゲーム開始時はどんな理由で目的が達成できないのか」は意外とすんなり決まりました。
とにかくまず目的を決めると良いです。



3. バックアップをとれ!

作業2ヶ月目あたりで、psdファイルが壊れました。
保存中にPhotoshopが落ちたのが原因です。バージョンが古いのを使ってるせいなんですけどね。

psdではゲーム内の5つの場面を「1〜3」と「4&5」の2つのファイルに分けて描いていて、壊れたのは「4&5」の方です。町長ハウス内外と町の出口の、全画像の元になっていたpsdファイルが壊れて開けなくました。復元を試みてもだめでした。

幸い、キャラや場面をpngで保存した画像がたくさんあったし、シナリオファイルを見れば画像を配置する座標も分かります。ひとしきり打ちひしがれた後、どうにか新しく作り直しました。

この事件以来、バックアップは欠かさないようにしました。なんとその後も一度psdファイルが壊れることがあり、その時はバックアップのおかげで事なきを得ました。
バックアップは超大事。



4. チュートリアルやヒントはあった方がいい

ゲームのチュートリアルは正直、あまり好きではありません。
何もわからない状態で最初にあれこれ言われても覚えきれないし、「いいから早くゲームさせて」と思ってしまいます。
なので当初は自分好みに、説明を極力省いた作りにしていました。

そんな自分が「もっと説明が必要だ」とゲームの冒頭部分を大幅に修正したのは、テストプレイをしてもらったことがきっかけです。
人がテストプレイをしているのを横で見ていると多くの改善点や、説明不足だった点に気づかされました。

  • ゲーム内でよく押すことになるボタンはチュートリアルで「ここを押す」と目立たせて、一旦押して覚えてもらう。

  • 何かを失う可能性がある時は、「セーブしたか」のワンクッションを入れる。セーブのボタンの場所も説明しておく。

  • 要所ごとになるべく「次はどうすればいいか」が分かるようにヒントを入れる

  • 難易度を任意で下げられる仕掛けがあると嬉しいし、「ここへ行けば下げられる」という案内もあった方が親切。

テストプレイ後に追加したストップウォッチタウンのチュートリアル

目立たせたい単語やボタンは、画面の中でアクセントになる強調色で表示するとより分かりやすくなりました。

テストプレイ後に追加したセーブの案内と、ワンクッション
プレイ状況に応じたヒントも充実させました



5. やる気の出ない日もゲームは作れる

日々ゲームを作っていると、あんまりやる気の出ない日もあります。それでも大丈夫です。面倒くさがりな自分でもどうにかなった方法を紹介します。

まずは何も考えず、ゲーム制作に使っているPCを起動しましょう。PCの前に座るのもなんとなく面倒な時は、飲み物でも用意してくれば座る理由ができます。

起動したら、何も考えずに制作中のゲームを再生します。ゲームを作ろうとは思わなくていいです。

ティラノスクリプトでのゲーム制作だとします。
まずはこのアイコンをダブルクリック。
TyranoStudioが開きます。そうしたら右上の…
↑これを押す!

ゲームを再生してしまえば、もうこっちのものです。なんとなくポチポチやってるうちに、脳が勝手に微調整したい部分を見つけます。見つけてしまったらもう気になってしょうがないので、気がついたら作業が始まってます。

脳って「何かを作り出そう」とか「続きをやらなきゃ」と思うとすごく面倒くさがるのに、「目の前にあるものの中から違和感を見つけだす」のって一瞬でやっちゃうんですよね。

ゲーム制作の楽しさのひとつは、好きなだけ微調整を繰り返して違和感をなくして、自分にとって心地よいものを作り出していけることだと思います。
「誤字脱字を見つけた」
「このセリフの改行の位置を変えたい」
「ここのanimをもっとテンポ良くしたい」
「並べたglinkの間隔をもうちょっと広げたい」
「この場面、wait入れた方がかわいいかも」
などなど。目について気になった違和感の数々が、やる気の出ない日の最初の原動力になってくれると思います。

もし、気になる違和感を見つけられなかったとしても大丈夫です。
自分で制作中のゲームって最高に自分好みなので、なんとなくポチポチやってるうちに「はやく完成版が見たい」と思えてきます。続きの作業はちょっと面倒に感じるかもしれません。でももうPCの前に座ってゲーム画面を開いてるので、作業開始のハードルはかなり下がった状態です。ちょっと気が楽です。
なのでとにかくゲームを始めちゃえばいいと思ってます。



ゲーム制作は楽しいですね。
世界とシステムを組み立てて、かわいいなぁかわいいなぁって自画自賛して、うまく動くと「自分って天才かも」と満足して、制作中はひたすら楽しく没頭する日々でした。また遠からず、なにか作り始めていそうな気がします。

以上、ストップウォッチタウン完成時点でのゲーム制作の備忘録でした。
読んで下さりありがとうございました。


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